おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
田舎町で暮らす中学生が地球侵略目的でやってきた黒い目の若者たち相手に戦いを挑むジュブナイル系のホラーサスペンス、、、の形を借りた主演マッケンジー・モスのアイドル映画!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、田舎町を舞台に宇宙からの侵略者と女子中学生が戦うジュブナイル系のサスペンスホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
若者たちが次々と行方不明になる事件が発生する。
その町に住む女子中学生エイミー(マッケンジー・モス)は、ある日フードを被った黒い目をした5人の怪しい若者たちに襲われる。
危うく難を逃れたエイミーだったが、調べを進めるうちに、その事件と同様の事件が50年前にも発生したいた事実を知るのだった!?
黒い目をした少年たちが、夜な夜な民家の玄関先に現れて、何かと理由を付けて家屋内に浸入しようとする、
という都市伝説、(ブラックアイズキッズ)を基にしたジュブナイル侵略スリラー作品です。
この住居侵入には、住民の許可がいる、という事でヴァンパイア系の(ヴァンパイアVSザ・ブロンクス)(詳しくはこちら)のような、設定も併せ持つ作品となっています。
但し、この住居侵入の許可設定は、通常の吸血ものですと、あの手この手の作戦で、いつのまにか人間側がヴァンパイアの住居侵入を許可してしまったり、
やむを得ず許可をせざるをえないような状況を作っていったりと、ヴァンパイア側の狡猾な知性を感じさせる展開になることも多いので、
ヴァンパイアのキャラクターづくりに一役買っている設定となることが多いですが、
本作においては、住居等は特に関係なく、屋外なのにやたらと『中にいれろ!』と迫って来ます。
しかも、基本その質問は、耐えがたいぐらいの暴力と共にされるので、襲われている側は暴力に耐えられずに、わけもわからずに許可を出す、
というかなり強制的な許可となっていますので、割と都市伝説を強引に取り入れた侵略ものとなっています。
ですので、都市伝説を題材にしている割には、その都市伝説の重要な部分をサスペンスに活かすことはなく、
ただただ、女子中学生が流行りのジュブナイルホラーっぽい世界観で元気に大活躍する作品となっています。
鑑賞すると分かりますが、やたらと主演の女子中学生がフィーチャーされていて、女子中学生を魅力的に撮りたくてしょうがないような描写の目立つ作品となっています。
要するにメインは都市伝説を描くことでも、ジュブナイルホラージャンルでも、侵略ホラージャンルでもなく、
この女子中学生です。
この女子中学生ありきのアイドル映画といっても過言ではないのではないでしょうか。
極端なジャンル分けをするとセガール作品のように、全て主演キャストを中心に回っている世界観の作品も一種のアイドル映画だと思われますので、
そういった作品群と同じような世界観と言っても良いかもしれません。
で、さらにセガールアイドル作品の特徴として、ほぼ主演作の全作で、アイドル自身が製作も担当しているので、
作品の重大な局面で絶大な決定権を握っている、という事が挙げられますが、本作でも、その表方と裏方の権力の図式に共通点があります。
本作主演は大人びた顔立ちの若干12歳のマッケンジー・モスが主演していますが、その主演中学生がまさかの製作も担当しています。
12歳でいったい何が分かるんだ?という感じで、通常の作品ですとそんな事は当然ありえない事ですが、
本作の監督・脚本は主演女子中学生マッケンジー・モスの父親クレイグ・モスです。
要するに本作は、父親の庇護の元に12歳の女子中学生が製作・主演したジュブナイルホラー作品です。
家族で主演と製作側も担っている作品ですので、ある意味本当の意味でのファミリームービーと言えるかもしれません。
そう考えると女子中学生を魅力的に撮りたくてしょうがないのも理解できますし、都市伝説設定などはどうでも良くなるのも分かります。
マッケンジー・モスが魅力的に映ればそれで本作の目的は達成できていますので。
(ソウ)のジグソウ役で有名なトビン・ベルまで登場しますが、女子中学生のアピールが強すぎてかなり霞んでしまっています。
ただ、完全なアイドル映画ではありますが、マッケンジー・モスが棒読みであったり、物語展開がつまらなくなったり、
という事もなく、意外とテンポ良く進むストーリーと達者な表現力と容姿で、娯楽映画として十分楽しめる作品にはなっています。
父クレイグ・モス監督はダニー・トレホ主演の(バッドアス)シリーズや(最狂トワイライト)、(ドラゴンタトゥーな女inパラノーマルアクティビティ)等、
B級作品で活躍している監督ですので、少ない予算で娯楽要素を多く含んだ作品を数多く製作していますが、
本作や(ザ・ハウス呪縛のAIマンション)では娘であるマッケンジー・モスへの子煩悩ぶりが発揮され過ぎていますので、
もう少し冷静な目線で観れば、もっと面白いB級作品が誕生しそうですので、今後には期待したいですね。
という事で、内容どうこうよりも主演の女子中学生の印象ばかりが物凄く残る都市伝説ジュブナイル侵略アイドルホラー家族ムービーとなっていますので、
(ストレンジャーシングス)好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、親友役を演じている子役オニール・モナハンが幼過ぎてパソコンオタクに全く見えませんが、そこはもうリアル感よりもアイドル感が優先なので、
仲良くやってくれたらそれで良いというお父さんの判断が垣間見れます。
というより、製作者でもある女子中学生が自ら選んだ可能性もありますね、、、。友達でしょうか。
作品情報
2021年製作 アメリカ製作 ホラーサスペンス
監督 クレイグ・モス
出演 マッケンジー・モス、オニール・モナハン、トビン・ベル
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