修行度 🔥🔥●●●●●●●●
日本とアメリカ共同で製作した香港・中国風味は極めて薄い、脱力系疑似キョンシー映画!!真似が凄いです!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、日本とアメリカ合作の疑似キョンシー映画です。
それでは、まずはあらすじから、
ニューヨークのマンハッタンのチャイナタウンで雑貨店を経営するフランクがストリートギャングに襲われた。
姪のマリアと恋人のマイケルは、フランクの葬儀で面識のない親子を見かけるが、その親子は実はキョンシー退治を生業とする道士だった。
ストリートギャングへの恨みを持ったまま亡くなったフランクは、その夜キョンシーとなって復活し、街を巻き込む騒動へと発展していくのだった!?
日本とアメリカで共同製作した疑似キョンシー映画です。
モック(疑似)キョンシームービーという感じでしょうか。(モキョン映画)
日本のギャガが出資している作品ですので、製作者名に日本人の名前が大勢登場しますが、キョンシー映画です。
しかも日本では結局劇場未公開です、、、。
監督は日本でも劇場公開されたホラー作品(ブラックローズ)や、後にルー・ダイヤモンドフィリップス主演のテレビ映画(プレシディオ殺人事件)を監督する
ジョン・ファサーノで、主演のサル・ビビアーノも(ブラックローズ)からの監督・主演コンビとなっています。
共演にはアクション作品の日本人役などで頻繁に見かけるアジア系俳優ジェームズ・ホン。
普段は目立たない日本人被害者のような役柄が多いですが、本作では物凄くテンションの高い道士から後半はキョンシー役へと変わり、非常に楽しそうに役柄を演じています。
下手するとベストワーク?ぐらいに目立ってしますので、低予算な作品で、制約なく自由に役柄を演じることができて楽しかったのではないでしょうか。
内容的にはキョンシー映画好きのアメリカ人と日本人が見よう見まねでキョンシー映画っぽいコメディホラーアクションを作ってみた、
という感じでyoutubeに動画が上がっていそうな内容で、最初から最後まで、ツッコミどころ満載、というかツッコミどころだけで構成されています。
主人公カップル(どちらも主役っぽい位置)のマリアとマイケルが、いきなりのラブラブぶりを発揮しながら街のチンピラに絡まれるシーンから始まります。
で、そのピンチをカンフー的なぬるい喧嘩でマリアの叔父フランクが撃退します。
恐らくはカンフーという表現だと思うのですが、おじさんがドタバタやっているうちに若手の方がその辺に前転する、という感じのリハーサル風アクションです。
なんだかんだと撃退はできますが、その後おじさんが一人になったときに何故かチンピラが戻ってきて再戦。
で、二回目は何故か勝ててしまい、おじさんの経営している玩具や雑貨、さっき作ったような茶色の壺を少しだけ売っている店のショーウィンドウを突き破って叔父さんがぶっ飛ばされます。
主人公カップルは急ぎ戻ってきますが、おじさんは既にこと切れていた、、、
という事で、速攻で葬儀場へと映り、恨みを残して死んだ者はキョンシーとなって思念が残る現場に戻る、
という事で道士が登場し、キョンシー化を治めるために奮闘する、という冒頭のチンピラとのいざこざアクションから、
急転直下にキョンシー映画へと変貌を遂げていきます。
要するにおじさんは、キョンシーと戦う役柄ではなく、メインはキョンシー役です。
登場時は道士として活躍するような自信満々の表情を浮かべていましたが、あっという間にキョンシーの事なんか誰も知らない夜のマンハッタンで、
あいまいなデザインの清朝の礼服を着て、割と自由にぴょんぴょん飛び回ります。
誰も気づきません。
で両手を前に突き出して、グーパンチスタイルで飛び回りながら、チンピラを撃退し、ついでに姪っ子にも遅い掛かります。
要は、もう叔父さん等の主人公達との因縁は無くなりただのモンスターと化しています。
で、チンピラチームの方は、実はバックに何の力も持って無さそうなハンサムボスが控えていて、実はスカスカ雑貨店を襲わせたのは、
