バトルトラック(BATTLE TRUCK)92分

投稿者: | 2023年12月22日

おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆

(ブラックライダー)のハーレイ・コクリス監督による、(マッドマックス)低予算版ながらも、それを逆手に取った荒廃した世界観が絶妙な、小気味良いテンポのバトルカーアクション!!

作品紹介

1983年2月19日公開

今回ご紹介する作品は、(ブラックライダー)のハーレイ・コクリスが監督したバトルカーアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

第三次世界大戦となる石油戦争が終わり、荒廃した地球は弱肉強食の世界となっていた

戦争の生き残りであるストレイカー大佐は、総重量16トンの戦闘用装甲車バトルトラックで、各地を荒らしまわっていた。

しかし、ある日、ストレイカー率いる集団から若い女性コーリーが逃げ出した。

荒野を彷徨うコーリーに、追手の悪漢が迫ったその時、一人のライダーが現れ、コーリーを救うのだった!?

マッドマックス)のようなポストアポカリプス系のカーアクション作品です。

監督は、本作以降(ブラックライダー)(詳しくはこちら)や(ドリームデーモン)、(マローン)等、良い雰囲気の娯楽作品を監督しているハーレイ・コクリスで、

小気味良いアクションを演出しています。

ハーレイ・コクリス

孤高の主人公を演じるのは、(ウォリアーズ)やゴールデンハーベスト出資の(メガフォース)等に出演しているマイケル・ベックで、

颯爽とヒロインを救う漫画チックなヒーローを好演しています。

マイケル・ベック

ヒロイン役は、(ビートルジュース)や(ウォール街)等のアニー・マッケンローで、正義と悪の間で揺れるヒロインを好演しています。

アニー・マッケンロー

宿敵となる悪漢のボス役には、(シノーラ)や(殺人ブルドーザー)等のジェームズ・ウェインライトが扮し、

貫禄のある佇まいで、作品の世界観を掘り下げていきます。

ジェームズ・ウェインライト

で、主人公の相棒とも言える唯一の友人役で、後に(トイストーリー)シリーズや(カーズ)シリーズ等の多くのディズニー作品の声優として活躍していく事になる

ジョン・ラッツェンバーガーが登場し、主人公のサポート役として活躍して行きます。

ジョン・ラッツェンバーガー

そんなその後大活躍するスタッフ・キャストが集結した本作の物語は、第三次世界大戦となる石油戦争で、大ダメージを受けた後の地球で、

マッドマックス2)のように荒廃したニュージーランドでは、石油自体は一部特権階級の人々が使用できる高額なエネルギー源となっていて、

結果的に石油を巡って略奪等も起きてしまう程に荒廃した世界となっています。

で、そんな中、その地区を武装バトルトラックを根城にして疾走し、各地で略奪を繰り返すジェームズ・ウェインライト演じる

暴君ストレイカー率いる悪党軍団が、暴れ廻っている、という略奪シーンから始まります。

略奪さえできれば、他人の命も厭わない、という感じで、無法の限りを尽くしています。

バトルトラックは悪党の移動要塞

で、そんな悪党グループの中に、何故かヒロインであるアニー・マッケンローも混ざっていますが、アニーは非暴力主義の普通の女性を維持していますので、

グループに居ながらも、暴走ぶりに終始困惑していますが、ボス・ストレイカーは、アニーに対しては特別扱いしています。

そんなある日、アニーがついに意を決して脱出、荒れる荒野を逃げ出します。

しかし、逃亡に気付いたストレイカーは部下を派遣し、アニーを追わせます。

で、逃げ回っている所に颯爽と現れたのが、孤高のヤングヒーロー、マイケル・ベックで、

クラシカルなデザインの近未バイク

に跨って、ヒロインを救出し、広大な自然をカッコ良く疾走して、悪党グループを振り切ます。

で、そのままにはしておけないので、離れた場所にある、まともな人々が集まって生活している村へと連れていきます。

で、そこに住んでいる相棒のような友人ジョン・ラッツェンバーガーアニーを任せて、自身はまた、颯爽と去っていきます。

で、アニーを快く受け入れてくれた村人たちと、アニーの共同生活が始まり、アニーもしばらくぶりの平穏を取り戻しますが、

勿論、それで済むはずがありませんので、アニーを奪還するために、村を破壊し、略奪するために、ストレイカーが、バトルトラックを走らせ、

それを阻止するために、孤高のヒーロー、マイケルが立ち上がる、というのが大筋となっていきます。

簡単に言ってしまうと(マッドマックス2)の設定や物語展開等、かなりあやかっている作品で、製作国もオーストラリアとニュージーランドというお隣同士なので、

背景も同じような雰囲気で、広大な土地を舞台に激しいアクションが展開されていきます。

ただ、勿論、本家は一作目がヒットし、製作費を数倍にアップさせて製作されている2作目に対して、本作は明らかに低予算感が前面に出ている作品となっています。

主人公の駆る近未来風バイクも、数段レベルを下げたような手作り感が満載ですし、

メイン舞台となる村のセットもスカスカ、タイトルロールとも言えるバトルトラックも秘密兵器感よりも、作業用感の方が勝るぐらいのデザインとなっています。

クライマックスには、村人で協力して一部品をかき集めて車を自作する事になりますが、かなりのおんぼろぶりで、

轟音をあげならが走っている姿を見るだけで、爆発しそうな危険を感じてしまう程の、主人公用車両となっています。

ただ、この作品の世界観は、石油戦争後の荒廃した世界、という設定で、石油があんまり流通していない状況で、

基本的にエンジンを乗せた車が走り回るのではなく、権力を持たない平民は、車の運転席部分だけを切り落とした車両の一部に車輪を付けて、

それを馬に引かせる事で、移動手段としている、という、石油が無い世界での独特の交通手段が描かれていますので、

おんぼろで、継ぎはぎであればある程に、意外に世界観とマッチしている、という低予算を逆手に取ったような上手い描かれ方となっています。

ですので、バトルトラックの作業用っぽさも、特に貧相に感じる事なく独特の世界観の構築に一役買っています。

なんとなく、主人公のバイクだけが、

ハッタリ未来感

を醸し出してしまっていますが、それでも、それが主人公のセンス、と捉えれば結構じんわりとした味として楽しむ事ができます。

という事で、ストーリー展開は分かりやすく、ヒーローぶりも王道で、味のある近未来世界観や、広大な自然を背景に繰り広げられるしっかりとしたアクション、

という感じで、たとえあやかりであっても、B級娯楽作品としては、十分楽しめる作品となっていますので、アクション好きの方や、SF好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

因みに、本作ブルーレイ化されていますが、商品内に封入されているブックレットが、作品を一切解説する事無く、

マイケル・ベックの日本語吹き替えを担当した、(ウルトラマンレオ)こと真夏竜のインタビューのみが掲載されている、という潔さが、個人的にはおススメです。

しかも、当時の事をあまり覚えていないそうで、作品の事にはほとんど触れずに、個人的な現在の活動の事ばかりが記載されていたりします、、、。

(燃えろレオ!燃えろよ!)真夏竜

作品情報

1982年製作 ニュージーランド製作 近未来アクション

監督 ハーレイ・コクリス

出演 マイケル・ベック、アニー・マッケンロー、ジェームズ・ウェインライト、ジョン・ラッツェンバーガー

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