【中国映画】デンジャラス・レディ(特战行动队ACTION TEAM OVERLOAD FLOWER)69分

投稿者: | 2023年10月22日

おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆

69分という短すぎる作品ながらも、女性キャストとスタントマンが繰り広げる漫画チックなアクションが、意外としっかり楽しめるレディースアクション!!アクションはカッコ良いです!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、特殊技能を身に付けた女性エージェント達が活躍するレディースアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

陰で暗躍する悪徳IT企業アルファを壊滅させるため、情報科学技術企業GWSの凄腕エージェント、チェン・ヨウ、メイヤー、メリルが招集された。

アルファに拉致されたGWSの情報員ジョウ・モーを救い出し、彼が開発したサイバーセキュリティシステムを奪還するために作戦を開始する!?

女性エージェントがカッコ良く活躍するレディースアクション作品です。

監督は、本作のリー・メンメン主演の(霍家拳)シリーズをヒットさせているリュウ・バインと、(穿越烽火线)等の監督作のあるホウ・ソンソンのコンビで、

キレのあるアクション演出で、レディースアクションを盛り上げています。

リュウ・バイン
霍家拳之铁臂娇娃
霍家拳之铁臂娇娃2

霍家拳之铁臂娇娃3

ホウ・ソンソン

主人公を演じているのは、本作と似たタイプのレディースアクション(辣妹特工)や、武侠アクション(东游传)、

そして本作のリュウ・バイン監督と組んだ(霍家拳)シリーズ等のリー・メンメンで、

過去に傷のあるアクションヒロインを好演しています。

リー・メンメン
リー・メンメン

相棒となるエージェントを演じているのは、(ムーラン最後の戦い)(詳しくはこちら)や、(王朝の陰謀 恐怖の人体実験と黒死病)(詳しくはこちら)等のチャン・トンで、

気性の荒い主人公のなだめ役としてサポートしていきます。

チャン・トン
チャン・トン

で、技術系エージェント役で、(ファイナルマスター師父)や、(少林寺 無敵の鉄線拳)(詳しくはこちら)等に出演しているウェイラン・チェンが登場し、

やたらと捕まって拘束される理数系の役柄から後半にかけて意外な一面を見せるキャラクターを好演しています。

ウェイラン・チェン
ウェイラン・チェン

で、敵組織の最強の戦士役で、イーライ・ロス監督の(ホステル)やクィーン・ラティファ主演の(ラストホリデイ)等に出演しているジーナ・ブラフソワが登場し、

主人公達を強烈に追い詰めていきます。

ジーナ・ブラフソワ
ジーナ・ブラフソワ

というスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、69分の作品らしく、今現在進行中の女性エージェントのアクションに、

主人公がエージェント組織に拾われ、色んな技術を習得していく、という過去の映像を挿入する、

という最近の中国作品の特徴の一つである、既に物語が始まって数分が経過している最中、なシーンから始まります。

もう、既にやってます

何故そこまでして、上映時間を短くしたいのかは分かりませんが、60分台の作品ですので、とにかく主人公達に思い入れも無く、

数名の女性エージェントが登場しますが、勿論誰が誰か分からずに、カッコ良いアクションの連続の後に、

エージェント側がピンチに陥り、仲間が命を落としてしまいます。

戦っている相手は、T国(タイだと思われます)の裏社会で暗躍するIT企業アルファという組織で、華僑の令嬢を次々と誘拐して脅迫し、

どんどんと勢力を伸ばしている、という悪党組織で、主人公であるリー・メンメンも、7年前に拉致された被害者で、

たまたま現在所属している情報科学技術企業(GWS)に救われ、そのままエージェントとして鍛えられた、という因縁の相手で、

主人公からすると任務と復讐が重ねっていますので、少々冷静さを無くしかけたところを、新人時代からの友人であるチャン・ドン演じるエージェントにフォローされながら、

任務を滞りなく遂行していきます。

そんな感じで、順調にアルファの壊滅作戦を進めていた矢先に、囚われていたウェイラン・チェン演じる情報エージェントが寝返る、というアクシデントが起きて、

作戦は途中で失敗に終わり、そのまま主人公達は一旦解散をなってしまいます。

ボス『解散!』

ただ、どうしてもアルファが許せない主人公は、単独で捜査を開始、アルファ壊滅の手掛かりをつかみ、

その後、情報系の新しいエージェントも赴任し、新たな作戦を決行する、という流れになっていきます。

勿論たったの69分の作品ですので、深い物語を描く余裕は一切無く、少しの停滞はありますが、ほぼ一直線に進むシンプルなストーリーですので、

鑑賞する事によって、何かが心に残ったり、深い感動を覚えるという事はありませんが、本作には、そういう物語展開の薄さを補って余りある、

女性アクションシーンのカッコ良さが、前面に推しだされています。

アクションは基本的に(ジョンウィック)(最新作、詳しくはこちら)のように、ガンアクションと格闘アクションを融合したタイプのアクションで、

ある程度リアルな(ジョンウィック)を、さらに漫画チックにしたようなアクションなので、見栄え重視ではありますが、

女性スタントマンとアクション監督、そして実際に役柄として演じているキャストのアクションの見せ方が素晴らしく、

不必要な動きの連続ですが、とにかくカッコ良さを最優先に考えられたアクションが、ビシッ!ビシッッ!と決まるように撮影されています。

最近の中国映画では、女性エージェントが活躍するアクション映画も増えてきましたが、容姿は整っていて、セクシーでカッコ良くは見えても、

いざアクションとなると、どうみても強くは見えないようなドジっ子アクションが多かったりしますが、

本作では、カット割りや編集、スタントマンの動き、キャストの演技等が、上手く混ざり合って、しっかりと主人公達が凄腕に見えるように演出されています。

ですので、物語部分がペラペラで、リアル感をほとんど感じないにも関わらず、主人公たちの凄腕感に関してはしっかりと感じられる、という非常に惜しい作品となっています。

戦う女子の制服、白タンクトップもあります

恐らく、これであと30分かけて主人公達が信頼関係を築いていったり、悪党企業の暗躍、エージェント組織の活躍や、

仲間のそれぞれのキャラクター等を掘り下げる部分があれば、もっとしっかりと楽しめる作品になっていたはずの作品ですので、69分という極端な短さが非常に悔やまれます。

こういう作品の製作者に、もっと製作費を割いて、どんどんとしっかりとした作品を製作する事が出来れば、

配信専用作品ばっかりになってしまった中国映画界も、もっと発展してくのではないでしょうか。

という事で、60分台の作品、という事で、敬遠してしまいそうですが、強い女性が痛快に活躍するアクション映画としては、

十分楽しめる作品となっていますので、レディースアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

カッコ良いですよ。

作品情報

2022年製作 中国製作 レディースアクション

監督・脚本 リュウ・バイン、ホウ・ソンソン

出演 リー・メンメン、チャン・トン、ウェイラン・チェン、ジーナ・ブラフソワ、グァン・アイ二、リ・ユエ、ワン・シー、

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