デンジャラス・プレイス(WRONG PLACE)96分

投稿者: | 2023年2月15日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

(アウト・オブ・デス)のマイク・バーンズ監督による主人公がコロコロと変わる森の中のチェイスムービー!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、ブルース・ウィリスが森の中で悪漢と戦うサスペンスアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

娘が闘病中のフランクは、自身が警備員として勤める質店の裏で悪党の殺害現場に遭遇し、ギャングのバージルを逮捕に持ち込んだ。

しかし、この事が原因で、恨みをかったフランクは、復讐のため、バージルの息子ジェイクによって娘クロエを人質に取られてしまうのだった!?

引退を表明したブルース・ウィリスのパートタイム出演作品群の内の1作です。

監督は(アウト・オブ・デス)(詳しくはこちら)のマイク・バーンズで、(ザ・ ロウ刑事の掟)(詳しくはこちら)や(デスショット)等、

他の作品にも関わっていますが、監督を担当したのは本作が2作目になります。

マイク・バーンズ監督

前作(アウト・オブ・デス)は森の中を、ブルース・ウィリス以外の別の女性主人公が、走り回る合間にブルース・ウィリスがちょこちょこと何かをしていた印象しか残らない作品でしたが、

本作では、冒頭から単館で上映されるドラマ映画系で流れるような男性ボーカルの曲がバックで流れながら、ブルース夫婦の娘が医師から癌の告知を受け、

しかもそのしっとりな流れが暫く続く、という

B級アクション映画ではありえないようなシーンから幕開けとなります。

で、親子で絶望感を感じながら、その数日後に夫婦で食事に出かけた帰りにブルースが運転している車が、、、、

まさかの大事故を起こして、奥さんが亡くなる、というトンデモない出来事の連続の後に、一年経過してようやく質店の警備員として働くブルースの本筋のドラマが始まります。

主人公が病に犯されている、という今戦うべき一番の相手が冒頭で描かれていながら、いきなり一年後に物語が飛んでしまいますので、

何らかの説明が要りそう(体力が落ちている、手術によって回復に向かっている等)ですが、そういう説明は一切なく、

娘はかなり健康そうで、普通に父親の住む田舎町へと元気に帰省してきます。

帰省中

で、警察署長だったはずのブルースが何故か警備員になっていますが、それは事故を起こした時に、食事中の飲酒が僅かに基準値を越えていた、

という事で、罪には問われなかったが、警察署はクビになった、という事で、同時期に娘の病気を告知され、事故で妻を亡くし、さらに仕事まで無くす、

というかなりどん底に近いキャラクターとなっています。

物凄くドラマチックな展開ですが、警察署長時代や、失職する瞬間、そこから次の署長(実は物語の重要キャラクター)へとバトンタッチする瞬間等、

ドラマを盛り上げるために要りそうなシーンは、やっぱり描かれません。

で、そんなどん底の主人公が、警備員として質店で勤務し始めますが、数日しっかり勤務したある日、たばこでも吸おうと、勝手口から店の裏側に出てみると、

そこでまさかの面知らない悪人が、知らない男を射殺する調度その時に出くわしてしまいます。

トンデモないどん底のさらに底、という感じです。

やっぱり銃を構えるとキマリます

ですが、そこはダイハードブルースですので、瞬時に銃を構えて見知らぬ悪人の足を撃ちぬきます。

で、その現場を藪の中で隠れて見ていた、足を撃ち抜かれた悪党の息子が、(物凄くゴツい外見のわりに)モジモジしていると、

警察がやってきて、足を撃ち抜かれた悪党が逮捕されていきます。

藪に隠れて息子は見た

で、それでも悪党はやはり極悪ですので、モジモジしているうちに逃げきった息子に指示を出し、ブルースに復讐させようとします。

で、ゴツいモジモジ息子が父親の復讐のために、ブルースの自宅に向かっている危機的な状況で、運悪く闘病中(のはず)の娘が親友(もしかすると彼女?)を連れて元気に帰省してきます。

