おすすめ度 ★★★★★★★☆☆☆
アニタ・ムイの伝記映画でブレイクしたルィーズ・ウォンと、(39歳問題)のクリッシー・チャウがムエタイで激突し、師匠役のルイス・クー、その妻役のジジ・リョン等、豪華キャストが親しみやすいキャラクターを演じた香港映画らしい人情コメディドラマ!!


作品紹介
2026年4月3日公開
今回ご紹介する作品は、ルイス・クー、ジジ・リョン、ルィーズ・ウォン、クリッシー・チャウと豪華共演が実現したコメディドラマ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
広告会社社長ラム・シューは、恋人ダニエルが、女子ムエタイチャンピオン・ガーワンと浮気している事を知り、怒りに任せてムエタイでの対戦を申し込む。
勝負に勝つため、かつてのマカオのムエタイ王者で、ガーワンの師匠でもあるチョン・ロイが経営するジムに入門したラム・シューは、
過酷なトレーニングを積み重ね、色んな人々との出会いを重ねていくうちに、肉体的にも精神的にも成長を遂げていく。

監督は、香港映画祭2024で上映された(臨時強盗)や(母、亡我)等のアルバート・マックで、香港映画らしい人情味のある物語を演出しています。


主人公となる広告会社CEOラム・シュー役で、(毒舌弁護人)や(カウントダウン)等のルィーズ・ウォンが登場し、ドラマに格闘に大活躍していきます。



主人公の師匠となる元ムエタイ選手の現ジム経営者チョン・ロイ役で、(トワイライトウォリアーズ)(詳しくはこちら)や
2026年12月11日についに日本公開となる(風林火山)等のルイス・クーが登場し貫禄の演技を披露しています。



で、その奥さんで、かつて人気だった女優モク・ガーレイ役で、(フルスロットル)や(裏街の聖者)等、90年代のドラマ系作品で大活躍したジジ・リョンが登場し、まだまだ可憐な魅力を発揮しています。



で、主人公が戦いを挑む女性ムエタイチャンピオン、シュン・ガーワン役で、(29歳問題)や(霊幻戦士キョンシーズ)等のクリッシー・チャウが登場し、主人公に戦いを挑みます。



で、主人公の兄弟子ゴウ・チャウ役で、(トワイライトウォリアーズ)や(逆流の男たち)、(最初の半歩)等のトニー・ウーが登場し、ドラマにアクションに大活躍しています。



で、その元兄弟子チャン・ワイバン役で、(トワイライトウォリアーズ)や(プロセキューター)、(レイジングファイア)(詳しくはこちら)等の
ジャーマン・チョンが登場し、アクションとドラマ両方で活躍して行きます。



で、チョン・ロイのかつての弟弟子役で、(トワイライトウォリアーズ)や(バース・オブ・ザ・ドラゴン)、(スタントマン武替道)(詳しくはこちら)等の
フィリップ・ンが個性的なキャラクターで登場し、物語の世界観を掘り下げていきます。



で、主人公の女性二人が取り合う彼氏ダニエル役で、(マッドフェイト)(詳しくはこちら)や(香港怪奇物語)等のチャン・チャームマン(ピーター・チャン)が登場し、騒動に巻き込まれて行きます。



で、キャリーの親友兼マネージャー、ピッシュー役で、(正義廻廊)や(人生の運転手)等のヤン・チーワンが登場し、お笑い部分を掘り下げていきます。



そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、かつてのマカオのムエタイ王者で、今現在は寂れてしまったジムの経営者チョン・ロイ(ルイス・クー)が、
今日も、近所の高齢者の健康のために、ちょっとしたトレーニングを世話しているシーンから始まります。


しかし、ジムは毎月の様に赤字続きで、その月もまたしても赤字という事で、何か良い方法はないかと思案します。
そんなある日、チョン・ロイの妻で元女優のモク・ガーレイ(ジジ・リョン)が、久しぶりに舞い込んだCMの撮影をこなす為、スタジオへとやって来ます。

しかし、モク・ガーレイは、48歳という年齢的に色々な役柄がこなせなくなっている年齢ながらも、それを受け入れることができずに、
その仕事で受けた【更年青】という、漢方のCMを勢い余って断ってしまいます。

急に仕事を断られた商品をプロモーションする側の会社社長ラム・シュー(ルィーズ・ウォン)とは、いざこざが発生してしまいますが、
そんなドタバタが巻き起こっている最中に、シューの恋人ダニエル(チャン・チャームマン)が、女子ムエタイチャンピオン、シュン・ガーワン(クリッシー・チャウ)と二股を掛けている事が発覚、
短期で気性の洗いラム・シューは、速攻で頭に血が上り、移動車でそのままガーワン宅へと殴り込みに行きます。

偶然その現場に居合わせたガーレイは、これはヤバいと二人を仲裁に向かいますが、2人は顔を合わせるや否や、速攻で殴り合いの大喧嘩を始めてしまいます。


で、お互いに譲れない二人は、白黒はっきりつけるため、三か月後にリングの上の決闘で勝敗を決める事にします。

しかし、ガーワンは女子ムエタイのチャンピオンなので、勝利は目に見えていますが、どうしても勝利を勝ち取りたいシューは、
まさかのガーワンの元師匠であるチョン・ロイに弟子入りして、決戦までトレーニングを積むことになります。

