電撃脱走 地獄のターゲット(SITTING TARGET)93分

投稿者: | 2020年5月23日

お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

殺意と金を抱いて倫理観の低い脱獄囚が疾走するノンストップアクション!

1972年製作 イギリス製作 アクション

監督 ダグラス・フコックス 原作 ローレンス・ヘンダーソン

出演 オリヴァー・リード、イアン・マクシェーン、ジル・セント・ジョン

アクションシーンは見ものです

監督は空中戦が見どころの傑作(スカイライダース)、(ブラニガン)などのダグラス・ヒコックス。出演は(三銃士)、(四銃士)などのオリヴァー・リード、前年の(007ダイヤモンドは永遠に)でボンドガールにも選ばれたジル・セント・ジョン。そして近年(ジョン・ウィック)シリーズや(エッジ・オブ・バイオレンス)などの渋い演技で大活躍中のイアン・マクシェーンが若々しい演技を披露している。

ついに脱獄に成功して隠し金をゲットする

あらすじ

殺人罪で服役中のハリー(オリヴァー・リード)は面会にきた妻パット(ジル・セント・ジョン)から離婚を切り出される。新しい恋人ができたというのだ。ハリーはこれに逆上、妻とその新しい恋人に復讐するために相棒のバーディ(イアン・マクシェーン)と共に脱獄計画を実行する。脱獄計画は上手くいき、服役前に隠しておいた現金20万ドルを手に入れたハリーとバーディはついにパットの住むマンションにやって来るがそこは護衛の警官たちによって厳重に警備されていたのだった、、。

妻に復讐しにやってくる

時代が生んだ作品、というのでしょうか、観ている者に感情移入をさせない倫理観の低さが、今の時代ではちょっとストレートに映像化しにくい主人公が活躍する物語です。

基本的にすべて自分勝手な行動で、殺人罪で服役している自分がそもそも悪いのですが、奥さんに「子供を産みたいので服役中の15年も待てない」と言われて、

その場で逆上して首を絞めて殺してしまいそうになるぐらいの倫理観です。

物語冒頭の出来事なのですが、おそらくこの冒頭で拒絶反応出てしまう方もいるかもしれません。

その後奥さんの新しい恋人を殺すためだけに脱獄し、相棒もそれについてくるという流れになるのですが、脱獄の理由もそんな感じなので、

脱獄シーンもなかなか感情移入できず、逆に、この極悪人がこのまま脱獄してしまって良いのか?という不安感が生まれてしまいます。

その後の展開も、一見優しそうに見えた主人公以外のキャラクターでさえも実は、、という厭な展開があり、とことん観ている側の感情移入を排して、ラストはなんともいえない終幕へと向かいます。

恐らく(イージーライダー)のような1960年代から続くカウンターカルチャー的な要素を取り入れているのかもしれませんが、

今の時代に鑑賞すると、そういった時代背景などが特に細かく描かれているわけでもない作品ですので、ただただ極悪人が脱獄して自分勝手に行動していく物語に見えてしまいます。

もう少し、主人公達に感情移入できる要素が少しでもあれば、また物語の見え方も変わってくるとは思われますが、感情移入を容易にはさせてくれないのが、

逆に本作独特の特徴となっているのではないでしょうか。

ただ、アクションシーンは派手でなかなかの迫力がありますので、単純にアクションシーンが見たい、といった方には、十分楽しめる作品とはなっています。

あと、現在ちょいワルおやじな感じで大活躍のイアン・マクシェーンが良い感じで相棒役を演じていますので、その若かりし日の姿も確認してみてください。

15年の服役が決まり絶望する

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