お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ブルース・ウィリス出演最新作は、意外に出演シーンの多い一夜の悪夢サスペンス!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、ブルース・ウィリスが助演しているサスペンスアクションです。
それでは、まずはあらすじから、
医療ミスが原因で務めていた医院を辞め、故郷へと逃れてきた医師のリッチ(チャド・マイケル・マーレイ)は、
家族と共に元保管の父フランク(ブルース・ウィリス)の暮らす実家に身を寄せていた。
そんなある日の夜、逃走中の犯罪者兄弟が兄の銃創の治療のためにフランク宅に押し入り、一家を人質に取り、リッチに傷の治療を強要する。
指示に従いながらも、反撃の様子を伺う親子だったが、、。
近年ブルース・ウィリスは、(デスウィッシュ)や(ミスターガラス)のようなしっかりとした主演作に数年おきに主演した合間を
顔見せ程度のパートタイム出演作品で埋める、という流れが定番になっていますが、
本作は、出演シーンこそそれほど多くないものの、ちゃんとした助演(変な言い方ですが)として出演している作品でした。
どの作品とは言いませんが、酷い作品は本筋にはそれほど絡まずに、電話で指示を出している数分のシーンだけを、
小出しにしていっているだけで主演級の扱い、という薄っぺらい作品も少なくありませんでした。(10ミニッツ)
そのパートタイムっぷりに、ブルース・ウィリス本人は、その作品の完成版を本当に見て確認しているのか?とさえ思ってしまうような作品もあります。
それで良いのか?ブルース、といった感じですが、
本作に関しては、ブルース・ウィリスの役は主役ではないものの、ちゃんと物語上必要な役柄で、
主役ではないが、主役以上に存在感は残しつつも、しっかり助演という役目の範疇は越えていない、という絶妙な位置でレジェンド俳優として存在価値を示していました。
こういうブルースならまた見たい、と思えるような役柄で、しっかりと印象に残る作品になっています。
それは良いのですが、一応主役であるはずの、テレビ中心で活躍しているチャド・マイケル・マーレイの存在感の薄さが半端なく、
まるで印象に残らないので、結局感情移入する対象が不在となってしまっているように感じられます。
ブルース・ウィリスとのバランスを考えてのキャスティングかもしれませんが、あまりに薄すぎるので、ドラマ部分が盛り上がらないので、これはちょっと勿体ないですね。
というか、観終わって振り返ってみると、主役というより犯人兄弟と親父に振り回されているだけの息子、といった感じです。
物語上の配置的には主人公の位置にいるはずなんですが、、。
物語的には、銃弾で傷を負った犯罪者兄弟の兄の治療をさせるためにフランク一家に押し入る、という展開ですが、
この4人いる家族と足に傷を負って動けなくなり、しかもやがて意識も朦朧としてくる兄と、
暴走しまくりの弟の2人兄弟(要するに兄は人数に入らないので、実際は4対1)という人数構成がどう考えても不自然で、
一晩の話ですが、いつでも逃げれるチャンスが何度も何度もあります。
兄は押し入って早々に動けなくなって、戦闘不能になりますので、早い段階で弟一人になりますが、
この弟が滅茶苦茶スキだらけで、人質そっちのけで方々に出歩きます。
で、縄もほどいて逃げるチャンスが常にあるのに、全然逃げずにまた戻ってくる家族。
家にはショットガンなどの武器も備えてあり、ブルースは元保安官です。
どう考えても形勢不利なのは犯罪者側の方なので、終始緊迫感はそれほど感じられません。
犯罪者側にも何か感情移入できる要素があれば、また違った魅力もでてきそうですが、
この弟は感情移入度0%な意味なく暴走するキャラクターなので、どうしようもありません。
結末も大体の予想通りに割とあっさり目となっています。
という事で、お世辞にも秀作サスペンス作品と呼べる内容ではありませんが、最近のブルース・ウィリス出演作としては、
結構物語に馴染んだしっかりしたキャラクターを演じているある意味、ちょっと貴重な作品とはなっていて、
アクション好き、ブルース・ウィリス好きの方でしたら、結構楽しめる作品となっていますので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、そろそろブルース・ウィリス完全主演作が観たいですね。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション
監督 マット・エスカンダリ
出演 ブルース・ウィリス、チャド・マイケル・マーレイ、ジェイ・バックナー
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