おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ユエン・チュンヤンが監督・武術指導・出演し、ロー・ウェイが製作、バリー・ウォンが脚本、ラム・チェンインが主演してビリー・チョウと激突する作品ながらも、三級片というカテゴリーなため、軽めのお下劣ネタがメインを占めてしまう少々残念なホラーアクション！！
作品紹介
今回ご紹介する作品は、ユエン・チュンヤン監督、ラム・チェンイン主演の三級片（18禁）作品です。
それではまずはあらすじから、
タイでは宝石店等を襲い、強盗殺人を繰り返す極悪カップルの犯行が問題となっていた。
そこでタイ警察は、香港から高名なラム道士を招き、見事犯人を追い込んだ結果、射殺する事で事件は解決する。
しかし、この極悪カップルの師匠が、2人の遺体を盗み出し、術を施して強大なパワーを持つ陰陽屍として復活させてしまう。
そして、蘇った二人は、恨みを晴らすため香港へと乗り込んで行くのだった！？
監督で、武術指導、さらに道士役としてゲスト出演も果たしているのは、（妖怪道士）（詳しくはこちら）シリーズから、最近の（シャクラ）（詳しくはこちら）まで、
多くの香港作品で活躍しているレジェンド、ユエン・チュンヤンで、当時の流行りに乗った独特の世界観を演出しています。
主演は、（霊幻道士）（詳しくはこちら）シリーズや（人鬼神）（詳しくはこちら）等、道士の代名詞とも言えるぐらいの出演作品数を誇るラム・チェンインが登場し、
本作でも、安定の道士役で、悪霊と激闘を繰り広げていきます。
で、その娘で悪霊に狙われるヒロイン役で、（シティー・オブ・フューリー野獣たちの挽歌）（詳しくはこちら）や（レディスクワッド）（詳しくはこちら）等の
エレン・チャンが登場し、巻き込まれ型のヒロインを演じています。
で、成り行きでエレン・チャンと共に悪霊と戦いを繰り広げる刑事役で、（チャンピオン鷹）や（レイジングファイア）（詳しくはこちら）等の
チャン・コッキョンが登場し、陽気な刑事役で笑いを誘います。
で、ラム・チェンインの奥さんの道士役で、（ワンダーガールズ東方三侠）や（熱血弁護士）（詳しくはこちら）等の
ミミ・チュウが登場し、笑いの要素で活躍していきます。
で、主人公達に襲い掛かる邪悪な存在役で、（冒険王）（詳しくはこちら）や（フィスト・オブ・レジェンド怒りの鉄拳）等の
ビリー・チョウが登場し、本作でもキレのあるアクションで、主人公達を追い詰めていきます。
で、ビリー・チョウと一心同体となる邪悪な存在役で、（霊幻道士7ラストアクションキョンシー）（詳しくはこちら）や（ギャンブリングゴースト）（詳しくはこちら）等の
ツイ・マンワーが登場し、かなり印象を残していきます。
で、エレン・チャンの職場の同僚医師役で、（キョンシー大魔王）（詳しくはこちら）や（ポリスストーリー）等の
チャーリー・チョーが登場し、お馴染みのイヤミ役で、お笑い部分を掘り下げていきます。
そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、香港ではなくタイから始まります。
その地で、ビリー・チョウとツイ・マンワーの極悪カップルは、宝石店を襲うなどの悪行を繰り返し、当然タイ警察に追われるものの、
降頭隠身術なる技を使って姿を見えなくして警察の包囲網を突破する、という方法で何度も取り逃がしているため、
困ったタイ警察は、香港から道士であるラム・チェンイン（役名もラム・チェンイン！）を呼び寄せて、
追い込んだ極悪カップルの降頭術を封印し、それでも攻撃してきたので無数の銃弾を撃ち込む、という方法で逮捕というより完全に射殺してしまいます。
で、安心したラム道士は香港に帰りますが、極悪カップルの師匠である降頭師が、弟子カップルの遺体を盗み出し、
術を施して【陰陽屍】というスーパーパワーを持った存在へと復活させます。
で、術が成功して調子にノッていた師匠をあっさりと冥途送りにした極悪カップルは、まずは恨みのあるタイ警察の署長にお礼参りをし、