そんな中、2人を仲裁したガーレイの動画が出回った事で、ガーレイの知名度が復調し、ついにはアクション映画の主演女優としてオファーが来ることになります。

撮影に挑むには、アクションの基礎訓練が必要不可欠という事で、シューとガーレイは、その日から二人でチョン・ロイとその弟子ゴウ・チャウ(トニー・ウー)の指導のもと、
血の滲むような厳しいトレーニングを重ねていく事になります。

常に人生の勝利者で、有名な会社のCEOにまで上り詰めたシューは、負ける事を知らず、誰に対しても上から目線で接してきましたが、
不慣れなムエタイの世界に飛び込んで、師匠や兄弟子たちのもとで、ひた向きに努力を重ねる事で、肉体的にも精神的にも成長を遂げていき、、、、、、

そして、ついに、宿敵との真剣勝負の日を迎える!!
、、、、、、、という流れが、大体の大筋となっています。

ルィーズ・ウォン主演の格闘技を題材にしたスポコン人情コメディドラマです。
作品の雰囲気的には、(燃えよ!ジジいドラゴン)と(激戦 ハート・オブ・ファイト)を足して、主人公を女性に変更し、
ドラマとコメディ要素を多めにしたような雰囲気の内容となっています。


冒頭こそ、女性二人の殴る蹴るのいがみ合いで始まりますが、作品全体を通した雰囲気は、基本的に温かい空気が流れていますので、
どの年齢層にも非常に観やすく、色んなエピソードの中に笑いと、ちょっとした熱さ、を感じられる、90年代あたりの良作香港映画の雰囲気も感じられるようになっています。

その大きな要素の一つとも言えるのが、90年代に多くの香港作品のヒロインとして活躍してきたジジ・リョンによる、
今現在はほとんどの若者が知らない、48歳の忘れられた元人気女優

という、ちょっとリスキーな部分もあるキャラクターの活躍で、これをジジ・リョンが半分セルフパロディ的に演じる事で、
若い時に出演した色んな名作以上に、他のキャストでは再現できないような唯一無二の魅力を放ち、本作にかなりの温かみを加えています。

エンドロールの時のNG集も含めて、ここまでジジ・リョンがコメディエンヌとして輝いている作品は無いのではないでしょうか。
相棒とも言えるヤン・チーワンとの掛け合いも素晴らしく、他のキャストとのかかわり方も絶妙で、ジジ・リョンが存在してるのとそうでないのとでは、作品の雰囲気が大きく変わったように思えます。

それに加えて、ルイス・クーとジジ・リョンというベテラン勢に加えて、物語上の主人公となるルィーズ・ウォンの存在感も素晴らしく、
伝記映画(アニタ)でアニタ・ムイを演じたルィーズ・ウォンによる、上から目線で命令口調、他人の言う事を全く聞かない、

という、全く親しみが沸かない主人公が、ひた向きな努力を重ねるうちに、いつの間にか尖った部分が削れ落ちて、ちょっと個性的な仲間の一人になっていく、という、
ご存命ならアニタ・ムイがやっていそうなキャラクターを、しっかりとこなして、観ている側にいつの間にか、主人公に寄り添って応援してしまいたくなるような名演を披露しています。

そんな二人の物語に、ルイス・クーとかつての弟子ジャーマン・チョンによる、過去の確執と、そこからの臨時決闘を経て和解していく、
という、そうなるだろうなと予測できつつも、しっかりと熱い感動は残る名演と名演出によって、全体的に人情コメディドラマとして非常に楽しめる内容となっています。


個人的に少し惜しいと感じたのは、大筋はシンプルなのに、ジジ・リョン等の良さそうなエピソードや要素が多すぎて、若干詰め込み過ぎ感を感じてしまいますので、
脇道であるはずのジジ・リョンが主役で、ルィーズ・ウォンとクリッシー・チャウの物語が、途中本筋感が薄れてしまって、何のためにトレーニングしているのか忘れてしまいがちになりますが、
逆に、この停滞感こそが、元気だったころの香港映画、という見方もできますので、色んな意味で香港映画らしさに溢れた作品となっています。

アクションについては、特に格闘技をカッコ良く見せるタイプのアクション作品ではありませんので、ヒロイックな技なんかは、ほとんど登場しませんが、
蹴る殴る、ぶん投げられる、というアクションを主演の女性二人がスタントマンなしで、痛い思いをしながらこなしていますので、
リアルな女性同士の意地を掛けたアクションが、本作の大きな見所となっています。

ついで的ではありますが、ルイス・クーとジャーマン・チョンのヒロイックなアクションも一応楽しめますので、その辺りもサービス精神旺盛な香港映画らしい要素となっています。

という事で、新作ながらも元気な頃の香港映画のような魅力を放つ人情コメディドラマとなっていますので、香港映画好きの方や、人情コメディ好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、ルィーズ・ウォン、滅茶苦茶アニタ・ムイに似てますね、、、。




作品情報
2025年製作 香港製作 コメディドラマ
監督・脚本 アルバート・マック
出演 ルイス・クー、ジジ・リョン、ルィーズ・ウォン、クリッシー・チャウ、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、チャン・チャームマン、フィリップ・ン、ヤン・チーワン


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