【レア作品!カンフー映画】三峡必殺拳(峡江疑影MURKY SHADOW OVER THE GORGES)97分

投稿者: | 2022年10月13日

カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆

革命派の一派と政府軍のスパイの戦いを、本物の武術家のアクションと長江付近の風光明媚なロケーションで描く中国製本格カンフーアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、本物の武術家達主演で、辛亥革命前夜の物語を描く本格派のカンフーアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

辛亥革命の革命派リーダー、ハンは、街でカンフーの達人の青年、リンと揉め事になる。

リンは、その後謝罪の意を込めてハンの下を訪れるが、同時期に政府軍のスパイが街を訪れる知らせが届き、

リンにその嫌疑がかけられるのだった。

果たしてリンの正体とは!?

本当の武術家が出演している本格派のカンフーアクション作品です。

なんとなく群像劇っぽい流れの物語ですので、きっちりした主役は不在なのですが、中でも最重要人物として革命派のリーダーの屋敷に入り込む拳士役を(南岭传奇)等の武術作品で知られる孫健明ソン・チェンミン演じています。

一番アクションの見せ場も多くクライマックスでもアクションを披露していますので、ほぼ主役といっても良いのではないでしょうか。

ただ、そうすると実は、、、という役柄で、クライマックスで実際に動ける女性キャスト二人と激闘を演じる事になりますので、

完全な主役、とは言い難いのですが、、、。

孫健明ソン・チェンミン

で、その孫健明ソン・チェンミン、その後、来日され、まさかの日本で太極拳を始めとする中国武術教室を開いて講師として指導している、

という映画でではなく、本当の中国武術を今現在でも指導し、後世に伝えていっているようで、本当の意味での本格的な武術作品となっています。

因みに、今現在もオンラインレッスン等で積極的に太極拳を指導されているようです。

孫健明ソン・チェンミン

で、そんな本格派の孫健明ソン・チェンミンに中盤まで想いを寄せつつも、後半の新事実発覚によって、

一挙にツンデレ状態になるヒロインに(塞外夺宝)等の本格武術作品に出演しているワン・シュウピン

ワン・シュウピン
ワン・シュウピン

そして、序盤から登場し、権力者の女中として、か弱いキャラクターを演じながらも、クライマックスで凄まじい爆発力のある超絶アクションを披露する(岳家小将)等のチョン・シーリン

チョン・シーリン
チョン・シーリン

という感じで、実際に動ける武術スターばかりで撮影された本格派のカンフーアクション作品となっています。

武術アクションシーンは全てが、そのまま見所なのですが、もう一つの見所としては、邦題にも入っているように長江三峡、という自然豊かな絶景が、そのドラマの中心となっている点です。

とにかく他のカンフー作品では、まず観ることができないようなロケーションで、本格的な本物の武術映画が繰り広げられます。

こういう場所が舞台となります

特に、クライマックスのソン・チェンミンワン・シュウピンの一騎打ちから、ワン・シュウピンがピンチになったタイミングでついに武術家としての本当の姿を現して、

いきなり超絶アクションを披露するチョン・シーリンとの激闘へ続く連続バトルは、その絶景ぶりと、アクションの凄まじさ、

さらに、それまでのチョン・シーリンが演じていた、淑やかなキャラクターとのギャップと相まって、かなり燃える名シーンとなっています。

途中重要なアクションシーンでの撮影が、あまりの暗がりで何をやっているのか分からない、という戦いが二度ほどあるのが残念ですが、

このクライマックスの女性2人VS男性1人、という他のカンフーアクション作品では観たことのないような構成でのラストバトルを観るだけでも十分楽しめる作品となっています。

そこに行きつくまでの、サスペンス仕立てのドラマ部分も非常に緊迫感があり、なんとなく、そうではないか?

と思わせつつも、どっちとも解釈できるようなまま、サスペンスを引っ張る、という上手い構成になっています。

少し残念なのは、娯楽的なカンフーアクションに不慣れなのか、超絶アクション等が展開されているシーンでも効果音やBGM的な演出が極めて少なく(リアル感を追求しているのかもしれませんが)、

凄いアクションを繰り出しているのに、なんとなく盛り上がりに欠けるというか、生き死にの戦いをしているのに、ちょっとした小競り合いに見えてしまう瞬間が結構あるのが少し勿体ないですね。

あと、散々命がけで戦ったクライマックスの激闘のあと、それで終わりではなく、その後にいよいよ辛亥革命が各地で始まり、結局主人公達は、そこで命の炎を燃やすような終わり方となっていますので、

本編クライマックスの激戦は、本番前の前哨戦のような感じで終幕となってしまっているのが、少しモヤっとしますが、

革命に参加し、命を捧げた英雄たちの(そこに行きつくまでの)物語、と大きく考えると、

勧善懲悪で終わるよりも、ドラゴン怒りの鉄拳のようなラストを迎えるのも、それなりに納得がいくかと思われます。

という事で、本格的な本物の武術アクション、他のカンフー映画では見れない絶景、サスペンスフルな物語、ヒロイン二人の超絶アクション、女性2人VS男性1人の超絶クライマックスバトル、

と見所満載の作品となっていますので、カンフー映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

それにしても、中国映画界、この年代は、まだこういう他の国では製作できないような本格的な武術アクションが楽しめたはずなのですが、

今現在は、、、、、、

作品紹介

1985年製作 中国製作 カンフーアクション

監督 リー・チーミン

出演 チョン・シーリン、ワン・シュウピン、ソン・チェンミン

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