おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ウー・マが監督、サモ・ハンキンポーが製作し、ケニー・ビーが主演、ドゥドゥ・チェンが共演した（チャイニーズゴーストストーリー）のような人間とゴーストの恋を描いたファンタジーラブコメディ！！
作品紹介
日本劇場未公開
今回、ご紹介する作品は、ウー・マが監督したゴーストラブコメディ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
消防士のチーエンは、ある火災現場で、逃げ遅れた女性リンを助ける。
その後姿を現したリンと恋仲になっていくが、実は彼女は30年前に火事の事故で亡くなっていたのだった。
そんなチーエンに、夜な夜な男性を襲う女妖怪の影が迫る！？
ケニー・ビー、ドゥドゥ・チェン共演のゴーストラブコメディ作品です。
完全な単体のオリジナル作品ですが、本作の2年前に、一部同様のスタッフ・キャストで製作された（表哥到）の第二弾として表記される事もあるようです。
ただ、ストーリー的には、全く無関係の作品ですので、本作だけ鑑賞してもしっかり物語が把握できるようになっています。
監督と出演を兼任しているのは、（チャイニーズゴーストストーリー）のイン道士役や、（電光！飛竜拳）（詳しくはこちら）、
（幻影拳ザ・マジックカンフー）（詳しくはこちら）等のウー・マで、いつものようなオトボケキャラで、
ゴーストものとお笑い要素、ロマンス要素を融合していきます。
主演は、（上海エクスプレス）や、（上海ブルース）、（ホアジャオの味）等のケニー・ビーで、ゴーストと恋仲になっていく切ない境遇の青年を演じています。
ケニー・ビーの相手役となるゴースト役には、（プロジェクトイーグル）や（危ない女たち）（詳しくはこちら）等のドゥドゥ・チェンで、
可憐で儚げなジョイ・ウォンばりのヒロインを好演しています。
で、ドゥドゥのライバル妖怪を演じているのは、チョウ・ユンファ主演の（傾城の恋）や、ユン・ピョウ主演の（タイムソルジャーズ）等に出演しているライ・インシャンで、
セクシー且つ、分かり易い悪女妖怪役を好演しています。
その他にも、お馴染みのゲスト出演枠で、（ギャンブリングゴースト）（詳しくはこちら）等の、ジェームズ・ウォンや、
（サイレントナイト平安夜）（詳しくはこちら）等のイップ・ウィンツォ、
（ユン・ピョウinドラ息子カンフー）（詳しくはこちら）等のジェームズ・ティエン、
（激突！魔拳塾）（詳しくはこちら）等のブラッキー・コー、
（霊幻道士）（詳しくはこちら）等のクリフトン・コー等、お馴染みのメンバーがゲストとして大勢登場します。
そして、作品を取りまとめる製作を担当しているのは、サモ・ハンキンポーという最強のメンバーが揃った本作の物語は、
冒頭でメインの時代設定の30年前に、ある京劇映画（番組？）を撮影していた京劇の花形であるドゥドゥ・チェンが、
撮影中の事故が原因の火事によって命を落としてしまう、といういきなりの切ない展開から物語が始まります。
で、時代が変わって現代、消防士として働くケニー・ビーは、ある家事現場に出動した際に、その建物の中に、逃げ遅れた女性を発見し、
上司の制止を振り切って助け出しますが、いざ屋外に出てみると、女性の手を引いていたはずが、まさかの位牌で、
しかも、その無鉄砲ぶりを上司に咎められ、結局勢いで解雇されてしまう、という踏んだり蹴ったりな流れで、
主人公ケニー・ビーとゴースト、ドゥドゥ・チェンが出会って行く事になります。
で、とりあえず、生活を成り立たせるために、叔父であるウー・マの所に御厄介になりますが、位牌も持ってきていますので、
ケニー・ビーとウー・マ、そしてドゥドゥ・チェンの奇妙な共同生活が始まります。
本作の、メイン展開は、この3人のズッコケ日常生活と、ウー・マの親友役であるイップ・ウィンツォ、クリフトン・コウ、ジェームズ・ウォンの、
おじさん四人組のズッコケ日常生活を軸に描き、そこに、おじさん達の命を狙う、邪悪な女妖怪ライ・インシャンの極悪大作戦の物語が融合し、
その女妖怪を撃退するために、ドゥドゥが戦いを挑んでいく、という大筋となっていきます。
はっきり言ってしまうと、かなり無目的なストーリーで、取り留めのない日常のギャグが中心に描かれて、
女妖怪が何故復活したのか？何故4人のおじさんばかりを狙うのか？ドゥドゥ・チェンは結局何がしたいのか？ケニー・ビーは新しい勤務先を探さなくて良いのか？
等、ストーリーを引っ張って行きそうな説明は排除して、とにかく日常ギャグが前面に推しだされていきます。
そうなって来ると、もう、物語がどのような方向に進んで行くのか、ある意味予測不能になってしまいますが、
後半になってくると、しっかりと安定しだし、女妖怪ライ・インシャンVSケニー・ビー＆ドゥドゥ・チェン＆ウー・マ、そして後半急に道士みたいになるジェームズ・ウォンで、
分かり易くゴーストバトルアクション展開へと突入していきますので、しっかりと楽しめるようになっていきます。
ただ、クライマックス近辺で、（チャイニーズゴーストストーリー）並みの現代の若者と、過去に亡くなっている幽霊という切ない悲恋話ムードが漂い、切ない雰囲気で終わるのかと思いきや、
そこにまたコメディ要素を付け加えて、あくまで、コメディとして締めくくる展開は、
恐らく1987年に（チャイニーズゴーストストーリー）が公開されて、似た様な作品が多く製作されてきた1989年に、
あえてコメディ色を強調する事で、他の類似作品との差別化を目指したのかもしれません。
という事で、ドタバタコメディの果てに、しっかり目のゴーストアクション展開になる作品となっていますので、
香港映画好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1989年製作 香港製作 ゴーストラブコメディ
監督 ウー・マ 製作 サモ・ハンキンポー、レナード・ホー 武術指導 ユエン・モウ
出演 ケニー・ビー、ドゥドゥ・チェン、ウー・マ、ライ・インシャン、イップ・ウィンツォ、ジェームズ・ウォン、ジェームズ・ティエン、クリフトン・コウ、ブラッキー・コー、ユエン・モウ、ユエン・タク
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