おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
中華圏で1959年に公開され大ヒットし、その後色んな方面でメディア化もされた伝説の作品を、ケニー・ビー、チョン・マン主演でリメイクしたコメディアクション活劇!!


作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、ケニー・ビー、チョン・マン主演のコメディアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
裕福な家柄に生まれながらも、賭け事が原因で小さな小屋と畑以外何も相続できなかったタイハーは、妻と二人で途方に暮れていたが、
その畑には実は不思議な力があり、生えていた草を食べた牛は知能が上がり、植えた野菜は一夜にして巨大化するのだった。
その噂を聞きつけた宝物に目が無い悪徳将軍ウーは、夫婦が畑で拾った龍珠を奪おうとするが、夫婦はそれぞれ5つの龍珠を、奪われないように飲み込んでしまう。
その後夫婦は、龍珠の力によって、それぞれ5人の子供を授かり、ウーに捕らわれたタイハーを救うため、子供達が立ち上がるのだった!!

本作は、1959年に公開され大ヒットし、翌年には続編も製作された、同名作品の1995年製作のリメイク作品で、
その後絵本化や、2007年にはテレビドラマ化もされ、そちらも大ヒットを記録した人気の物語となっています。




監督と脚本を担当しているのは、(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ外伝天地笑覇)(詳しくはこちら)や(食神)等の
リー・リクチーで、香港映画らしい笑いとアクションを融合させた娯楽世界を演出しています。



主人公である父親役は、(バーニングセンセーション)(詳しくはこちら)や(ホアジャオの味)(詳しくはこちら)等の
ケニー・ビーで、賭け事で失敗し、心を入れ替える父親を好演しています。



母親役は、(チーズとハム)(詳しくはこちら)や(武侠七公主)(詳しくはこちら)等のチョン・マンで、可憐な魅力と肝っ玉母さんぶりで、子供達の面倒を見ていきます。



で、宿敵とも言える悪党総督役で、(妖刀秘伝)(詳しくはこちら)や(ドラゴンイン)(詳しくはこちら)等の
チョイ・ガムコンが登場し、主人公達を追い詰めていきます。



で、十兄弟の長兄役で、(チャイニーズオデッセイ)シリーズや、(新ポリスストーリー)等のロー・ガーインが登場し、笑いを振りまいてきます。



で、幼い兄弟役で、(カンフーキッズ恋する少林寺)(詳しくはこちら)や(恋しくて、、)(詳しくはこちら)等の、
コンビ出演の多いシク・シウロンとハオ・シャオウェンのコンビが本作でもアクションと笑いを振りまいていきます。




で、ケニー・ビーの兄役で(少林サッカー)や(008皇帝ミッション)等のウォン・ヤッフェイが登場し、笑いを振りまいていきます。



で、その妻役で、(キング・オブ・カンフー)や(魔界ドラゴンファイター)(詳しくはこちら)等の、
チャウ・シンチー作品でお馴染み、キングダム・ユン(ユン・キンタン)が登場し、ズッコケシーンを担当して行きます。



そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、ある富豪の賭博狂の放蕩息子(ケニー・ビー)が、妻(チョン・マン)の頑張りにも関わらず、
あまりの駄目さ加減に、父親の死後、田舎の土地の小屋と畑と牛一頭以外は、何一つ財産を相続出来ないどん底の状況から始まります。



で、小屋一つだけで何もない夫婦は、とりあえず食事もできないので、早速牛を食用にしようとしますが、
命の危険を察知した牛が、急に人間の言葉を話し始めます。

で、実は、その畑には不思議な力が宿っていて、そこに生えている草を食べた事で、いつの間にか牛の知能も上がり、
突然の命の危機に瀕した事で、人間の言葉を話せることができた、という事がわかります。

で、これは神の恵み、という事で、早速試しに畑に野菜をどんどん植えていったら、瞬く間にビッグサイズの野菜が実り、
その野菜を街に出かけて売る事で、夫婦の生活は豊かになっていきます。(牛は知能が上がったのに、野菜はサイズが大きくなる、と効能がバラバラですが、
そこは香港映画的な解釈で、ザクっと良い事が起こる、という感じですね。)