元気に帰省中。せめて親友が運転して、本人は体を休めて欲しいですね。

で、ブルースがまだ帰ってきていないので、部屋でくつろいでいると、ゴツいモジムスが目出しマスクで、いきなり部屋に乱入してきて、

ブルースと勘違いして女子二人に銃を突きつける、

という、強引な一触即発展開へと突入していきます。

モジムスは判断力が鈍い、というキャラクターではありますが、部屋の中に本人がいるかどうかも確認せずに、

元気な女子二人が、楽しそうに会話している事だけは、外からでも分かりそうな部屋に、いきなり正面から乱入してきます。

しかしながら、ブルースは常日頃から、(飲酒運転は平気でするくせに)外敵に対する危機管理だけは凄まじかったようで、

自身が済む家屋の近隣一帯に外的から身を守るために、あらゆるデストラップを仕掛けています。

しかも、危機的な状況に陥った場合は、家族で落ち合う場所も決めていたようで、娘がモジムスに銃を突き付けられ父親への電話を強要された際に、

その集合場所に行く事を伝え、ブルースも何かトラブルがあった事を把握します。

危機、察知中

で、その森の中にある集合場所を目指す犯人と人質になった娘(友達は傷つけられたので部屋で留守番)、

そして危機を察知し集合場所を目指すブルース

さらに、かつて親友だったけれども退職時にちょっと気まずい感じになってしまった現警察署長が、ブルースと仲直りするために偶然ブルース宅に向かう、

という3組のトンデモない偶然が重なって、、、、

モジムスと元気娘
ブルース
現在の署長

結局(アウト・オブ・デス)と同様に森の中で走り回る展開になります。

見た
見た
見た見た
déjà vu(デジャヴ)

同じです。

しかも、前回は女性主人公の物語に、ブルースの出演シーンが挿入される感じでしたが、今回はブルース→モジムス→娘→署長→娘→ブルース、

という感じで、主人公がリレー形式のようにバトンタッチしていきます。

モジムスは判断力が鈍いので、どんどんトラップにもハマってしまう、という感じで暫く犯人が物語を展開さていきます。

大きな流れがあって、そこに登場する人々、という群像劇ではなく、ブルース撃たれて退場して、娘が主人公を引き継いだ、、、

バッタリ、、、。

と思ったら、やっぱりブルース生きてた、とか、

ムクり

署長が撃たれて退場した、、、、

と思ったら、やっぱり生きてたとか、

ムクり

モジムスを撃って倒した、、、、

と思ったら、やっぱり生きてたとか、

ムクり

主要キャラクターが、森の中で退場と再入場を繰り返します。

しかも、モジモジの悪党一人に対して主人公側が3人(+友達一人)、しかも広大な森が舞台、という、どうやってもサスペンスが盛り上がりそうにない開けっぴろげのスリル作品ぶりに、

やはり、ブルース・ウィリスの引退が改めて残念に思えてしまいます。

勤務中にハーモニカを吹くブルース

それにしても、マイク・バーンズ監督、ブルース・ウィリス引退表明時に、本作の撮影でのブルース・ウィリスの表現力の低下について嬉しそうにインタビューに答えてしましたが、

アウト・オブ・デス)同様に、ブルース・ウィリスの出演シーンどうこうに関わりなく、前半のドラマと本編のアクションがまるでかみ合わない物語展開の作品ばかりで、

そもそもそんな作品を2作製作したぐらいで、映画界に伝説的な貢献を果たしてきたブルース・ウィリスのマイナス面を嬉しそうに発言する権利なんて少しもありませんので、

メインに活動していたB級作品の音楽監修に専念すれば良いのではないでしょうか。

重いドラマも描きたい、という欲求がるのかもしれませんが、主人公が闘病中という設定にするなら、少しは病と闘いならが、なんとか悪漢とも戦う、等色んな広がりを見せれたはずなのに、

