【中国映画】Mr.&Mrsボディガード(王牌保鏢之疾速追擊/王牌保镖之疾速追击ACE BODYGUARD)70分

投稿者: | 2023年9月8日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

凄腕エージェント夫婦がスタイリッシュガンアクションを駆使して任務をこなす映画、、、ではなく冒頭で誘拐された妻を救出するために、悪党組織とひたすら格闘を繰り返す、何故かほとんど銃を使わない格闘メインのアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、闇の組織に妻を誘拐された元ボディガードの夫が、戦いを繰り広げるアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

引退したかつての凄腕ボディガード、ハンは妻と息子と旅行中に、ある闇の組織に襲撃され、妻を誘拐されてしまう。

息子の無事を確認したハンは、直ぐにかつての仲間を招集し、救出作戦を開始する!?

ガンアクションっぽい雰囲気の格闘アクション作品です。

監督は、キョンシー映画(僵尸王爷)や、武侠ファンタジー(超级王爷)等のピングアン・チャンで、短い上映時間に格闘アクションを優先的に詰め込んだ独特の表現で、作品世界を描いています。

ピングアン・チャン

主人公の元凄腕ボディガード役には(ジュラシックアース)(詳しくはこちら)や(シンジョーズ)(詳しくはこちら)等、

少し存在感薄めのキャラクターを演じることの多いルオ・リークンが、珍しく出ずっぱりの格闘アクションヒーローを演じています。

ルオ・リークン
ルオ・リークン

誘拐されてしまう主人公の妻役で、ワン・チェンイェン主演の(ビッグショット)(詳しくはこちら)等に出演してるレイナ・ワンが登場し、

ちょっとしたアクションも披露して活躍しています。

レイナ・ワン
レイナ・ワン

敵側の戦闘員のメンバーとしてジャッキー・チェン主演の(プロジェクトV)(詳しくはこちら)や(プロジェクトXトラクション)(詳しくはこちら)、

チウ・マンチェク主演の(カウンターアタック反撃)(詳しくはこちら)等、近年の中国系アクション作品の西洋人枠で活躍しているディエゴ・ダティが登場し、格闘シーンを盛り上げています。

ディエゴ・ダティ
ディエゴ・ダティ

特に格闘スターというわけでもない、ルオ・リークンの格闘シーンを見続けるアクション作品です。

日本版のDVDジャケットは、ブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリー共演の大ヒット作(Mr&Mrs.スミス)にあやかった、凄腕エージェントの夫婦が活躍する(しそうな)

イメージの、ガンアクション風のデザインとなっています。

ただ、本作の主人公夫婦の役柄は、ボディガード(夫は元で、妻は現役)ではありますが、過去の活躍を描いたシーン等が極端に少ないので、

どういう系列のボディガードだったのか?等が良く分かりませんが、格闘等ができる設定のようですので、

恐らく傭兵に近いような本格的な戦闘スキルが必要なボディガード夫婦の物語となっています。

で、夫は元ボディガードという事で、現役ではないようで、妻だけは以前世話になった上司(師匠?)の経営している何らかの(ボディガードが必要とする)組織に知らないうちに入社している現役で、

その妻が何かの任務で失敗したことで、その関係者によって、冒頭いきなり誘拐されて、夫が妻を救出するために行動を開始する、

という、例によって最近の中国作品にありがちな、必要な説明をかなり飛ばして、いきなり本題に入っている(正確に言うと始まって暫く経過している)状態から始まります。

要するに、詳しい情報が説明されないので、それぞれが何者かが、なんとなくしか分からないままにいきなり本題に入ってしまっています。

主人公も、元上司の会社は辞めているので、現役のボディガードではないようですが、自身の仲間となる情報収集専門のエージェントが存在しているので、

自身でボディガードの会社を経営しているようにも見えますし、かつての仲間を再招集しているようにも見えますが、そういう部分の説明も飛ばしてひたすら格闘アクションに突入していきます。

