【セガール百裂拳 其の参】DENGEKI電撃 (EXIT WOUNDS)101分

投稿者: | 2021年7月10日

お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

ジョエル・シルバー製作によるヒップホップカンフーシリーズ第2弾は、セガール主演、DMX、マイケル・J・ホワイト共演による豪華なアクションシーン満載の破天荒刑事物語!!

作品紹介

2001年8月1日公開

今回ご紹介するのは、大御所ジョエル・シルバーが自身の製作会社で製作したカンフーとヒップホップを融合させた娯楽シリーズの第2弾です。

それでは、まずはあらすじから、

破天荒な刑事オーリン・ボイド(スティーヴン・セガール)は、行き過ぎた行動が重なり、ついに犯罪者の巣窟とされる分署に左遷される。

身分も降格され、交通課に回されるが、パトロール中に偶然麻薬密売現場に遭遇し、その現場で目撃した容疑者ラトレル(DMX)の事を独自に調べ始める。

しかし、ラトレルに関する情報を調べても、データ自体が存在せず、代わりに何者かの圧力を感じるのだった!?

今回も本当の意味であぶない刑事なセガール

マトリックス)のジョエル・シルバーが自身の製作会社で製作したヒップホップカンフームービー3部作の内の第2弾です。

1作目はジェット・リー主演の(ロミオ・マスト・ダイ)で、3作目はこちらもジェット・リー主演の(ブラックダイヤモンド)で、

両作とも当時大ヒットし、ジェット・リーがハリウッドで成功する足掛かりになった作品です。

その流れの中の3部作(とはいっても物語的には全て無関係の作品です)の中間に位置する本作の主演はジェット・リーではなく、スティーヴン・セガールです。

セガールが本作に主演する一つ前の作品が(沈黙のテロリスト/TICKER)ですので、そろそろセガール人気も落ち着いてきている頃で、

本作以降は、大掛かりなアクションは残念ながら少なくなっていってしまいますので、セガール作品の流れの中でも、ある意味重要な作品となっています。

セガールがちゃんと演じているアクション多いです

そんな規模の大きめの物語を彩るキャストは、まず、物語の鍵を握る重要人物役を、(ロミオ・マスト・ダイ)、(ブラックダイヤモンド)とヒップ・ホップ・カンフーシリーズ唯一の皆勤賞であるDMXが演じています。

当時、他の作品でもアクションヒーローのような役柄を多く演じていましたので、セガールと共演する事自体が、それだけで話題となっていました。

本作出演以降、残念ながら色々あって、大作で見かける事は少なくなってしまい、B級作品専門の出演になってしまいましたが、2019年のセガール主演作(沈黙の鉄槌)(詳しくはこちら)で、

再びセガールと共演していますので、そちらを鑑賞前に本作を鑑賞していると、さらに物語にグッときます。

まぁ、物語には関係ないのですが、、。

やんちゃな時期のDMX

さらに、ラスボスとしてキャスティングされているのは、(スポーン)のマイケル・J・ホワイトで、格闘はラストバトルのみではありますが、

それほどアクロバティックな動きができるわけではないセガールの足りない部分を、しっかり補っているアクションは、魅せるアクションとして完成度の高いシーンとなっています。