前半38分かけて描いた病になんとか立ち向かおうとする主人公とそんな主人公をバックアップする親友や父親、

という重いドラマは、後半以降、物中の追いかけっこバトルが終わるまで、無かった事にようになってしまいますので、

B級アクションを描きたいのか、病に立ち向かう女性を描きたいのか、どん底から這い上がろうとする初老のブルースを描きたいのか、

悪党オヤジに操られて、モジモジしながら善人に目覚めるゴツい息子を描きたいのか、

どの要素がメインなのか最後までよく分かりません。

という事で、森の中でブルース含めた数人が、走り廻って入退場を繰り返す作品ではありますが、やはり残り少ないブルース・ウィリスのかけがえのない出演作品の1作ですので、

ブルース・ウィリスファンの方や、アクション映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2022年製作 アメリカ製作 アクション

監督 マイク・バーンズ

出演 ブルース・ウィリス、アシュリー・グリーン、マイケル・シロウ

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デンジャラス・プレイス(WRONG PLACE)96分」への2件のフィードバック

  1. S原

    まぁくさん!やめて、もうやめて~~!これ以上、笑わせないで~~!!いま仕事中なんですよ~!

    はあはあ・・・少し休憩させてください。

    えーとですねえ・・・なんというか、今回もブルースマインド溢れる素晴らしい映画ですね。。。はあー(ため息)  以前に紹介されていた「キル・ゲーム(APEX)」も興味深い作品でしたが、今回も期待を裏切らないハリケーンマックスぶりが最高に面白そうです!(もちろん別の意味で)

    それにしても、普通の映画ファンならスルーするであろう「ブルース・ウィリス晩年の映画」は、もしかすると注目した方がいいかもしれませんよ。ニコラス・ケイジ、スティーブン・セガールよりも、ワンランク上という感じがしますよね(当社比)。このままZ級と葬るのはあまりにも惜しいっ・・・ような気がする(笑)。 いつか「ルース・ウィリス 最後のアクション映画DVD10本セット(休憩中のブルースの特典映像付き)」を出してほしいですよ。もちろん、まぁくさんは買いますよね?

    今回の「デンジャラス・プレイス(WRONG PLACE)は、前述の「キルゲーム」よりは映画としては(ほんの少しだけ)上のような気がしますが、たぶんどっちもどっちなんでしょうね。しいていうなら「木の実を食べてニッコリ」というキャッチーさが、この映画にも欲しかったですね。

    というわけで、今回も笑いました。またブルースの小遣い稼ぎ映画を楽しみにしています~!

    こちらのブログで紹介した「ロボポリス」。たぶん、まぁくさんから、ご存じですよね? ちなみに、ぼくは「ロボコップ3」よりも好きです。

    以上、「あなたの知らないワゴンセール」のS原でした!

    https://talksessionyands.hatenablog.com/entry/2023/02/11/003000

    返信
    1. まぁく 投稿作成者

      S原さん、いつもありがとうございます!本作も、ブルース・ウィリスの悲しいパートタイム出演が特徴的なB級アクションでした!最近のブルース作品を観ていていつも思うのですが。何故その出演時間で無理矢理主演に据えようとするのか?がさっぱり分かりません!別に主演でなくても、ブルース・ウィリスが出演しているだけで観たいと思う人は、見ると思いますので、脇役だけどDVDジャケットでは大きく扱われている、という事で良いと思うのですが、何故か無理矢理主演にしようとするので、作品自体がおかしなことになってしまう、という事をずっと繰り返しているように思えてしょうがありません、、。おそらく残りの作品も同じような内容だと思われますが、最後の最後ぐらいは少しでもかつての傑作のような面白い作品が観たいですね!でも、ペース的に全部同時撮影のような気もするので、どの作品が一番最後の作品か、判断でき無さそうですね、、。
      ロボ・ポリス、懐かしいですね!
      確かに(ロボコップ3)とタメをはるような怪作(快作)でしたね!(笑)
      まだまだ埋もれさせるには勿体ない作品が沢山ありますね!

      返信

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