店主のおじさんが堅実に貯金していた貯蓄を狙っていた、という驚愕の理由が明らかになります。
で、おじさんのへそくりを狙っていたコスいリーダーは、その後もスカスカ雑貨店を引き継いだ姪に嫌がらせを仕掛けてきます。
ただ、モキョンもその辺を普通にぴょんぴょん出歩いていて、何故かその地域には警察は存在しないようですので、誰かがモキョンの猛攻も何とかしなければいけない、という事で、
全然関係ない他人の道士親子がしゃしゃり出てきて、キョンシー退治をかってでます。
この道士親子の父親がジェームス・ホンなのですが、道士役ならがらも、アクションができる、というわけでもありませんので、アクション(喧嘩?)は、息子が担当する事になります。
で、道士親子と主人公カップルチームVSコスいチンピラチームにモキョンの乱入が加わる、というキョンシー映画史上最小級の壮絶バトルが展開されていきます。
いや、でも台湾系の低予算キョンシー映画は、似た様な感じでしょうか、、。
で、本作の恐らく一番のセールスポイントであると思われるVHSジャケットの異形のモンスターですが、
(プレデター)や(グレムリン2)等のモンスター造形を担当したスティーブ・ワンが制作したというだけあって、なかなかの迫力ですが、
これが、まさかの数分の登場、しかもチンピラチームの一人がモキョンに噛みつかれたので、そのチンピラもキョンシーっぽくなり、
新モキョンの誕生かと思いきや皮膚を突き破って全然違うモンスターが誕生する、という説明無しの登場で、
しかも鏡等に照らされるとあっさり溶けてなくなる、という登場から退場までわずか数分、という予算の使いどころを絶対に間違えたような登場と退場ぶりで、あっけにとられてしまいます。
普通はおじさんのモキョンなんかよりも、そっちをメインにすると思うのですが、、、。
それと、主人子の一人であるジョン・ファサーノ演じるマイケル、とにかく初登場時からおじさんやキョンシー、道士等の作品世界の全てに懐疑的で、否定的、
常に上から目線の物言いに、まるで感情移入できない主人公ですが、全然活躍しない割りには、
美味しい所は持っていくような役割を何故か担っているのですが、このふぁさーのの、とにかくヒロインにだけはラブラブアピール度合いが物凄く、
とにかく、とにかく、隙があればヒロインのくちびるを奪います。
もう、とにかくチュッチュッチュ、という感じで、中盤ぐらいから出番と活躍度に見合ないぐらいにチュッチュッ攻撃を繰り返しますので、
興味本位で冒頭に巻き戻って回数を数えてみたところ、、、、
まさかの、、、
12回+未遂(ヒロインが話しているタイミングでガッツいてしくじる)1回!!
80分の作品で!!
そんなに出番のない疑似キョンシー映画なのに!!
もう、ここまで来ると後半は、モキョンとのバトルどうこうよりも、ふぁさーのがくちびるを突き出すタイミングの方が気になってきます。
『次、来るな?』『いや、来ない!抱き合うだけ!』『でも、次は来るな、、。』『いや、ヒロインが台詞で遮った!』という感じです、、。
という感じで、全編に漂う緩さとコレジャナイ感、香港・中国ではなく日本・アメリカという外から見た視点でのキョンシー映画表現、
というあまりに独特で、存在自体が特異すぎて、全編ツッコミどころの映画の作品となっていますので、キョンシー映画制覇中の方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
と、そんな事を感じながらこの異端のモンスター映画を鑑賞していると、同じハリウッド製のモンスター映画で、ロバート・デ・ニーロが主演した有名作品の
日本劇場公開時の宣伝キャッチコピーを想いだしました。
、、、、、、、、
、、、、、、、、
なぜ創った!!
作品情報
1988年製作 アメリカ・日本製作 SFホラーアクション
監督 ジョン・ファサーノ 特殊効果 スティーブ・ワン
出演 ジェームズ・ホン、サル・ビビアーノ、マリリン・トクダ
↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します。↓
映画レビューランキング
にほんブログ村