で、さらに畑で拾った宝珠でできた腕輪を放り投げてみると、その宝珠から金の成る木が生えてきて、これで将来安泰と思った矢先に、
巨大野菜の噂を聞きつけた、秘宝集めが趣味の悪党ウー総督が、
巨大野菜が実る畑には、必ず秘宝があるに違いない、
という飛躍した突飛すぎる考えで、秘宝を略奪しようと夫婦の畑を訪れます。


調度その時、強欲な兄夫婦も、巨大野菜の噂を聞きつけて、金目の物目当てに姿を現し、三つ巴の乱闘となっていき、
逃げ場に困った夫婦は、それれぞ5つずつ宝珠を飲み込み、ケニーは将軍に囚われて、チョン・マンは成り行きで(ちょっと強引ですが)生き埋めになってしまいます。


で、暫く後に、ケニーの様子がおかしくなり、うずくまったと思ったら、まさかの5人の異能の才能を持つ子供を出産します。
男性、、、、、ではありますが、そこは、香港製のファンタジックなコメディという事でスルーして、とにかく、5人の子供を産み落とします。

しかし、その瞬間にケニーは気絶してしまいますので、生まれたばかりの5人の子供達は、一番近くにいた、悪党将軍を父親と勘違いしてしまいます。

で、一方、チョン・マンの方も、なんとか地上へと脱出してみると、いつのまにか異能の才能を持った5人の子供を出産しています。

で、妊娠出産の覚えがないのに、いきなり現れた子供達に、当然チョン・マンも最初は拒絶するものの、
そこは、やっぱり香港映画、という事で、サクッと気持ちを切り替えて愛する子供達の愛らしさに母性が芽生えていきます。

で一挙に仲間が5人も増えたチョン・マンは、愛する夫を救うために息子たちと協力して総督のアジトに向かいますが、
そこに、父親から生まれ、悪党将軍に洗脳されたた5人の息子たちが立ちはだかる、、、、、、!!
、、、、という流れが、大体の大筋となっています。


アジア圏では既に有名な物語を、1990年代にケニー・ビー、チョン・マン主演で復活させたアクションコメディ作品です。
香港映画らしい勢いに満ちた作品で、現実味のある細かい設定の説明等は一切スルーしてしまい、そのために生じる色々なツッコミどころが、
そのまま笑いの元となって、作品自体の魅力となっています。

しかし、その現実感を捨て去ることで、本作のメインの見所となる異能を持つ子供達の激突が、非常に漫画チックながらも、
当時の最新技術を結集したと思われるCGと特撮の融合やキャスト達の名演も伴って、それぞの能力を活かしたバラエティに富んだ名勝負の連発となっています。


そこに、唯一のアクション要員としてもキャスティングされているシク・シウロンの超雑ちびっこカンフー要素も融合され、
非常に娯楽要素が高く、観ていて楽しい雰囲気に包まれる香港映画らしい世界観の作品となっています。

アクションシーンになっていくと、ケニー・ビーとチョン・マンの二大スターの存在感が薄くなってしまったり、
強烈なキャラクターを推し出しながらも、中盤以降全く登場しなくなってしまう兄夫婦の使い捨て感が少々残念ですが、

その分、両親以上の年齢のロー・ガーインのズッコケ長男ぶりや、他の作品でも人気のちびっこコンビのオトボケぶり等、
実際の子供と、子供を演じている完全な大人の成りきり子供キャラクターぶりが、メインの魅力となって作品を盛り上げていきます。

また、当時大流行中だったチャウ・シンチー作品の、時代劇の世界観で現代的な笑いとアクションを融合して描く、という流れも受け継ぎながら、
その流れの中心人物の一人だったリー・リクチー監督の、ちょっとブラックまじりのギャグの連続が、当時の香港映画らしさ全開の内容となっています。

という事で、おとぎ話のような世界観ですので、最後の最後までご都合主義的な展開の作品ではありますが、
色々とブラックな展開や笑いがありながらも、意外と後味は良い作品となっていますので、香港映画好きの方や、コメディ映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。



作品情報
1995年製作 香港製作 コメディアクション
監督・脚本 リー・リクチー
出演 ケニー・ビー、チョン・マン、ロー・ガーイン、チョイ・ガムコン、シク・シウロン、ハオ・シャオウェン、キングダム・ユン(ユン・キンタン)、シー・キエン、ウォン・ヤッフェイ、デイジー・ウー、リー・リクチー


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