【香港映画】ハード・ブラッド(黄飛鴻92之龍行天下THE MASTER)92分

投稿者: | 2021年7月25日

お薦め度 ★★★★★☆☆☆☆☆

ツイ・ハーク監督、ジェット・リー主演の黄金コンビの第一回作品は、ロサンゼルスを舞台に地元のギャング団と戦いを繰り広げる師弟を描いたバトルアクション!!ジェット・リーの神業が炸裂!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、ジェット・リー主演、ツイ・ハーク監督による黄金コンビ作です。

それでは、まずはあらすじから、

アメリカで漢方薬店を営むタク(ユン・ワー)は、ある日かつての弟子であるジョニーに勝負を挑まれ、重傷を負わされ、店は滅茶苦茶にされてしまう。

偶然通りかかった女子高生アンナに命を救われるが、店はそのまま閉鎖させられてしまう。

そんな時、愛弟子であるジェット(ジェット・リー)が香港からやってくる、が、店は閉鎖され師匠は行方不明となっていた。

失意の中にあるジェットに、ジョニーの部下が襲い掛かり、ジェットはこれを撃退する。

この事が発端となって、ジョニーは今度はジェットに標的を移し、戦いを挑むのだった!?

ブレイク直前のジェット・リーは若々しいですね
ユン・ワー、本作では出演と武術指導も担当
ユン・ワーとジェット・リーの奇跡のツーショット

ツイ・ハークが(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ)シリーズでジェット・リーを再ブレイクさせる以前にコンビで撮影してお蔵入り状態になっていたアメリカロケの現代カンフーアクション作品です。

その後(ワンチャイ)シリーズが大ヒットしたため、(黄飛鴻92)とタイトルにつけて、強引にシリーズ物のように見せて公開する、という香港映画らしい公開のされ方をした作品です。

ですので、公開は前後してしまいましたが、本作で既に師匠が営む漢方薬店が、(ワンチャイ)で黄飛鴻が形成する医局(ポーチーラム)と同じだったり、

ハットにサングラス、という後の黄飛鴻の基本ファッションを既にしていたり、黄飛鴻のファイティングポーズと構えが同じだったり、

と既に後の(ワンチャイ)シリーズに通じるような点が多数見受けられるのも非常に興味深い作品となっています。

ポーチーラムの隣のビデオ店が気になってしょうがないですね。
(ワンチャイ)でも披露した決めポーズ(に近い)

という事で、まだ垢抜けかけている微妙な時期のジェット・リーが見れる貴重な作品ですが、そのアクションのキレはやはり凄まじく、

なんでもない車から降りるだけのシーンや、扉を開けるだけのシーンでも、ジェットの身体能力の高さがうかがえるような動きで魅せてくれます。

右手を骨折する前のハードなアクション

その動きは、体が動いて動いてしょうがない、ぐらいのイメージで、身のこなしの力強さと、軽さを同時に兼ね備える、という超人的な動きの数々となっています。

アクション自体はどのアクションも素晴らしく、まさに神業レベルですが、本作の撮影途中で右腕を骨折してしまったようで、

途中右腕をかばったアクションになったり、良く見たら残念ながらスタントマンが多用されていたり、と残念な部分も意外と多い作品となっています。

それでも、本作のアクションを担当しているのは、師匠役で出演もしていて、最近ではリメイク版の(チャイニーズゴーストストーリー)(詳しくはこちら)にも出演していたユン・ワーと、

達磨大師の真面目な伝記映画(少林寺 達磨大師)(詳しくはこちら)の監督、出演もしていたユエンブラザースブランディ・ユエンですので、

アクション自体が全てハイレベルで、ジェット・リーも重要なシーンは全て自身で演じていますので、どちらにせよ傑作シーンの数々が収録されています。

物語的には、当初(ドラゴンへの道)のリメイク的な物語を想定していたようで、ジャッキー・チェンの(レッドブロンクス)にも通じるような、

外国を舞台に中国人が現地の無法者と戦う、という王道ストーリーとなっています。

惜しいのは、現地で仲間となるストリートな若者たちと、師匠を助けてくれるはねっ帰り者の少女が、非常に良いキャラクターなのに、それほど掘り下げてられていないのがもったいないですね。

アクション自体は物凄いので、このキャラクターと物語展開のストレートな感じが、もう少しドラマ面で色々展開があれば、もっとヒットを見込めた作品になったと思うのですが、どうでしょうか。

若者たちにカンフーを指導するジェット
すっかり師匠に落ち着いているジェット

その何度も繰り返される、言語に関するカルチャーギャップコメディなシーンを減らして、もう少しそれぞれのキャラクターに充ててくれれば、、、。

そういった部分も含めて、本作が一時期お蔵入りになっていた理由なのかもしれません。

結構長めにカルチャーギャップコメディシーンが入ります

という事で、ストーリー面はさておき、アクションシーンはかなり楽しめる作品となっていますので、最近では病気を理由にあまり動くことができなくなってしまったジェット・リーの、

若さみなぎるアクションが堪能できる貴重な作品ですので、香港映画好き、アクション映画好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

ツイ・ハーク、ジェット・リー、ユン・ワー、ブランディ・ユエン、この顔ぶれで見ない香港映画ファンはいないですね。

ラストバトルは結局狭くて薄暗い所が舞台となります。(ワンチャイ)でも狭いところで戦っていましたが、。
後半は結構派手なアクションもあります

作品情報

1992年製作 香港・アメリカ製作 アクション

監督・製作・原案 ツイ・ハーク

出演 ジェット・リー、ユン・ワー、クリスタル・コー

分かり易い悪役ですね。(ベストキッド)のコブラ会みたいな感じです。

その他のジェット・リー出演作品

バージョン違いが二つある、どちらも見逃し厳禁な(冒険王)はこちら

有名原作をジェット・リー出演で再映画化した武侠アクション(バトル・オブ・ゴッド)はこちら

↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します↓

人気ブログランキング

にほんブログ村

コメントを残す