今回はラスボス役のマイケル・J・ホワイト

その主要メンバーの脇を固めるのは、その後(ゴーストライダー)のヒロイン役や、(ワイルドスピード)などで、ブレイクする事になるエヴァ・メンデスや、

エヴァ・メンデスはまだラテン美女っぽくなる前ですね

多くのコメディ作品で活することになるトム・アーノルドなど、実力者が顔を揃えています。

コメディ作品で人気のトム・アーノルド

こういった実は豪華なキャスティングが実現するのも、ジョエル・シルバーの手腕が光っている部分ではないでしょうか。

そんな大作系の本作では、セガールも気合が入っていたのか、アクションを自身で演じているのは当然ですが、普段では見せないような、

今となっては、ちょっと違和感を感じてしまうようなシーンも積極的に演じています。

ますは、問題行動のせいで降格となったセガールが、最終的に交通課にまで格下げされてしまいますが、その制服を着ながら交通整理をしている、

という普通の警察ものではありがちなシーンもセガールが演じると、下手したらコメディに見えてしまうようなお宝シーンとなっています。

『ダメ、ダメ』と交通整理(強引に)しているセガール

それと、かなり体型の変わってしまった現在ではロングコートか、体の線の出ないフワッとした衣類しか着用しませんが、

当時は、勤務外でリラックスしている、なにげないシーンでのラフなTシャツ1枚だけ着用のシーンも、意外にお宝シーンと言えるかもしれません。

なんとなく違和感のあるTシャツ姿。

そういった感じで、今となっては貴重なシーンもありますが、やはり本作で一番貴重なのは、製作後20年以上経った今鑑賞しても、

十分すぎるほどに楽しめるアクションシーンである事は間違いありません。

その規模の大きさと、テンポの良さ、そこにセガール拳を中心とした激烈アクションが上手く相乗効果を発揮し、『セガール作品は、こんなに面白かったのか』と改めて感じてしまうような快作アクションの連続となっています。

このころは、格闘シーンもできるだけセガール自身で演じている事が多く、街で絡まれたチンピラを情け容赦なくボコボコにしてしまうシーンなども、

セガールらしい痛さの伝わる技の応酬となっていますが、観念している敵にも、締め上げている腕を、完全に反対方向に骨を折り切る所まで、止めを刺す、

という、他のアクションスターが、絶対にそこまでやらないレベルまで、やり抜きます。

本作で登場する悪人もやたらと、止めを刺されますが、ラストバトルで登場するお待ちかねのマイケル・J・ホワイトとのラストバトルでもその辺は顕著で、

逮捕して法が裁く、という概念は全くなく、法ではなくセガールが裁きます。

毎回必ず死刑なのですが、、。

で、このラストバトルを含めたアクションは、セガールが結構多めに演じているようですが、この頃は(マトリックス)や(グリーンデスティニー)などの大ヒットによる、香港アクションの影響や、

本作が、ジェット・リーを売り出し中のヒップ・ホップカンフームービーシリーズだという事もあり、

セガール拳が炸裂中のアクションにも、合間にスタントマンが頑張り過ぎるような困難なバック転技などが挿入されます。

これに関しては、そういう明らかにスタントマンだと分かるようなアクションをあえて入れるより、力技でねじ伏せてやり過ぎる、いつものセガール拳のみで押し切ってくれた方が、より楽しめたような気がしますが、

そういったアクションだけを観ても当時の時代を感じる事ができるのは、セガールが長年活躍しているからこそだと思われますので、

やっぱりセガールにはずっと活躍し続けて欲しいですね。

でも、そんなセガールも69歳という過激なアクションをこなすには、危険な年齢になってきていますので、あまり無理せずに、いつものように誰か他のキャストに指示を出すだけ、出しといて欲しいですね。

という事で、本作はまだセガールが自身で動きまくっていた時期の作品で、しっかりとした製作会社で製作された大作アクションとなっていますので、

アクション作品好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

因みに、邦題で漢字二文字とアルファベットというタイトルは、本作が始まりで、その後(奪還DAKKAN)や、(撃鉄GEKITETZ)など(沈黙)シリーズと並ぶスタンダードになりましたが、

最近は、それも飽きてしまったのか、(沈黙)シリーズのみになってしまいました、、。

コメディリリーフでお馴染みのアンソニー・アンダーソン

作品情報

2001年製作 アメリカ製作 ポリスアクション

監督 アンジェイ・バートコウィアク 制作 ジョエル・シルバー 原作 ジョン・ウェスタマン

出演 スティーヴン・セガール、DMX、マイケル・J・ホワイト、イザイア・ワシントン、アンソニー・アンダーソン、エヴァ・メンデス、トム・アーノルド、ビル・デューク、

やんちゃ二人の共演。この二人がいたら逃げた方が良いですね。

その他のセガール出演作品

香港からチン・シユウトン監督を招いて製作されたセガールがアクロバットカンフーを披露する(沈黙の聖戦)はこちら

ステーヴ・オースティン、マイケル・パレと共演した(沈黙の監獄)はこちら

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