【セガール百裂拳!其の二十四】グリマーマン(THE GRIMMER MAN)92分

投稿者: | 2023年3月26日

おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆

セガールが珍しく人気者と完全バディを組んで、猟奇殺人事件に挑む、いつもの雰囲気ながらもしっかりと楽しめるサスペンスアクション!!

作品紹介

1997年1月18日公開

今回ご紹介する作品は、スティーヴン・セガールがまだまだ活発に動いていた時期のアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

LAを恐怖に陥れる連続猟奇殺人事件が発生した。

被害者は全て十字架にかけられたキリストのように、壁に貼り付けにされていた。

事件を解決するため、ニューヨークから赴任してきた刑事ジャック・コールは、地元の刑事ジムとコンビを組んで捜査にあたるが、

調べを進めるうちに、事件の裏に街の有力者も巻き込む陰謀が絡んでいる事を突き止めるのだった!?

スティーヴン・セガールが、まだしっかりと自身でアクションをこなしていた時期の主演作品です。

前年には(沈黙の戦艦)の正式な続編(暴走特急)、翌年には(沈黙の断崖)(詳しくはこちら)、そして同年には(エグゼクティブデシジョン)(詳しくはこちら)が製作されていますので、

まだまだセガール人気が上昇している時期に製作された作品となっています。

邦題も沈黙ではなく、この時期にしては珍しい原題がそのままカタカナ表記で邦題になる、という色んな方向性を探っている時期の作品となっています。

因みに、原題がそのまま邦題になっている作品は、他に1990年製作の(ハード・トゥ・キル)、1991年製作の(アウト・フォー・ジャスティス)(詳しくはこちら)、2005年製作の(イン・トゥ・ザ・サン)、

そしてサブタイトルに沈黙と入っているものの、一応メインタイトル(かサブタイトル)がそのまま邦題になっている作品に、

2016年に製作された3本、(キリング・サラザール沈黙の作戦)、(沈黙の包囲網 アジアンコネクション)、(エン・オブ・ア・ガン沈黙の銃弾

という感じで、近年は若干沈黙シリーズからの脱却を図っているような流れではありましたが、結局衛星放送などで放映される際には、

沈黙とついているサブタイトルの方をメインで表記する、というなんだかんだと色々やっても、最終的には沈黙シリーズとして扱われてしまう作品群となっています。

本作も、そんな逡巡が見え隠れする最初の時期に製作された作品ですので、本作では原題そのままの邦題ながらも次回以降は、同じ配給会社なのに(沈黙の断崖)という感じで、

やっぱり沈黙シリーズへと戻っています。

で、暫くの間を空けて2001年に同じ製作会社によって製作・配給された(DENGEKI電撃)によって今度は、

漢字二文字とそのローマ字表記、という沈黙シリーズ以外の邦題が付けられていく事になります。

ただ、それも2009年製作の(斬撃ZANGEKI)以降は、飽きてしまったのか、再び沈黙シリーズへと戻ってしまいましたが、、。

という事で、日本では邦題が模索されていた時期の作品ですが、実際の内容は、まだまだ内容も、アクションも充実していた時期の作品で、

いつもの感じの刑事セガールが、キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ扮する軽妙な刑事とバディを組んで、

猟奇殺人事件の犯人を追い詰めていく、という(セブン)っぽい猟奇サスペンスに、(リーサルウェポン)のようなタイプの違う痛快刑事バディ要素を融合させ、

尚且つ、しかりとセガール自身が動いてアクションを見せていく、というアクション映画としてしっかりとした完成度を誇る作品となっています。

アクションの痛快度は地味に高いです

今回の完成度の高さの要因は、やはり共演者のキーネン・アイヴォリー・ウェイアンズの存在で、(ダーティシェイム)や(クロスゲージ)等のヒット作品への出演や、

その後大ヒットシリーズとなる(最終絶叫計画)シリーズの監督・製作者としてブレイクしていく事にもなる確かな人気と存在感は、

他の作品でセガールが共演しているタイプの引き立て役キャストとは違い、セガールと横並びで並んでも見劣りする事も無く(体格が似ているという事もありますが)、

セガールはいつもの雰囲気を存分に発揮しつつも、ちゃんと自分以外のバディも立たせて、見せ場も用意する、というバディものとしてまともなバランス感覚の作品となっています。

意外に名コンビ

ただ、勿論、セガール作品ではありますので、全てが他の作品のようにいくはずもなく、基本は猟奇殺人事件を捜査する刑事サスペンスアクションジャンルの作品ですが、

散々苦労して探し回った犯人を、いざ追い詰めてみたら、

ビックリする程の小者で、

セガールの勢いが怖過ぎて、万引きで捕まったぐらいの軽さで自供してしまったり、

事件の影に隠れる重要人物を簡単にシバいてしまったり、

という感じで、中盤ぐらいまではそれなりの雰囲気の猟奇サスペンス度を保っているものの、後半は猟奇的も何もかもどうでも良くなって、

やっぱりセガール無双が炸裂してしまうのは、セガール作品である以上しょうがないですね、、。

それでも、ちゃんとそれぞれの要素は、それなりに上手く混ざり合ってはいますので、あまり深く追求しなければ、十分楽しめる作品となっています。

アクションに関しては、スタントマンの活躍もありますが、セガールが自身で演じているアクションが比較的多く、

後年に多く見られる、ちょっと手を振っただけで敵が豪快に明後日の方向に吹っ飛ぶ、という忍者ショーのようなアクションではなく、

しっかりとセガールの攻撃によって敵は飛んでいきます。

例によって足技なんかはほとんどなく、一六文キックのような技しかありませんが、その分ゴツくて長い腕を使用したセガール拳が連続で繰り出される、

というセガールアクションの醍醐味を味わう事ができます。

鼻血もでますが
倍返しはします

という事で、セガール作品の中でも、しっかりとしたアクション作品として、セガールファンの方でなくても楽しめる作品となっていますので、

アクション好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

あと、今回個人的に面白かったセガールらしいシーンがあるのですが、

敵である有力者(年配でそれなりの地位)を追い詰めて、事件の黒幕の正体を無理矢理自白させようとした時に、

口を割らない有力者を、とりあえずサクッと銃で片足を撃ち抜き、それでも口を割らないので手のひらも銃で撃ち抜き、

そこでやっと口を割り、満足して帰り際に、有力者に救急車を呼ぶことを懇願されたセガールが、返した、簡単な一言が痛快でした。

有力者『痛いんだ、、、頼む、救急車を呼んで、病院に連れて行ってくれ!!』

セガール『這って行け!』

有力者『、、、、、、』

有力者『、、、、、、、』(苦笑)

作品情報

1996年製作 アメリカ製作 アクション

監督 ジョン・グレイ 製作 スティーヴン・セガール

出演 スティーヴン・セガール、キーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ、ボブ・ガントン、ブライアン・コックス

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