お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
不思議な絵本に書かれた怪物が、少年と母親に襲い掛かる!!怪物よりも母親の疲労感の方が印象に残るオーストラリア産ホラー!!
作品紹介
2015年10月3日公開
今回ご紹介するのは、オーストラリア製のゴースト(モンスター)ホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
夫を事故で亡くしたアメリア(エッシー・デイヴィス)は、息子のサミュエルと二人で暮らしていた。
しかし、サミュエルは学校で度々問題行動を起こし、ついに学校から追放されてしまった。
そんな時、サミュエルが、ある本を読んで欲しいと見覚えのない本を持ってきた。
その本は【ミスターババドック】といい、子供を怖がらせるような内容となっていた。
不吉な予感に、その本をすぐに処分したアメリアだったが、その夜から、何か得体の知れない影を感じるのだった、、!?
色んなファンタスティック系の映画祭で数多く受賞しているオーストラリア製作のホラー作品です。
育児ノイローゼに悩むシングルマザーである主人公が追い詰められていく過程が非常に細かく描写されています。
そんな育児に悩む主人公の息子が自宅のどこかから出てきた【ミスターババドック】という絵本を読んで以来、
息子には、恐ろしい絵本の中の怪物ババドックが、実際に見える、と言い出します。
そこから、居る、居ない、のホラーあるある展開になっていきます。
この大筋としては、比較的ホラー映画によくありがちな展開ではあるのですが、
本作が、他の作品と一線を画する物語になっている点は、あくまで、メインは育児ノイローゼを発端とした母親の精神的な苦悩を描いている点だと思われます。
ですので、さんざんババドックの話が出てくるのに、肝心のババドック本体はそれほど活躍しません。
途中、絵本の絵が飛び出したような映像はありますが、分かり易いモンスターのような怪物はほとんど映りません。
ババドック自体がその絵本を読んだ者の精神を蝕んでいく、という設定のようなので、主人公が後半(前半からもですが)どんどん追い込まれていきます。
この過程は観ている方も辛くなるぐらいですので、主演のエッシー・デイヴィスの名演技が光ります。
また、子役の演技も登場人物全員が疲れてしまうように、観ている側もしっかり疲れてしまうので、名演技なのではないでしょうか。
物語のほとんどが、この親子のやり取りがメインで、いかに主人公である母親が精神的に追い詰められていくか、にかなり重点を置いて描かれています。
ですので、通常予想されるようなモンスターホラーを期待して鑑賞した方には、少々期待と違う作品かとも思われますので、その辺りで評価は分かれるのかもしれません。
という事で、観る人によって意見の分かれる作品だと思われますが、ジャンルとしてはしっかりホラージャンルの作品ですので、ホラー好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
個人的には、ちょっと疲れてしまいましたけれど、、。
作品情報
2014年製作 オーストラリア製作 ホラー
監督・脚本 ジェニファー・ケント
出演 エッシー・デイヴィス、ノア・ワイズマン、ダニエル・ヘンシュオール
その他のモンスターホラー作品
もう一つの本の中から怪物が登場する怖い本(スケアリーストーリーズ怖い本)はこちら
子役の大活躍と結末の何とも言えない雰囲気が切ない(ゴーストホームアローン)はこちら
おたく少年が人知れず悪魔と戦う(デアボロ世界一呪われた事件)はこちら
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