で、基本的に奥さん役のレイナ・ワンは、特にボデイーガード的なスキルを発揮することもなく(少しだけ格闘っぽいシーンはありますが)、

クライマックス近辺まで誘拐されたままですので、ほとんど活躍する事はなく、(多分)現役ではないルオ・リークンが、

奥さんを救出するまでの物語を格闘シーン満載、というより、格闘シーンのみで乗り切る、という大胆な展開となっていきます。

という事で、日本版のDVDジャケットイメージから連想されるスパイ夫婦の華麗なガンアクションからは大きく離れ、

開始早々に誘拐された妻を救出するため、現役ボディガードではない夫の、ガンアクションではない格闘アクションのみを64分間観続ける、

という【思っていた内容と実際の内容が違うランキング】があればかなり上位に食い込んでくるような作品内容となっています。

これで、格闘アクションが、ドニー・イエン作品や、アンディ・オン作品、マックス・チャン作品、ルイス・ファン作品等、

武術系アクションスターが、誰にもできないアクションをひたすら披露するようなアクションシーンが続くような作品でしたら、

物語が薄めでも、しっかりと楽しむことができると思われますが、本作主演のルオ・リークンは、特に武術系スターというわけでもなく、

運動神経は良い方、ぐらいのアクションですので、そのアクションをメインにして、

賞味64分(作品全体では70分の作品ですが、後半6分間はゆっくりと流れるエンドロールとメイキング映像)ずっと観続ける作品となっています。

ただ、本作の場合ルオ・リークンのアクションだけではなく、他に登場するアクションを演じるキャストも同じような切れ味のアクションですので、

アクションキャスティングのディエゴ・ダティと中盤に一瞬登場するキックボクサー役のキャスト以外は、誰も凄腕に見えない、というなかなかのアクションとなっています。

レディドラゴン的なキャラクターもやたらと登場しますが、容姿は整っていますが、凄腕という感じではなく、

走り出すとドジっ子走りになってしまいますので、色んな意味で強さの説得力は、かなり低めの作品となっています。

恐らく、製作者がかなりの格闘映画好きで、徹底的に格闘アクションを描いた作品を製作したい、という気持ちは伝わってくるのですが、

その合間に現代劇に不似合いな、ぶらぶらワイヤーアクションを挿入したり、アクションの合間にCG合成シーンを挿入したり、

銃弾の着弾を簡単なCGで表現で処理したり、とリアルな格闘アクションの雰囲気を盛り下げるような表現が多々あるために、

メインの格闘シーンが余計にチープに映ってしまう、という負のスパイラルが発生しています。

さらに、前半、何故か思い出したように(24)の秒読みカウントで作戦行動と時間の経過を表現する(秒針を刻む電子音付き)シーンが挿入されたり、

燃えよドラゴン)のクライマックスのように鏡張りのシチュエーションが登場したり、という感じで、色んな好きな作品に対するあこがれが前面に出すぎてしまって、

オマージュの範囲を越えてしまっている、という点も、作品の世界観を狭めてしまっているように思われます。

※↓ここからは、結末に触れていますのでご注意下さい↓※

しかも、本作、ラスボスも存在する作品で、クライマックスでちょっとした格闘シーンもありますが、

勝負がつかずに、取り合えずボスが逃げてしまったので、

最後の最後に安心した隙に逆襲を仕掛けてくる流れの、本当のクライマックス対決がラストで描かれるのかと思いきや、

まさかの

テレビニュースでラスボスが捕まった映像を見て、『捕まったのね、』の台詞一発で済ませる、

というブツ切りぶりで、その後6分かけてゆったりエンドロールとメイキング映像を見る事になります。

仲間A『見て見て、あいつ捕まってるぅ。』    仲間B『あ、ほんとだー。』

いや、それなら、(24)と(燃えよドラゴン)をカットして、エンドロール半分の長さにして、メイキングもカットして、

その分、短くても結末まで善と悪の対決を、、、、

というか、

そもそも本編64分が短か過ぎるっ!

『短いね。でも、長く感じるねっ!』

作品情報

2021年製作 中国製作 格闘アクション

監督 ピングアン・チャン

出演 ルオ・リークン、レイナ・ワン、グオ・リシン、シュアンイ・ツァイ、ディエゴ・ダティ

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