【レア作品!】フィラデルフィアエクスぺリメントII 超時空決戦(PHILADELPHIA EXPERIMENT II)98分

投稿者: | 2023年8月26日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

大ヒットした(フィラデルフィアエクスペリメント)のその後を、スタッフ・キャストを一新し、タイムスリップ要素に並行世界のディストピア要素を加えて描いた正統続編SFアクション!!

作品紹介

1994年10月14日公開

今回ご紹介する作品は、大ヒットした(フィラデルフィアエクスペリメント)のその後を描いた続編です。

それでは、まずはあらすじから、

1943年に行われたフィラデルフィア実験によって、1984年にやって来たデビッドは、そこで息子と二人で平和に暮らしていたが、

密かにその実験を研究し、兵器開発を続けていた軍のメイラー司令官が、ついに物体を瞬間移動させる装置を開発する。

そして、その装置を稼働させたとき、デビッドの身体に異変が起き、異世界へと吸い込まれていくのだった!?

大ヒットSFアクション(フィラデルフィアエクスペリメント)の待望の第二弾です。

監督はマイケル・パレ主演の(キリングストリート)の監督や、(われらが背きし者)や(誰よりも狙われた男)、

ホテルアルテミス)等の製作者として知られるスティーブン・コーンウェルで、本作でも独特の娯楽展開を演出しています。

スティーブン・コーンウェル

主役を演じるのは、(オールウェイズ)や(イントルーダー怒りの翼)、(リバーワールド)等のブラッド・ジョンソンで、

マイケル・パレとはちょっと違いますが、同じ役柄を独自の解釈で演じています。

ブラッド・ジョンソン
ブラッド・ジョンソン

で、主人公を助ける戦うヒロイン役には、ブルース・ウィリス主演の(ホステージ)や、ジョン・カーペンター監督の(ゴースト・オブ・マーズ)(バンパイア最後の聖戦

ジャングルジョージ2)等に出演しているマージーン・ホールデンで、主人公を命がけで守っていきます。

マージーン・ホールデン
マージーン・ホールデン

で、本作の諸悪の根源とも言えるラスボス役を演じているのが、(ユーズドカー)や(チャイルドプレイ2)、

デモンシード)(詳しくはこちら)等に出演しているゲリッド・グレアムで、親子二人を二役演じる大活躍の大悪党を演じています。

ゲリッド・グレアム
ゲリッド・グレアム

そんなスタッフキャストが集まった本作の物語は、あの1作目の出来事の9年後の1993年から始まります。

何故9年後?という感じですが、そこは単純に9年後に製作された作品だから、という感じで特にこの時代から描かれる説明は無く、

前作で活躍した二人は、その後結ばれたようで、結婚して息子も生まれ、、、、、、。

ナンシー・アレンが演じるはずの奥さんは、病気で亡くなっている、という続編にありがちな設定の変更が加えられています。

ダイハード)や(ロッキー)のような有名作品でも、続編製作の合間の時期で、登場しなくなる事はありましたので、ありがちではありますが、

でも、本作は主人公さえ同人物をマイケル・パレからブラッド・ジョンソンに変更し、同じく重要人物であるロングストリート博士も別人が演じる、

という物語以外は何も継承していない続編ですので、別人が演じる奥さんも登場しても良かったと思うのですが、どうでしょうか。

結局息子と二人暮らし設定ではありますが、その息子も、前半と後半の少しのみの登場で、物語の大筋にそんなには影響しませんので、

主人公単独の新しい冒険展開が描かれていきます。

※↓ここからは、ストーリー展開に触れていますので、ご注意ください↓※

で、冒頭、父一人、息子一人、家系は苦しいながらも幸せに暮らしているのですが、実は、フィラデルフィア実験の諸悪の根源とも言えるロングストリート博士は未だに研究の場にいて、

しかも、このロングストリート博士の研究を、別のメイラー博士が研究し直し、ついに物体を瞬間移動できる装置を完成させる、

というトンデモない状況になっています。

で、その本格的な装置の実験中に、別の場所にいるブラッド・ジョンソン演じるデビッドが、苦痛を感じ、空間が歪み気絶してしまいます。

で、目が覚めると、、、、、

グニャリ

ドイツによって、アメリカが屈服し荒廃したディストピアのような別次元の1993年が広がっている、という事で、

続編はタイムスリップものに、まさかの多次元要素、今流行りの表現で言うとマルチバースが舞台の近未来SFアクションとして本題に入って行く事になります。

要するに、元の世界でのメイラー博士の研究によって、再び歪められた時空が、1943年と繋がって、未来のステルス機自体がタイムスリップ、

そして最新鋭の戦闘機によってワシントン.D.Cを攻め落とし、結局戦争にドイツが勝利して、世界をドイツが支配している別のマルチバースが生み出された、という事になります。

何故デビッドだけこの次元に?という感じですが、そこはさておき、別次元からの来訪者であるデビッドは、

勿論元いた世界に戻るため戦いを繰り広げるのですが、その世界では近未来SF映画のようにドイツが完全に一般市民を支配している管理社会で、

その弾圧に対しての反乱分子(アメリカ人?)が、レジスタンスを影で組織し、突然現れたデビッドも仲間として加わっていく、という展開になっていきます。

で、その世界にもロングストリート博士は存在し、デビッドにすべき事を指示していきます。

要するに、もう一度、過去に戻ってステルス戦闘機を爆破すれば、アメリカがドイツに敗れることなく、元の世界が広がっていく、

という事で、過去に戻る事ができるのは、その時代からタイムスリップしてきたデビッドだけ、という事で、

再びスタート地点に戻るために戦いを繰り広げる、というのが本作の見せ場となっていきます。

意外な展開といえば、かなり意外な展開ですが、最早タイムスリップものという魅力は完全に薄まってしまい、

本作の少し前に公開されている(トータルリコール)にかなり影響を受けたような近未来B級SFアクションものという別ジャンルとなっています。

一応、前作のように、過去に戻って、ミッションをクリアし、過去を変えてしまうと、途端に今現在いるディストピアマルチバースは、

跡形もなくなくなってしまい、別の(元の)世界が再構築されてしまうので、デストピアマルチバースで仲間になった人々や、

ちょっとしたロマンスが生まれそうなマージーン・ホールデンも、存在自体が無くなってしまう可能性もある、

という事で、前作のクライマックス程ではないにしても、意外に掘り上げれば盛り上がりそうな展開となっていきます。

ただ、本作は、とにかくB級SFバトルアクション的な見せ場を優先している作品ですので、前作のような色んな要素をバランス良く配置するのではなく、

とにかくあっさりと戦闘シーンだけを連続で見せていく、という演出方法で通してしまいます。

ですので、物語は継承していながらも、実際の内容的には、ほぼ別作品となっているのが非常に残念です。

だったら、本当に別作品として一から製作すれば、内容もシンプルで分かり易い作品になったような気もしますが、

そうなると、内容的にほとんどの人が鑑賞する事も無くなると思われますので、なかなか難しい事ですが、

それでも一作目は名作ですので、別ジャンルの続編や、テレビ映画ではなく、しっかりとした劇場映画のリメイク作品をまた鑑賞したいですね。

という事で、内容的には、完全に別作品に近い内容ですので、B級SF映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1993年製作 アメリカ製作 SFアクション

監督 スティーブン・コーンウェル

出演 ブラッド・ジョンソン、マージーン・ホールデン、ゲリッド・グレアム

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