【修行!レア作品】キャノンボール 新しき挑戦者たち(SPEED ZONE/CANNONBALL FEVER/CANNONBALL RUN3)96分

投稿者: | 2023年3月2日

修行度 🔥🔥🔥●●●●●●●

前作までのゴールデンハーベスト製作ではなくなってしまい、スタッフ・キャストもほとんど入れ替えとなってしまったキャノンボールシリーズ第3弾!!

作品紹介

1989年6月3日公開

今回ご紹介する作品は、香港・アメリカ合作のオールスター映画だった作品のシリーズ第3弾です。

それではまずはあらすじから、

今年も全米大陸横断5000キロのキャノンボールランが開催された。

昨年の主催者でもあるシークも参加する中、激しいレースが続くが、警察はついにキャノンボーラーの大々的な取り締まり作戦を決行する!?

ジャッキー・チェンバート・レイノルズサミー・デイビスJr.等の超有名スターが総出演したお祭りカーアクション(キャノンボール)シリーズの第3弾です。

ただ、香港側の製作会社ゴールデンハーベスト製作ではなくなってしまっていますので、超大作だった前2作とは、かなり趣の異なる低予算での最新作となっています。

因みに、1作目はアメリカ側の製作会社は20世紀フォックスで、2作目がワーナー、で3作目の本作はオライオンピクチャーズという事で、

毎回製作会社は変わってはいるのですが、香港との合作ではなくなっているのが、本作の大きな変更点で、

要するに本作の異質感は、完全に香港要素が無くなっているためだと思われます。

ただ、本作本国のデータベース等にも香港要素は全く見受けられないのですが、日本版VHSの冒頭にはRaymond Chow presentsという表記があって、

同じく日本版のVHSジャケットにも 

企画 レイモンド・チョウ

という表記もありますので、恐らく無関係の作品ではなく、原案ぐらいの意味合いでは作品に関係していると思われます。

どうも、バート・レイノルズに出演を依頼したら、断られたので、企画自体が紆余曲折を経た結果タイトルを変更して出演者もほとんど変更してなんとか製作だけはできた、という感じのようです。

因みにアメリカの公開タイトルは(SPEED ZONE)ですが、ヨーロッパでは(CANNONBALL FEVER)と変更され、

その後のソフト化の際には(CANNONBALL RUN3)というタイトルになっているようなので、とりあえずはキャノンボールシリーズの3作目という扱いにはなっているようです。

という感じのふわっとした作品で、実際は話の繋がりのない、なんちゃって続編のように見受けられますが、

これが見落としがちですが、実はちゃんとした続編で、前作(キャノンボール2)でレース自体を主催していた重要なキャラクターである富豪のシークが冒頭で登場し、

今年もキャノンボールレースを開催する、というレースの始まりのきっかけ作りとして登場しますし、そのシークを前作と同じジェイミー・ファーが演じていますので、

関係ない物語に見えますが、しっかりと関連性のある物語となっています。

重要なキャラクター、シークが登場。

勿論レース自体も、キャノンボール風のレースが行われているわけではなく、登場人物達がちゃんとレースの事を(キャノンボール)と呼称していますので、

世界観も実際の内容も、一部登場人物も前2作と関連性のある、生粋のシリーズ第3弾となっています。

ただ、ゴールデンハーベストが抜けたという意味での製作会社の変更で、関連性のあるはずの物語が、全く関係ない嘘シリーズのように見えてしまっています。

そんな嘘みたいな正統シリーズを監督したのは(ポリスアカデミー4市民パトロール)のジム・ドレイクという事で、

そこに本作の特徴が全て出ているようですが、

一貫してストーリー性がほとんど無く、ギャグシーンとカーアクションシーンの羅列が延々と続く展開となっています。

しかも、有名なスターが多数登場しますが、そのスター達がレースに参加しているのかどうかも、良くわからずに、

ただただ、途中から登場して、いつの間にかいなくなっています。

リー・ヴァンクリーフなんかも少し登場

中にはブルック・シールズや、アリッサ・ミラノ、カール・ルイスなんかも登場しますが、ブルック・シールズは旅客機のスチュワーデスとして登場し、

アリッサ・ミラノは仮免教習中(多分)、カール・ルイスに至っては、ちょっと走って落とし物を届けるだけ、というゲストにもカウントしずらいような瞬間的な登場で、

オールスター要素の薄さをカバー、、、、は、全くできていません。

ブルック・シールズ
アリッサ・ミラノ
カール・ルイス

さらに、ドタバタの羅列の上に、なんとなく、いつの間にかレースが始まっていて、

もうすぐクライマックス、というぐらになると、いつの間にか主要メンバーは既にゴールしてしまって、

まったりしている、

という、レース映画で一番大事なスタートとゴールをちゃんと描かない、というもしかすると一時の香港映画のように脚本は無いのでは?

と思わせるぐらいに最初から最後までふわっとした作品となっています。

このシーンからの、、、
この、
まったり感 on sunset beach

勿論、カーアクションだけが撮りたい、というような熱いカーレースシーンというわけでもなく、冒頭にカウンタックが水面をぴょんぴょんと石投げの要領で飛んでいくシーンは面白いですが、

それ以外のシーンは普通に車が走っているだけで、しかもカーレース映画のもう一つの主役とも言える車が、

なんとなく乗用車に近いような車種のファミリーサイズの車が多く、一応主役っぽい位置に居る大柄のジョン・キャンディが乗り込む車も、

至って普通の車種で、高額の賞金を狙って一秒先を争うような車には決して見えません。

ジョン・キャンデイが駆る普通の車に何故かトラックが迫る(レースの参加者かどうかは分かりません)

ついでにジョン・キャンディにレースを任すユージン・レヴィが何故愛人をジョン・キャンデイの運転するファミリーカーに同乗させたのか?も理由が分かりません。

何故、同乗者が?

極端に言ってしまうと、

なんとなくレースが始まってなんとなく終わるので、誰が出場者で、何人ぐらいが出場して、そのうち何人がちゃんとゴールできたのかも良く分かりません。

要するに、

最初から最後までずっと、良く分かりません。

こんなにふわっとしている作品も珍しいぐらいに、ある意味雲を掴むような、透明感のある作品となっていますので、もしどこかで機会がありましたらご鑑賞してみてください。

それにしても、ユージン・レヴィアメリカンパイ)の真面目おじさんでブレイクする前は、正反対の嫌みキャラもこなしていたんですね、、。

ユージン・レヴィ

作品情報

1989年製作 アメリカ製作 カーアクション

監督 ジム・ドレイク 企画 レイモンド・チョウ

出演 ジョン・キャンディ、ブルック・シールズ、アリっサ・ミラノ、カール・ルイス、リー・バン・クリーフ、マイケル・スピンクス、ピーター・ボイル、シャーリー・ベラフォンテ、メロディ・アンダースン、ドンナ・ディクソン、ユージン・レヴィ

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