お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
南米コスタリカで製作されたPOVホラーは、既視感満載ながらも、お国柄を感じられるうえに特殊効果も効いたラストは意外に怖い心霊ホラー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、南米コスタリカで製作されたPOVホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
若手の映像作家二人は心霊現象が多発して閉鎖された有名な結核療養所で心霊現象を撮影する企画を立てる。
その撮影に向けて、関係者にインタビューを重ねていくが、二人は決してその現象を信じてはいなかった。
そして撮影当日、監督、助手、霊媒師、機材技術者、無神論者、プロデューサー、と集まった撮影クルーは療養所に侵入し、そこで想像を絶する体験をする!?
最早、完全に一つのジャンルとなったPOVホラー作品です。
一応、それなりには評価されたようで、現地近くの映画祭では色々な賞を受賞しているようです。
本作の特徴として一番は、やはり珍しい南米コスタリカで製作された作品という事になるかと思われます。
通常のジャンルのホラー作品だと、そこまで製作国によって作品の特徴とはならないかもしれませんが、本作は一応リアルを売りにしているPOVジャンルの作品ですので、
そこで暮らしている人々の日常の生活の中の恐怖を描いている作品ですので、普段触れる事のない文化や風景の中でのリアルな恐怖を体感できる、
という他のハリウッド製の作品とは一味違った雰囲気を感じる事の出来る作品となっています。
少し言い方を変えると、そこで暮らす人々の生活をのぞき見しているような感覚で、リアルな恐怖を体感する、といった感じでしょうか。
で、肝心の内容ですが、大筋としては、霊の存在を全く信じていない若手映像作家が、心霊現象多発を理由に閉鎖された廃病気療養施設に
撮影隊を率いて乗り込み、結局霊に酷い目に会わされる、という正直、今まで繰り返し何度も観てきたような内容とほとんど変わらないない展開となっています。
で、そこに個性的なキャラクターが色々と問題を起こしたり、いがみ合ったりしながら展開していくことになります。
そのキャラクター自体は上手く、活躍していくのですが、霊媒師がパーティー企画会社も経営していたり、物凄くキャラ立ちしているゴーストハンターが一瞬しか登場しなかったり、
ヒロイン的なタンクトップ(ホラーヒロインの制服ですね)の女性も印象的な割にはそれほど活躍しなかったり、とそれぞれが、いまいち噛み合っていないような、
なんとなく面白くなりそうで、決してそうはならない、という消化不良感が常について回ってしまいます。
例によってPOV作品ですので、後半までは退屈な展開はしょうがないのですが、もう少し、このキャラクター達を早めに登場させて、もっと掘り下げてくれれば、
前半から、寄り楽しめる作品になったと思われるのですが、どうでしょうか。
また、POV作品なのにビシビシと編集を施してみたり、会話シーンで会話が途切れる事なく、言葉を発している人物にポンポンカメラが切り替わったり、
ショックシーンで、明らかにアフレコなな効果音を付け足したり、
とPOV作品である事をすっかり忘れてしまったようなシーンも散見されますが、
細かい所をあまり気にしないのは、お国柄か、製作者の性格なのかは分かりませんが、ある意味独特のPOV作品となっています。
前半のノリがちょっと軽めな感じでコスタリカ感を感じるのですが、後半の恐怖シーンにかけても割とあっさり目に(スポーティな感じで)恐怖シーンへと突入してしまいますので、
ハリウッド作品以上にワビサビ度の薄い描き方は、やはりお国柄、といった感じなのかとも思われます。
ただ、ラストではリアル感を無視したような特殊効果全開のシーンがあったり、逃げ切ったと思われたラストでの最後の一騒動は、
他の作品ではあまり味わえないようなシーンとなっていますので、逆になかなかの魅力となっています。
という事で、内容的には新鮮味に欠けるPOV心霊ホラー作品ですが、コスタリカ製作という事で、ちょっと一風変わった作品にはなっていますので、
ホラー好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
コスタリカ製作という珍しさに、さらに人気の少ない田舎地方が舞台という作品ですので、風景的にはレア度が高いですよ。
作品情報
2010年製作 コスタリカ製作 POVホラー
監督・製作・脚本 ミゲル・ゴメス 制作 デニス・ゴメス
出演 ルイス・カルロス・ボガンデス、パブロ・マシス、カート・ディアー
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