おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
有名作品に似た内容ながらも、アイドルグループSNH48のメンバーが二人も出演しているキャスト面で話題性の高い、いつもの(西遊記)ストーリー!!
作品紹介
インターネット配信専用
今回ご紹介するのは、人気の西遊記シリーズの最新作です。
それでは、まずはあらすじから、
妖術によって二つの体に分離した孫悟空は、それぞれが別行動をとるが、一方は絶大な妖力も維持しているが、知性が欠け、
もう一方は、人間の身体を持ち、記憶を無くした状態で、如意棒だけは操ることができる、という別の個性を持っていた。
そんな中、町である女性に巡り合う事で、分裂した二人の運命は大きく変わっていく事になる!?
西遊記ものの人気シリーズ(ドリームジャーニー)シリーズの第5作目となります。
ただ、このシリーズ1作目と2作目は(少林寺 十八の羅漢)(詳しくはこちら)のシェー・ミャオが孫悟空を演じ、3作目は別キャスト、
で4作目が日本でもリリースされた(西遊記 孫悟空VS7人の蜘蛛女)(詳しくはこちら)と、再びシェー・ミャオが演じ、
5作目となる本作で、再び別キャストが演じる、という流れで、特にそれぞれに関連性の無いシリーズとなっていますので、
香港映画のドニー・イェンとアーロン・クォックが演じた(モンキーマジック)シリーズのように、
一応同じ題材のシリーズ作だけれども、それぞれは独立した作品、といった趣のシリーズとなっています。
ですので、一応シリーズ5作目ではありますが、シリーズと思わせない別タイトル(原題)も付けられています。
要するに、いつものメンバーが登場する単独の西遊記ものと同じなのですが、これがどう見ても西遊記ものの過去の傑作に酷似した内容となっています。
物語としては、いつものように天竺にお経を取りに行く旅の途中の三蔵法師一行が、ある事件に巻き込まれ、
孫悟空が敵の攻撃にあい、身体が二人の孫悟空に分離するところから、始まります。
で、その二人は人間の姿で善良な性格だけれども妖力のない孫悟空Aと、
妖怪の容姿で、妖力はあるけれども、全く役立たず(実際に沙悟浄に役立たずと何度も言われます)の孫悟空B。
この二人が分離して別々な場所に同時に存在する、という展開になっていきます。
で、お互い分離していることは記憶になく、孫悟空Aの方は分裂以前の記憶も全くないので、自分が何者かも分からない、
という状況で、孫悟空Bの方は自分が何者かも覚えているけれども、やる気がないし、どうしようもなく精彩を欠いている、
という状況になっていきます。
で、そこに孫悟空の元カノが登場し、事件に巻き込まれていくことになります。
で、そんな元カノの事は記憶のないAには、当初ピンとこないのですが、自身が孫悟空の分身だと知らされていくうちに、
だんだんと元カノへの想いが蘇り、元カノが巻き込まれている騒動にも立ち向かっていく事になります。
で、元カノが危ない、しかし、元カノを救うには、非力な人間の自分では到底敵に勝てない、という事で、
それを飲むと分離が収まり、元の姿に戻る(というか合体して一つになる)事ができ、絶大な妖力を身に付ける事ができるけれども、
今の自分の存在が消えてしまい、もう今の姿で再び元カノに会うことはできない、果たして、、、!?
という展開になっていきます。
要するにチャウ・シンチー主演の西遊記ものの大傑作(チャイニーズオデッセイ)シリーズの後半部分そのままの展開になっていきます。
あまりに同じなのでリメイク?と思ってしまうぐいらいに同じ展開になっていきます。
一応、その後の付けたし展開がありますので、オリジナルっぽくはなっていますが、中国・香港で大ヒットした作品と同じ展開ですので、
本国の人が観ても泣けるのでしょうか?
という知っている物語ではありますが、本作は恐らくストーリーどうこうよりも、他の部分で大きな売りの存在する作品となっています。
それは、重要な役を演じているキャストが日本のAKB48の姉妹グループ(現在は独立しているようです)として人気のSNH48のメンバーが二人も出演している、という事です。
一人は主人公の元カノ役というヒロインとして登場しながら、途中ほとんど主役といっても良いぐらいの活躍を見せるジャン・ユン(愛称はミライ)です。
登場当初は静かなヒロイン、という感じですが、主人公に出会うやいなや、額に剣が刺さったり(ギャグ的にです)、
自分に気付かない主人公にボコボコにされたり、とズッコケぶりも何故か発揮する、という変な魅力がプラスされた幸薄系のヒロインを魅力的に演じています。
もう一人はその元カノの師匠(上司?)役で、登場のフェン・シンデュオ(愛称ななし)で、ゲスト的な出演ではありますが、
印象に残る役柄をメンバー二人で演じています。
クレジットにもしっかりとSNH48と表記されていますので、完全なアイドルグループの二人としての出演のようです。
恐らく、本作はこのキャスト的な部分が一番のセールスポイントなのではないでしょうか。
という感じで女優陣の話題性が高い作品ですが、主人公側も注目のキャストとなっていて、
主人公の孫悟空を演じるのは、ジャッキー・チェンの(ポリスストーリーレジェンド)や、(エクストリームバレット)、(修羅の街、飢えた狼たち)等
話題作に連続で出演しているジャック・トゥー、
あと、何故か本作では三蔵法師と猪八戒は目立たず、他の作品ではいつも脇役としての扱いの多い沙悟浄が意外にも、悟空に匹敵する存在としてアクション面で活躍します。
そのアクション要因として登場するのは、アクション作品を中心に活躍するイー・ミンチェンで、アクションシーンを盛り上げています。
ジェック・トゥーもアクションはできるようですので、アクション派のイーミン・チェンと共にアクションが大盛り上がりを見せそうなキャスティングではありますが、
これが、やはりいつもの中国武侠作品の常で、動けるキャストを起用しておきながら動きを完全に封じてパペットワイヤーアクションのみを演出する、
という宝の持ち腐れアクションですので、盛り上がりそうで、盛り上がらないというアクションの連続となっています。
しかも、本作スローモーションも他の作品に比べて明らかに多様していますので、アクションシーンを抜き出して、通常のスピードに戻すと、
ほとんど2,3手で終了してしまうのではないか、というぐらいにアクションシーンの大部分がスローモーション、という残念なアクションが連続する作品となっています。
正直、動けるキャストがいながら、何をそんなに誤魔化す必要があるのか、という感じがしますが、これが今の中国武侠アクションの流行り、という事でしょうか。
恐らく、女性キャストも歌って踊れるアイドルですので、それなりに運動神経も良いのではないかとも思われますが、
アクションを魅せる、という気は無さそうなので、終始ワイヤーで吊られ放題に吊られています。
という事で、観たことのある物語で、いつもの吊られワイヤー作品ですが、キャストは話題のメンバーが揃っている作品ですので、
中国作品好きの方や、SNH48好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても猪八戒が終始仮面付けてますけど、その事には一切触れないですね、、、。
だったら、そんなキャラ付けいらない気がしますが、、、。
作品情報
2019年製作 中国製作 ファンタジー
監督 マー・ジョンシュエン
出演 ジャック・トゥー、ジャン・ユン、フェン・シンデュオ、イーミン・チェン
その他の西遊記作品
カンフーアクションスター、ルイス・ファンが悟空役を演じていながら、ほとんどアクションしない(孫悟空 地獄からの復活)はこちら
↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します。↓