おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
ウォン・フェイホン役でお馴染みのチウ・マンチェク監督・主演による懐かしい香りのするウルトラコマンドーアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ)シリーズのウォン・フェイホン役でお馴染みのチウ・マンチェク監督・主演のコマンドアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
東南アジアのクンラン共和国で発見された石油の採掘権を争う米中企業の代表団の警護を任された特殊部隊隊長ル・ズーミン(チウ・マンチェク)は、
完璧な警護に就いていたが、突然部下の裏切りに合い、代表は暗殺されてしまう。
さらにその暗殺の罪を着せられたズーミンは、逃亡者となり、自身の身の潔白を晴らすために単身組織に戦いを挑むのだった!?
チウ・マンチェク初の監督・主演の入魂のコマンドアクション作品です。
ジェット・リーの敵役として登場し、激闘を繰り広げた(レジェンド・オブ・フラッシュファイター格闘飛龍)でいきなり大注目を浴びた後、
本家ジェット・リーの後継者として(ワンス・アポン・ア・タイム・インチャイナ)シリーズの主役ウォンフェイホンを好演し、
めっきりカンフーヒーローとしてのイメージが定着して以降、ツイ・ハーク監督による(ブレード/刀)(詳しくはこちら)等、様々なアクション作品で活躍してきたチウ・マンチェクですが、
しばらく良い噂を目にしなかったものの、最近になってからは、色んな時代の武術家がタイムスリップして現代に集うトンデモ娯楽作(カンフーリーグ)(詳しくはこちら)や、
シリーズ復帰作(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ英雄復活)等の作品に出演し、以前のような元気な娯楽アクション作品に復帰を果たしています。
本作は、そんなチウ・マンチェクがここへきて、監督と主演も兼任して挑んだ入魂のアクション作品となっています。
しかも、得意の時代カンフーものではなく、まさかの現代を舞台にしたコマンドアクション、という事で、
1998年に製作され日本でもVHSがリリース(DVDは未発売)されたスー・チー共演の(スティルブラック)のようなバトルアクション作品となっています。
ただ、例によって中国国内で、本作のような内容の作品は、やっぱり製作許可が下りにくい、という状況のようなので、
中国や香港を舞台にした物語ではなく、クンラン共和国という東南アジアの架空の国が舞台となっています。
そうはいっても中国作品ですので、中心となるのは中国人キャラクターで、主演のチウ・マンチェクを始めとしてヒロインにはドラマ作品などでも活躍しているジアン・イーイーが出ずっぱりで活躍し、
そこへかつての相棒役で、後半物語に大いに絡んでくる兵役でジャッキー・チェンの(プロジェクトV)(詳しくはこちら)や、
ドニー・イェン主演の(イップマン完結)(詳しくはこちら)等近年国際的なアクション作品で活躍しているディエゴ・ダティや、
金髪ドラゴン、マイラ・マラが絡んでくる、という感じで異国感を演出しています。
物語は、割とシンプルで、東南アジアのクンラン共和国で発見された石油の採掘権を争う米中企業の代表団の暗殺の罪を着せられたチウ・マンチェクが、
ジャングルの中を彷徨いつつ、濡れ衣を着せた暗殺部隊と交戦し、その場にたまたま居た女性記者の協力を得て、
身の潔白を証明していく、といった感じで、そのほとんどが、アクションを含めたチウ・マンチェクの活躍シーンで、
相当のワンマンぶりを発揮している作品となっています。
デビュー以来結構な歳月が経過していますが、このタイミングでここまで出ずっぱりの監督主演作品を製作する、
というスターもなかなかいないのではないでしょうか。
そんなワンマンぶりを発揮している本作の、アクションもなかなかワンマン風味で、まず開始早々に生身のチウ・マンチェクが飛行機の翼のような器具を身にまとい(というかランドセルのように軽く背負い)、
大空をジェット機と同じような速度で飛行しながらライフルで敵を狙撃する、
という小学生がお昼休みに考えたような秘密兵器で敵に有効な攻撃を加えているシーンで、まずはそのちょっとズレた感覚に度肝を抜かれます。
ただ、その期待と不安が入り混じるズレた感覚は、この冒頭のみで、本編のバトル展開に入っていくと、いたってシンプルな(ランボー)的な展開へと突入していきます。
そんな分かりやすい展開が、少々残念でもありますが、流石にアクション作品に長年携わってきただけあって、
アクション演出は近年の気のない中国アクション作品に比べると段違いで、90分間飽きることなく楽しむことができます。
アクション自体は銃火器アクション中心ではありますが、中盤ジャングルで展開される金髪ドラゴン、マイラ・マラとの大激突や、
終盤ついに実現するディエゴ・ダティとのラストバトルは目が離せないバトルとなっています。
流石に全盛期ほどのアクションのキレ、とまではいきませんが、やはり本当に動ける格闘のプロ同士のアクションは、
ワイヤーなどで吊られているだけのイケメンアクションとは一線を画する見る価値のあるアクションとなっています。
現代が舞台の中国製重火器アクションは、そのほとんどが中国軍協力のプロパガンダ映画的な作品が多いので、
本作のようなワンマンぶり全開のアクション作品というのは、存在自体が珍しいと思われますので、アクション好きの方や、ガンアクション好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、チウ・マンチェク、まだまだアクション全開で良いですね。
作品情報
2021年製作 中国製作 コマンドアクション
監督 チウ・マンチェク
出演 チウ・マンチェク、ジアン・イーイー、ルー・ポン、ソン・ハンホワンルオ、ディエゴ・ダティ、マイラ・マラ
その他のチウ・マンチェク出演作品
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