20年前に消息を絶った伝説の剣士と名剣を巡って、様々な剣士による戦いが繰り広げられる（燃えよドラゴン）のシー・キエン、（少林寺への道）のカーター・ワン主演によるソードアクション！！
カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、シー・キエン、カーター・ワン豪華共演によるソードアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
明の時代、ある町で権勢を奮っていた王は、伝説の剣士ロウ・テンフォンと名剣、青霜剣の力を恐れていた。
そんな時に、突如ロウ・テンフォンは行方をくらまし、それから20年の月日が流れる。
伝説の剣士と名剣を追い求める武道家は、後を絶たず、血気盛んな若者、周天龍（カーター・ワン）もその一人だった。
周は、自身をロウ・テンフォンと名乗り、本物を誘き出すために各地で争い事を巻き起こすのだった！？
（天才カンフー）や、（タイガー＆タイガー猛虎激突）（詳しくはこちら）、（必殺のダブルドラゴン）（詳しくはこちら）等の
低予算ながらも、ツボを心得たカンフー作品でお馴染みのゴルディックフィルム製作のカンフー作品です。
出演は、伝説の剣士役を（燃えよドラゴン）のラスボス役でブルース・リーと激闘を演じたシー・キエンが演じ、
その剣士を追い求める青年剣士役を（少林寺への道）や（少林寺への道 十八同人の逆襲）（詳しくはこちら）、（少林寺炎上）（詳しくはこちら）、
そしてサモ・ハンキンポーの（燃えよデブゴン出世拳）（詳しくはこちら）のラスボス役で有名なカーター・ワンが演じています。
この二人に絡むように、妹弟子役で（少林寺への道）等のジョセフ・クオ作品で、カーター・ワンとの共演作の多いシャン・カンリンフォンが助演し、
シー・キエンの弟子役で、ゴルディック・フィルム作品（天才カンフー）でも主演し、（マッドカンフー地獄拳）（詳しくはこちら）等の主演作のある
クリフ・ロクが加勢して見せ場を盛り上げていきます。
その中心メンバー4人に挑戦を挑んでくる剣士役で、サモ・ハン作品やジャッキー作品で悪役を多く演じているフィリップ・コーや、
（少林寺木人拳）やウォン・タオ主演の（セイントスティック怒りの聖拳！）等での助演が光るクム・コンとの戦いが描かれていきます。
という事で、カンフースターが豪華に共演した話題の作品となっています。
物語は、20年前に失踪した伝説の剣士であるシー・キエンと所持する名剣、青霜剣を追い求めて数々の剣士たちが激闘を繰り広げる大筋で、
カーター・ワンは、その剣士ロウ・テンフォンを誘き出す目的で、自分自身がその剣士である、と偽って騒動を巻き起こすところから始まります。
で、その土地を治める王は、騒動を鎮圧するために、自分がその力を恐れて幽閉していた剣士を釈放しようとしますが、
シー・キエンは、自分が世に解き放たれる事で巻き起こる混乱に配慮して、それを拒否します。
で、そうこうしているうちに、カーター・ワンがシー・キエンと出会う事になり、いよいよ勝負を挑んでいく、という流れになっていきます。
武術界の頂点に立ったは良いけれども、戦いと争いの日々に、本当に大切なものを失ってしまった覇者と、
溢れる若さと、野望、向上心によって覇者を目指そうと戦いを挑む若者は、戦いの果てに、いったい何を得ることができるのか、、、！？
という武術映画の核心を突いたような物語展開で、
これぞ、剣の世界に生きる男たちを描いた武侠ロマンの真骨頂、といった感じの英雄譚が描かれていきます。
アクションシーンも豊富で、カーター・ワンはずっと戦いっぱなしのイメージですが、中盤以降、シー・キエンが世に放たれてからのアクションは、
長年ウォン・フェイホンの敵役として活躍し続けてきた熟練のキャリアだけあって、剣術シーンになるたびに全て名シーン、
といった感じで、それまで主役だったカーター・ワンを圧倒していきます。
本作の魅力は、やはりこのシー・キエンの大活躍が見れる、という部分が多く、その後チョウ・ユンファ主演の（アゲイン 男たちの挽歌３）等でも
大活躍していましたが、もうアクション自体はしなくなっていましたので、本作のようにバリバリでアクションをこなしている作品は貴重なカンフー作品となっています。
剣士が主役の物語ですので、基本はソードアクションメインで、素手のカンフーアクションが控えめなので、
脇役出演の高速カンフー、フィリップ・コーや、ダイナミック系のアクションが魅力的なクム・コンの活躍が少ないのは少し残念ですが、
途中参加のクリフ・ロクの印象的な大活躍もありますので、格闘シーンはその全てが見所となっています。
という事で、武侠ロマンの香りの漂う、ソードアクション作品となっていますので、カンフー映画好きの方や、香港映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1978年製作 香港製作 カンフーアクション
監督 チャン・シウパン
出演 カーター・ワン、シー・キエン、シャン・カンリンフォン、クリフ・ロク、フィリップ・コー、クム・コン
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