【レア作品!カンフー映画】疾風!!少林寺十三拳士(少林寺十三棍僧WAR OF THE SHAOLIN TEMPLE)88分

投稿者: | 2022年11月24日

カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆

(逆襲!!少林寺必殺拳)と同時期撮影ながらも、しっかりとした物語構成や、意外なカンフースターの出演、素晴らしいアクションの数々で、数倍楽しめる少林寺カンフーアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、(逆襲!!少林寺必殺拳)(詳しくはこちら)と同時期に製作された少林寺カンフーアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

中国宋の時代、宋の兵士である萬(チャン・ケンチョン)は、金国の将軍、ツォーに奪われた宋の御印を奪い返す事に成功する。

しかし、仲間の兵士は倒れ、自身も負傷し、危機的な状況に陥るものの、なんとか逃げ延び、倒れている所を反金国派の女性に助けられる。

二人は、なんとか金国の兵士の追手から逃れ、少林寺へと到達するが、しかし、ツォーの魔の手は少林寺にまで延びるのだった!?

(逆襲!!少林寺必殺拳)と同時期に製作された少林寺カンフーアクション作品です。

主演は(逆襲)と同じくチャン・ケンチョン、重要な役柄での助演も(逆襲)と同じくジョセフ・クォ監督作品でお馴染みのマーク・ロンと、同キャストが演じ、

チャン・ケンチョン
マーク・ロン

逆襲)の方では、そこに悪役を演じたチャン・サンが加わっていましたが、こちらでは、(激突!魔拳塾)(詳しくはこちら)などでお馴染みの

アラン・ツイが武術指導も兼任して悪役を演じています。

アラン・ツイ

さらに、こちらの方ではショウブラザース作品でお馴染みの(忍者対五遁忍術)(詳しくはこちら)や、(上海13)等のチェン・ティエンチーと、

五毒拳)や(バカ拳)(詳しくはこちら)等の身軽なカンフーアクションでお馴染みのジャン・シェンが登場する、という豪華なキャスティングが実現しています。

チェン・ティエンチーとジャン・シェン
チェン・ティエンチー
ジャン・シェン

ただ、ショウ・ブラザース系の二人は、前半散々目立ってあっという間に退場してしまいますので、誰かの友情出演的なパートタイムでの出演ですが、、、。

で、物語は、本作も割とシンプルで、宋の時代、金国に奪われた御印を取り戻した兵士であるチャン・ケンチョンが、

命からがら逃げ延び、追われている所を反金国派の一派であるヒロインに助けられて、傷ついたチャン・ケンチョンを庇いながらなんとか少林寺に辿り着き、

そのまま少林寺の弟子となり、精鋭部隊である少林寺十三棍僧のメンバーに加えられる、という流れとなっています。

大筋だけですと、(逆襲)にそっくりな物語な上に、演じているキャストもほとんど同じ、流れる挿入歌も同じ、途中登場するスタジオセットも同じ(カット割りも同じ)、

乱闘シーン直前の兵士の大軍が少林寺に踏み込むシーンもカット割りからズームインの仕方まで同じ、という既視感満載の作品ですが、

監督が違えば、細かい描き方も変わるもので、同じ材料で、同じようなシンプルな物語を描きながらも、しっかりと物語の緩急もあり、ちょこっとした感情を煽るエピソードも多数挿入され

そのエピソードも(逆襲)のようなブツ切り感はありませんので、それぞれのドラマがちゃんと後の展開に影響を及ぼすようになっています。

悲壮感の漂う物語のはずなのに、途中謎の完全コメディ調になってしまうのは、ご愛敬ですが、それでも、そんなシーンでも

意味も無く挿入されているのではなく、後の展開に作用するようになっています。

またアクション面でも、本作に悪役兼武術指導として登場するアラン・ツイの存在は大きいようで、(逆襲)の方では演舞の発表会のように単調に見えたアクションも、

本作の、特に本格的な激突が熱いラストバトルで、その熟練のアクション演出の手腕が発揮され、

しかも、それまでのドラマもちゃんと継承していますので、非常に感情移入しやすい名アクションシーンとなっています。

逆襲)とはえらい違いです。

アクションでは前半の五毒の二人が、やたらと目立って散っていく大乱闘と、後半のチャン・ケンチョンアラン・ツイ

そして、今回は非暴力を常に訴えている大僧正役なのでアクションは無いと思われたマーク・ロンも、非暴力主義だったのに最終的に、『殺せぇー-!』と大声で叫んで率先して戦う豹変ぶりで、

カンフー映画お約束の強敵には2対1でラストバトル、というお馴染みの展開でクライマックスを盛り上げていきます。

結局、主人公以外にほとんどスポットが当たらないので、他の少林寺作品でも良く登場する十三棍僧の活躍がそれほど描かれず、

ほとんど物語に絡んでこないのが少々残念ではありますが、普通にカンフーアクション映画としては十分に楽しめる作品となっています。

カンフー映画の巨匠ジョセフ・クォ監督作品とほとんど同じ題材を使って、これだけの差が出てしまっているのが、逆に残念ですが、

両作品共に、別な魅力を持っている作品ではありますので、香港映画好きの方や、カンフーアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1983年製作 香港製作 カンフーアクション

監督 ラム・タイチュウ 武術指導 アラン・ツイ、マーク・ロン

出演 チャン・ケンチョン、アラン・ツイ、マーク・ロン、チェン・ティエンチー、ジャン・シェン

↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します。↓

人気ブログランキング

にほんブログ村

コメントを残す