それでも収まり切らずに香港へと密入国し、ラム道士に恨みを晴らすべく、まずは（道術師協会）を訪ねて、
ラム道士の兄弟子にあたるユエン・チュンヤンに強引な聞き込みをします。
勿論、答えるはずもないので、断るとビリーと揉め事になり、結局は、ラム道士の住所を割り出して、まんまとラム道士の前に姿を現します。
で、襲い掛かるものの、ラム道士の娘であるエレン・チャンは、実は【十霊時】という、非常に陽のパワーを持った時期の生まれで、
結婚すると相手は金持ちになり、唾をぺっぺとかけるだけで、邪悪な存在にもダメージを与えられる、という特別な存在だという事が分かります。
勿論ラム道士は、道術師なので、生まれた時から娘が十霊時生まれだという事は理解していますが、全然知らずにラム道士に恨みを晴らしたかっただけでタイから遠路はるばるやって来た極悪カップルも、
襲い掛かった時に唾ぺっぺを喰らった事で、エレン・チャンが十霊時生まれだという事を理解し、その脳にかぶり付くだけでスーパーパワーを得られるとされる十霊時生まれを求めて、
ラム道士への恨みはそっちのけでエレンに標的を変更します。
で、親子そろって襲われるものの、唾でピンチを切り抜けた親子は、とりあえず襲われた事を通報がてら、一番安全な場所という事で警察へとやってきます。
で、そこで担当になるのがチャン・コッキョン刑事で、勿論ターミネーターみたいな無敵の皮ジャンモンスターカップルに襲われた、というファンタジックな証言を信じるはずもなく、
逆に父親は怪しいし態度が悪いという事で、逆にラム道士だけが牢屋で24時間拘束されてしまいます。
そんなバッドタイミングで、ビリーが登場し、散々警察で暴れまわって、死者も続出、ラム道士は牢屋でターミネーターに抵抗するも、拘束されてしまいます。
で、そのまま成り行きで、チャン・コッキョンとエレン・チャンはセットで逃げ出し、ラム道士に頼れない中、頼れるのはあの人しかいない、
という事で、ラム道士の妻で、勿論エレン・チャンの母親、そして道士でもあるミミ・チュウの家へと急ぎ、ビリーとの対決に備えていきます。
で、物凄いパワーを使って、妻の家を白状させられたラム道士も合流し、攻めてきたビリーに、皆で決死の戦いを挑む、というのが大体の大筋となっています。
ジャンル的には邪悪な存在に、正義の道士と陽のパワーを持った娘、巻き込まれた刑事が立ち向かう、という
道士系作品では珍しくない物語展開の作品ではありますが、本作は、当時大流行していた三級片作品ですので、
物語の至る所が下ネタで盛り付けされていて、下品ネタのオンパレードとなっています。
ただ、そうは言っても90年代の香港映画ですので、今観返してみると（というより恐らく当時鑑賞しても）それどほ本格的なセクシー要素が溢れている作品というわけではなく、
エログロ要素はちょっと濃いめの味付け程度、という感じになっています。
正直な所、ユエン・チュンヤン、ユエン・シンイー、ロー・ウェイ、バリー・ウォン、ラム・チェンイン、ビリー・チョウと、
これだけ豪華なメンツが揃う事もなかなかない事ですので、どうせなら、一般公開できる超絶アクション作品を製作して欲しいところですが、
逆に、これだけのメンツでも、三級片を撮影する事になる、という当時の流行が伺える作品となっています。
という事で、ジャンル的にも多くの方が楽しめる作品ではありませんが、当時の香港映画の雰囲気は感じられる作品となっていますので、
香港映画ファンの方や、ラム・チェンインファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1992年製作 香港製作 ホラーアクション
監督 ユエン・チュンヤン 製作 ロー・ウェイ 脚本 バリー・ウォン 武術指導 ユエン・チュンヤン、ユエン・シンイー
出演 ラム・チェンイン、ビリー・チョウ、エレン・チャン、チャン・コッキョン、ユエン・チュンヤン、ミミ・チュウ、ツイ・マンワー、チャーリー・チョー
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