【レア作品!香港映画】ジョイ・ウォンの幽女伝説(靈狐FOX LEGEND)90分

投稿者: | 2022年6月28日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

(チャイニーズゴーストストーリー)のジョイ・ウォンとウー・マが再び共演し、ウー・マ自ら監督も担当した【九尾の狐】物語の切ないゴースト版!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、(チャイニーズゴーストストーリー)のジョイ・ウォンウー・マが再び共演した武侠ファンタジー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

妖魔復活を目論む九尾狐は、娘たちを使い、人間を支配しようとしていた。

美しく成長していた娘たちは、人間を誘惑し、その命を奪っていたが、姉のシュエ(ジョイ・ウォン)は、幼い時に命を救われた人間の青年シランと運命的な再会を果たす。

なんとか、母親からシランの命を守ろうとするシュエだったが、そこに宿敵である道士も登場し、二人は行き場を失ってしまうのだった!?

ジョイ・ウォン主演、ウー・マ監督、共演という事で、(チャイニーズゴーストストーリー)のコンビが再び共演したファンタジックな武侠作品です。

チャイニーズゴーストストーリー)の大ヒットによって同じような内容の作品が沢山製作されましたが、

本作も例にもれず、気弱な青年と妖女の許されぬ恋、という基本的には(チャイニーズゴーストストーリー)とほとんど変わらない作品となっています。

とにかく、当時の香港映画は、一つヒットすれば、同じような内容の作品が連続して製作され続ける、というのが普通で、

そのヒット作でブレイクした出演者も同じような作品に出演し続ける、というも普通でしたので、ほとんど同じ内容で、設定が少しだけ違う、

というパッと見て見分けがつきにくい作品が量産される、という流れが当然のようにありました。

見分けがつかない、という意味ではセガールの沈黙シリーズに通じる部分があるかもしれません。

正直、ジョイ・ウォンの未公開作品の場面写真を見て、この作品だと確実に判断するのも、なかなか難しいぐらいに衣装でさえも、そっくりな作品が多く存在します。

で、本作のほんの少しだけ違う設定としては、いつもの作品ですと女幽霊と人間の青年との許されぬ恋が描かれますが、

その幽霊設定をほんの少しだけ変更して狐の妖怪へと変更する事で、一応本作の特徴としてアピールしています。

狐妖怪の母親で、ボス。かぶり物の結び目が特徴です。

要するに中国で古くからの題材として扱われている(九尾の狐)伝説を、そのまま(チャイニーズゴーストストーリー)風の物語と融合させ、

悲しい悲恋物語へとまとめた作品となっています。

助けた狐と後ほど恋仲になる少年時代の主人公

日本(南総里見八犬伝に登場)や韓国(映画にもなったクミホが有名)でも九尾の狐伝説は伝えられていますので、アジア全域で有名ですが、

その源流は中国の古典(封神演義)等に登場する人間をたぶらかす妖怪にあるようで、本作はその後派生していった伝説の妖怪をメインに描いた作品となっています。

狐妖怪の物語と言えば近年でも(モンスターハント)のラ・マンホイ監督作品(レジェンド・オブ・フォックス妖狐伝説)(詳しくはこちら)等や、

未公開ではありますが、様々な武侠作品で何度も題材として扱われていますので、その人気ぶりが伺えます。

本作でも、その唯一の特徴である狐妖怪設定(いたずら狐的な)をアピールするために、ちょっとした趣向を凝らしていたりすのですが、

それが、妹役のコントのような特殊メイクだったり、

流石に、、、な狐メイク

人間である道士と戦いになった際に、その特殊な攻撃手段として用いられる(美女の)放屁攻撃だったり、

お尻を向けて【ぶわっ!】と白い粉が飛びます
放屁攻撃よけのため、お面の下部分で避けるウー・マ
普段は額にずらしているお面

という感じで、美しく、悲しい物語であるはずの世界観をぶち壊してしまいます。

要するに、狐妖怪設定をアピールした部分は全てマイナスに作用してしまっています。

ラスボスとして登場する妖魔の顔も、ふにゃふにゃのマスク感MAX使用

さすがに、コント風特殊メイクと白い粉が噴出される放屁攻撃は妹専用で、ジョイ・ウォンは綺麗担当ではありますが、

美人姉妹妖怪という設定ですので、この攻撃だけは観たくなった、というのが正直なところです。

それ以外の設定はいつも通り、人間の青年は気弱で心根が優しく、助っ人マンである道士ウー・マは、武術・法術の腕が高くぶっきらぼうだけれども優しい、

という(チャイニーズゴーストストーリー)に登場したニン・ツァイサンとイン道士そのままの役柄となっています。

で、ジョイ・ウォン姉妹が支配されているボスは、今回は母親の妖怪(九尾の狐)で、こちらも(チャイニーズゴーストストーリー)に登場したボス、ロウロウとほとんど変わらないような

冷酷無比、人間なんて殺してしまえ!というキャラクターとなっています。

迫力はありますが、、、
妖術を使う時は、乙女チックなポーズ

一応の見どころとしては、このボスを演じているのが、古くから活躍する歌手で女優でもあるタオ・ウェイである、というところでしょうか。

憎たらしい(誉め言葉です)悪役を、雰囲気たっぷり、貫禄たっぷりに演じています。

タオ・ウェイ

で、アクション面に関しては、多くのカンフーアクション作品も監督しているウー・マの作品ですので、

武術的なアクションも結構豊富にあるのですが、これがなんとなく【台湾製キョンシー映画アクション】的、というか

やっていることはハイレベルなアクションだけれども、何故かこじんまりとしている、というか、

狭い範囲でカメラの半径2メートルぐらいの中だけでアクションとしている(表現下手で申し訳ありません)というか、

ファミリー向けの超絶アクション、という感じで、なめらかな舞うようなアクションが魅力の武侠ファンタジーのアクションとは、

ちょっと違った味わいの武術アクションとなっています。

アクションに重なる効果音(バキッとか、ドガッとか)もなんとなく台湾製作作品で聞きなれた効果音が付けられていますので、

結構台湾側の製作の手が入っている作品なのかもしれません。

という事で、ジョイ・ウォンの人気絶頂期に製作された(チャイニーズゴーストストーリー)そっくりな武侠ファンタジーとなっていて、

同じような雰囲気を味わう事ができる作品となっていますので、香港映画好きの方や、ジョイ・ウォンファンの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品の出来はさておき、やはりジョイ・ウォンの綺麗さは永遠ですね。

作品情報

1990年製作 香港製作 武侠ファンタジー

監督 ウー・マ

出演 ジョイ・ウォン、ウー・マ、リー・ウェイキョン、タオ・ウェイ、マオ・シャンレイ、ユエン・サム

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