【推薦!】フラッシュバック(FLASHBACK)108分

投稿者: | 2021年1月15日

お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆

かつての反逆児デニス・ホッパーとキーファー・サザーランド共演で描く、60年代への思いの詰まったバディムービー!!結構じーんと来ます。

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、キーファー・サザーランドデニス・ホッパー共演によるバディポリスアクションです。

それでは、まずはあらすじから、

FBIのエリート捜査官ジョン・バックナー(キーファー・サザーランド)は1960年代に反体制組織のリーダーとして活動していたヒュューイ・ウォーカー(デニス・ホッパー)を護送する任務に就く。

エリートのジョンにとっては簡単な任務と思われたが、ヒューイの影響力のある性格にペースを乱されたジョンは、

完全に罠にハメられて、逆に自分が留置所に収監されてしまう。

自由の身となったヒューイはFBI捜査官になりすまし、逃亡生活を開始するが、追っ手の捜索隊はすぐそこまで迫っていた、、!?

生真面目な性格のジョンと奔放な性格のヒューイ

名優デニス・ホッパーと当時若手有望株だったキーファー・サザーランド共演のバディムービーです。

一応、大筋としては刑事ものではありますが、どちらかというと人間ドラマ寄りのロードムービーの色合いの濃い作品となっています。

ですので、アクション自体は後半に少しあるぐらいとなっています。

作品のメインテーマとしては立場の違う二人が旅を共にすることで、

お互いを認め合い、自身の内面を掘り下げ、

それぞれにかけがえのない物を見出していく、というストーリーとなっています。

反目し合う刑事と囚人、という設定は同時期に製作されてヒットした名作(ミッドナイトラン)の影響が大きいと思われますが、

本作は、その刑事役(FBIですが)をキーファー・サザーランドが演じ、キャラクターも生真面目なエリートでスーツを着こなし、髪型はビッチリしたオールバック、という分かり易さで演じています。

それに対し、囚人側はデニス・ホッパーが演じ、キャラクターも1960年代に反体制運動のリーダーとして名を馳せたかつてのカリスマ有名人、という自身のセルフパロディ的なキャラクターを好演しています。

途中で2回ほど、まさかの(イージーライダー)のテーマ曲【BORN TO BE WILD】まで、流れるサービスぶりです。

流石にこの曲をデニスホッパーが活躍するシーンで流されてしまうとテンションはMAXになりますね。

この二人が共演して、それぞれのはまり役といえるようなキャラクターを演じている事で、

本作は1960年代へのオマージュを捧げる作品として非常に趣のある作品となっています。

で、内容ですが、中盤までは、普通に刑事ものとしての展開となり、ヒューイの策略にはまり、まんまとヒューイを取り逃がしてしまいます。

ただ、単に酒を飲まされて、酔っぱらって囚人を逃がしてしまうFBI捜査官もどうなんだ、という感じですが、取り逃がしてしまいます。

で、ちょっと山深い地域へヒューイが逃げて、ジョンがそれを追いかけます。

で、なんだかんだとしているうちに、なんとかまた手錠をかけることになり、山の中を凍えそうになりながら歩きまわり、

ある寂れたコミューンにたどり着きます。

やがてあるコミューンにたどり着く

妙に土地勘のあるジョンを不思議に思っていたヒューイですが、ここでその理由がはっきり分かります。

このコミューンは実はジョンの両親がリーダーとなって作ったコミューンで、

実はジョンはかつてヒッピーとしてこのコミューンを作って、活動していた両親と共に、ここで生活していたのでした。

流石に偶然が凄る話ではありますが、それを証明するように、まだこのコミューンには最後の一人である女性が一人で暮らしていました。

その女性は当然子供のころのジョンを覚えており、かつて少年時代に仲間と一緒に撮影した8mmビデオの映像が残っていたりして、

一緒に見るように言われます。

そのビデオを見て、疎遠になってしまった両親や、かつての幸せだった日々を思い出すジョン。

この辺のシーンはおそらく、本作の一番の見せ場で、1960年代に向けられた想いが非常にじーんと心に染みてくる名シーンとなっています。

このシーン以降ジョンの心に何かの目覚めがあり、恐らく今後の人生に大きく影響を及ぼすような選択をすることになっていきます。

しかし、これに対しても人生の先輩であるデニス・ホッパーはしっかりと、無茶な選択はしないようにアシストして終幕へと向かっていきます。

ラストは、非常に後味の良い、良い余韻の残る終幕となっています。

単なる刑事ものの、お気楽バディアクションと思いきや、古き良き時代を否定しすぎる事もなく、肯定しすぎる事もなく、

ただしっかりと、未来のために忘れるべきではない、古き良き時代としてもう一度思い出させてくれる良い作品となっています。

アクション作品を期待した方はちょっと期待通りではないかもしれませんが、これはこれで、良い作品であることは間違いありませんので、

機会がありましたら、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

お気楽そうなDVDジャケットとは裏腹に、思いのほか、じーんとさせられますよ。

かつての楽しかった子供時代を思い出す。ここ、結構泣けます。

作品情報

1990年製作 アメリカ製作 ポリスアクション

監督 フランコ・アムリ、デビッド・ローへリー

出演 デニス・ホッパー、キーファー・サザーランド、キャロル・ケイン

本当の素顔をのぞかせるジョン

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