アオラレ(UNHINGED)90分

投稿者: | 2021年6月9日

お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

短気な女性ドライバーがたまたまクラクションを鳴らした相手は、ラッセル・クロウ演じる、とんでもないストレス殺人鬼だった!?キレたら誰にも止められないサイコキラーを描いたロードサスペンス!!

作品紹介

2021年5月28日公開

今回ご紹介するのは、煽り運転の果てにとんでもない凶行を繰り返す男の恐怖を描いたサイコサスペンス作品です。

それでは、まずはあらすじから、

フリーの美容師レイチェル(カレン・ビストリアス)は、今日も寝坊してしまい、大事な顧客との約束の時間が迫る中、

息子を学校に送り届けるために車を急ぎ走らせる。

しかし、いつものように交通渋滞に巻き込まれ、フリーウェイに迂回するも、そこも渋滞となっていた。

さらに信号待ちで止まっていた車線の前に停車している車が、信号が青になっても進行せずに、動かなかったため、レイチェルのいらいらは頂点に達し、クラクションを何度も鳴らすが、車は動かない、

レイチェルのいらいらはつのり、前の車を追い越して車を発進させた。

しかし、しばらく先の信号で再び信号待ちになり、その車のドライバーに横付けされ、威嚇される。

さらに、その男の嫌がらせはエスカレートし、信じられないような煽り運転が始まった!?

敬意を込めてクラクションを鳴らせ、と言っているラッセル・クロウ。

ラッセル・クロウ主演のサイコサスペンス作品です。

ですが、アカデミー賞を賑わした演技派俳優が、その演技力の幅を広げるかのように精神を病んだ、神経がギリギリするような異常者を演じているような知的なサイコサスペンスではなく、

誰が見てもはっきりとわかるぐらいに分かり易いモンスターキャラクターを演じている、いわばサイコモンスターアクション作品といったところでしょうか。

ですので、良い人に見えるけれど、もしかしたら危ない人かもしれない、というようなどっちつかずのまま、その危ないやり取りをサスペンスフルに描いている作品ではなく、

完全にジェイソンのようなモンスターと前半から全速力でバトルを繰り広げるような流れの作品です。

もう、冒頭から、本作が、そういう流れの作品だという事が端的に表現されています。

始まって早々に、ラッセル・クロウが、何かの問題で揉めたと思われる家に乗り込んで行って、その家族を皆殺しにするシーンから始まります。

このなかなかに大胆な出だしのおかげで、ラッセル・クロウは既にどうしようもないところまで行っているモンスターであることがいきなり発覚します。

しかも、その家庭に乗り込んで行って、物凄い力技で殺害しているような表現(グロくはないですが)になっているので、

とんでもない力技モンスターであることもはっきりとわかります。

要するにほとんどジェイソンですね。いきなり、物凄く潔い展開です。

キレるラッセル・クロウ

で、そんな危険すぎるモンスターの存在がはっきりと分かった状態で、主人公の美容師レイチェルの物語が始まります。

フリーの美容師で、技術力はあって、固定の顧客がそれなりにいるようですが、どうもいい加減な面があるようで、遅刻も頻繁にあるようです。

息子と二人暮らしですが、今日も寝坊してしまい、息子に起こされる始末です。

息子はとても賢く、その母親の至らない部分をいつも補ってくれているようです。

そんなドタバタとした毎日で、今日も寝坊してしまったレイチェルは急ぎ車を走らせますが、いつもの交通渋滞に出くわしてしまい、

このままだと息子は学校に遅れるし、自分は顧客との待ち合わせの時間に遅れてしまう。

いらいらが募る中、意を決してフリーウェイに迂回します。

最初は順調に進んでいたものの、結局またしても渋滞に引っかかってしまいます。

レイチェルのいらいらはさらに募ります。

しかも、信号待ちで並んでいる前の車が、信号機が青になっているのに進まない。

クラクションを鳴らしても一向に進まない車を横から追い越して直進するレイチェル。

ですが、次の信号で結局、さっき追い越した車に追いつかれ、横付けされます。

そこで、ジェイソン、ラッセル・クロウとついに対面となります。

そこから、クラクションを鳴らされたジェイソン・クロウの逆恨みのような超ド級の逆ギレが始まります。

煽り運転から逆ギレは始まりますが、煽りというより、完全に殺意を込めてぶつけていきますので、即刻命が危険にさらされるレベルの行為です。

実際に死人もでるぐらいですので、もう暴走ぶりがとんでもないですが、何故か警察はなかなか現れません。

もう、悪のヒーローかのように警察にも気づかれる事なく、堂々とレイチェルを追い詰めていきます。

公衆の面前で、割と長時間、相当派手な破壊行為を行っているのに警察が全く駆けつけない、という不自然さはありますが、そこはあえてスルーしてしまうというのも本作の潔い力技です。

知的なサイコサスペンスではなく、モンスターアクション作品ですので、こういう展開もありですね。

ついに、どさくさ紛れに奪ったレイチェルのスマホに登録されている住所を訪ねて、両親などにも危害を加えようとしていきます。

最後にはレイチェルとの一騎打ちバトルへと展開していきますが、そんなジェイソン・クロウのこの暴走の目的は、レイチェルからの心からの謝罪、でした。

ここまでのサイコモンスター、早めに謝罪したところで、すんなり終わていたとは思えませんが、一応、本人はそう言っています。

揉め事の発端は、大概そんなものである事が多いので、そういった意味では学ぶところもある物語ですね。

本作の物語は、ラッセル・クロウが予めモンスターで大悪人である事がはっきりと分かっていますので、一見主人公のレイチェルは善良な被害者に見えますが、

いざ、ラッセル・クロウのキャラクターを省いて、レイチェルだけを観ていると、正直やっている行動の多くが、改めた方が良いような事ばかりで、

結果的に酷い目に合ったけれども、正直そんなに反省しているようには見えない、というのがちょっと個人的には、気になってしまいました。

事件解決後に同じような状況になってクラクションを鳴らしそうになるけれども、思いとどまる、というシーンがありますが、

クラクションを鳴らす、鳴らさない以前に、まず寝坊して、遅刻を繰り返さないような努力をすべきなのでは?と思うのですが、どうでしょうか。

時間に余裕があればいらいらしてクラクションを鳴らしまくるような状況も少しは回避できると思われますが、、。

これは、また遅刻を繰り返しているレイチェルの続編あるかもしれないですね。

という事で、要するに本作は、そういう教訓めいた事をしっかりと見せていく作品ではなく、ジェイソン・クロウの暴れっぷりを堪能する作品となっています。

そういう感じでラッセル・クロウ目線で鑑賞するとなかなかストレス発散映画として優れた作品になっていますので、

ちょっと最近いろいろ溜まっている方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

それにしても、役作りのためかもしれませんが、ラッセル・クロウの太り方が物凄いですね、、。

完全にスイッチの入ったラッセル・クロウ

作品情報

2020年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション

監督 デリック・ボルテ

出演 ラッセル・クロウ、カレン・ビストリアス、ガブリエル・ベイトマン

母親はある意味自業自得ですが、真面目な息子も同乗しているので、可愛そう、、。

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