【カンフー映画】カンフーリーグ(KUNG FU LEAGUE)102分

投稿者: | 2020年11月29日

カンフー映画としてのお薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

ウォン・フェイホン、イップ・マン、フォン・ユエンジャ、チャン・ジャン、カンフー映画の有名キャラクター総集結のカンフーアクション!!と思いきやまさかのラブコメ!!!!

作品紹介

2019年11月18日公開

今回ご紹介する作品は、現代を舞台に有名なカンフーキャラクターが総集結するカンフー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

漫画化志望の気弱な青年インションは、今日も想いを寄せるバオアーに告白できないでいた。

そんな時、雇い主であり、恋敵である社長に邪魔をされ会社を追い出されてしまう。

恋も仕事も失ったインションは自身の漫画の処女作である(カンフーリーグ)に登場するカンフーの達人達に助けて欲しいと願う。

すると、時空を越えて達人たちがインションの前に現れるのだった!?

いつものウォン・フェイホンの基本ポーズ
チャン・ジャン役のチャン・クォックワン
フォン・ユエンジャ役のアンディ・オン
何故かボケ担当のイップ・マン役デニス・トー

DVDジャケットを見る限り、滅茶苦茶燃える設定です!

ワンス・アポン・アタイム・イン・チャイナ)シリーズのウォン・フェイホンと(SPIRIT)などのフォン・ユエンジャ、(ドラゴン怒りの鉄拳)などのチャン・ジャン、(イップマン)シリーズのイップ・マンとあまりに有名なカンフー映画のキャラクターが現代に蘇って激闘を繰り広げるのですから!

左からイップ・マン、ウォン・フェイホン、フォン・ユエンジャ、チャン・ジャン

しかも、それぞれの役をそれぞれの本シリーズで演じてきた俳優本人が演じている、という奇蹟のようなキャスティング!

ウォン・フェイホンはそのままチウ・マンチェクが、フォン・ユエンジャは他のカンフー作品で大活躍中のアンディ・オンが、

チャン・ジャン役を(カンフーハッスル)の悪役や、(イップマン継承)でブルース・リー役を演じていたチャン・クォックワンが、

イップ・マンをドニー・イェン版ではないもう一つのイップ・マンシリーズでイップ・マンを演じていたデニス・トーが演じています。

こんな夢のような企画はなかなかありません

しかし、歓び勇んで、鑑賞し始めたことろ、、、。

んー、あれ?現代でラブコメが始まりますね、、。

しかも、気弱な青年がウジウジと告白できずに、社長に好きな人を取られそうになって、会社を追い出されて、

『こうなったら、ウォン・フェイホン師匠、フォン・ユエンジャ師匠、チャン・ジャン師匠、イップ・マン師匠、俺を助けてくださいー!』

いや、なんという出だしなんでしょうか。

頼む相手を絶対間違えている。

ウジウジしている自分を改めて、男らしくなるために、厳しい師匠に弟子入りしたい、とかならまだ、分からなくもないですが、

恋の手助けを武道の達人にお願いするのは、どう考えても筋違いも甚だしいです。

それでも、そんな夢もロマンも何もなく、内気な青年の告白の手助けのために師匠たちは時空を越えてやってきます

何故そうなるのか、などの説明などは一切ありません。

で、現代に来てからはお約束のカルチャーギャップコメディが延々と続きます。

途中、ブルース・リャンが登場して、狭い場所でのチウ・マンチェクとバトルするシーンがあり、

ここに関しては割とテンションの上がる展開で、ブルース・リャンもちょっと(カンフーハッスル)の時のガマ拳っぽい動きで大激突します。

ワイヤーワークやCGメインでブルース・リャンの打点の高い位置のキレのあるハイキックは拝めませんが、そこまでの展開では中盤一番盛り上がるシーンとなっています。

で、なんだかんだとあって、後半やっと武術トーナメントに出場する事になります。

やっと、(片腕ドラゴン)のような武術トーナメント大会が見れるのかと思いきや、、

一回戦の途中で乱闘が始まってしまい、大会自体がグダグダになり、なんとなく社長(カッコ悪い防具をつけたラスボス)と戦う事になります。

カッコ悪いラスボス

で、なんだかんだとあって、カッコ悪い社長をやっつけて、恋は成就ハッピーエンド。

あれ?師匠たちの手助け関係なく、告白して成就してますね、、。

何のために時空を越えて来たんでしょうか、、。

しかも、なんとなく、何の説明もなく、いつの間にか各時代に帰っていく師匠たち、、

めでたし、めでたし、、。

なかなか強気の作品ですね、、、。

監督名を見てスッキリしました。

かつて、ウォン・カーワイの(楽園の瑕)撮影時に豪華スターが共演していてあまり拘束できないにも関わらず、

監督の日和見的な製作によって、一向に進まない撮影スケジュールの合間を縫って、

その作品の制作者が、その集まっている豪華な出演者たちを使って急遽(大英雄)という別作品を速攻で製作し、

しかも大ヒットさせてしまうという、その場しのぎのプロ、ジェフ・ラウ監督、その人でした。

そりゃ、ジェフ・ラウ監督ならこういう作品が出来上がるのも納得ですね。

既存の作品に、チャウ・シンチーの人気が急激に高まった事で急遽シンチーが出演しているシーンを撮り足した(サンダードラゴン)なんて怪作もありました。

ただ、同じチャウ・シンチーの(チャイニーズ・オデッセイ)シリーズなんて傑作も生みだしているので、

実際実力派なのか、ふざけているだけの人なのか、よくわか習い事自体が、ジェフ・ラウ作品の魅力といえるのかもしれません。

空けてみないと(観てみないと)中身は全く分からない、

そんなびっくり箱のような作風が特徴と言えるのではないでしょうか。

という事で、本作はジャケットから連想するような内容ではないですが、チウ・マンチェクブルース・リャンとのバトルは十分楽しめますし、

ラブコメ的な要素も許容範囲に入っている方は物語面でもそれなりに楽しめる作品にはなっていますので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

まぁ、もっと他の設定で、この4人の激突が観たかったですね、、。

作品情報

2018年製作 香港製作 カンフーアクション

監督 ジェフ・ラウ

出演 チウ・マンチェク、アンディ・オン、デニス・トー、チャン・クォックワン、ブルース・リャン、シュー・ヤーシン

本作の数少ない見どころバトルの一つブルース・リャンとのバトル

その他の時代劇カンフー作品

チウ・マンチェク主演の実質的な(片腕ドラゴン)のリメイク作(ブレード刀)はこちら

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フォン・ユエンジャの若き日を描いたユエン・ウーピン監督作(激突!キング・オブ・カンフー)はこちら

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