おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
酒に溺れて自堕落で破滅的な生活を送っていた女性アリス・イヴが、心優しいベテラン探偵アントニオ・バンデラスと出会う事で、人間らしい自分を取り戻し、一人前の探偵として成長しながら、師匠の後を受け継ぎ、謎の富豪殺人事件に挑む、小規模ながらも良質な女性探偵サスペンスアクション!!


作品紹介
2025年1月3日公開
今回ご紹介する作品は、アリス・イヴが主演し、アントニオ・バンデラスと共演した探偵サスペンスアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ベテラン私立探偵ミケルは、ある夜捜査中のバーで、酒に溺れる女性キャシーと出会う。
キャシーの中に光るものを感じたミケルは、自身の探偵スキルを全てキャシーに伝授していくが、警察からのある富豪殺害事件の下請け捜査の依頼によって、
キャシーは一人前の私立探偵としての一歩を歩み始めるのだった。


監督は、(クリーンアップ最強の掃除人)(詳しくはこちら)や(コードネーム:バンシー)(詳しくはこちら)等のジョン・キーズで、小規模ながらも小気味良いサスペンスアクションを演出しています。


主人公となる女性探偵役で、(ダブルスナイパー)(詳しくはこちら)や(ザ・ボディーガード ローグミッション)(詳しくはこちら)等、
B級娯楽系作品で活躍しているアリス・イブが登場し、ハードボイルドな役柄を好演しています。



で、その師匠となる探偵役で、(クーダ殺し屋の流儀)(詳しくはこちら)や(パディントン消えた黄金郷の秘密)等の
アントニオ・バンデラスが登場し、主人公を導いていきます。



で、事件の鍵を握る女性役で、(アンフレンデッド)や(理想の男になる方法)等のシェリー・へ二ッヒが登場し、主人公と対峙して行きます。



で、主人公をサポートする警察官役で、(ユー・アー・ノット・マイ・マザー)やドラマシリーズ(Borderline)等のポール・リードが登場し、主人公をサポートしていきます。



そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、ある大企業から雇われたベテラン私立探偵ミケル(アントニオ・バンデラス)が、
取締役の浮気調査で立ち寄ったバーで、数名の男たちから酒代を巻き上げてトラブルに発展しそうな飲んだくれ女子キャシー(アリス・イヴ)と出会うシーンから始まります。


ベテランのすごみで速攻で男たちを退散させたミケルは、どん底のキャシーの中に何か光る物を感じ、そのまま探偵業の世界へと導いていきます。

で、そこから数年後、駆け出しながらも探偵としての道を歩み始めたキャシーですが、ミケルの友人で、捜査の下請け依頼を頻繁にしていたマクマホン刑事から、衝撃の連絡を受けることになります。
※↓いきなりの衝撃展開なので、物語を真っ新な状態で鑑賞したい方はご注意ください↓※


ある富豪が邸宅で殺害された事件を捜査していたミケルが、何者かによってナイフでメッタ刺しにされた、という連絡を受けます。

主人公かと思われたミケルの冒頭での退場が衝撃的ですが、その後、ミケルの事件プラスミケルが捜査していた事件の捜査を引き継ぐ形で、
実は本編の主人公であるキャシーのハードボイルドな探偵物語が始まります。


で、ミケルはIDとホテルの鍵を犯人に盗まれていたようで、最初の捜査としてホテルの部屋を調べに向かいます。

しかし、そこでは残念ながら捜査に役立つ証拠は得られず、次にミケルが調べていた事件が発生した地元の有力者の屋敷を訪れる事になります。

しかし、その屋敷は、重武装した傭兵のような屈強な男たちにガードされ、捜査令状が無いと庭の中にも入れてもらえない状態で、一旦その場は引く事になりますが、

屋敷に何か秘密があると直感した二人のバディは、身軽なキャシーがあらためて非合法に屋敷に潜入するという作戦をとり、
屋敷の壁の奥にある秘密の監禁部屋を発見します。


しかも、この時、犯人らしき謎の女性と接触したキャシーは、その屋敷で何十年にも渡って行われてきた忌まわしい事実に行き当たる、、、、、、、、というのが中盤までの大筋となっています。


異国情緒溢れるヨーロッパを舞台にした女性主人公のハードボイルド探偵サスペンスアクションです。
アントニオ・バンデラスが主人公のように始まりながらも、捜査中にアリス・イヴと出会い、バンデラスが退場してしまう事で、
アリス・イヴが主人公を引き継いでいく事になるという、珍しい設定の作品となっています。


ただ、変わった設定ながらも突飛な感じではなく、アリス・イヴの幼少期からの体験によって、酒に溺れるようになってしまう過程は回想シーンでしっかりと描かれ、
そのどん底の生活から救ってくれるバンデラスの恩人(師匠)としての人間性もしっかりと回想シーンで描かれていきますので、
二人のキャラクターをしっかりと理解できた上で、主人公がどん底から、もがきながらなんとか這い上がろうとしている、という探偵映画にピッタリな主人公像が描かれて行きます。


しかも、女性ながらも捜査中に屈強な男たちにボコボコにされるシーンもありますので、まさにハードボイルドな探偵ものの雰囲気を味わえる世界観となっています。


冒頭で衝撃的に退場してしまうバンデラスも、捜査を進める合間のシーンで、何度となく回想シーンが挿入されますので、
出ずっぱりではないにも関わらず常に物語に存在感を残していますので、主人公の導き役としてバランス良く主人公の人となりを説明する役目を担っています。


ただ、もう一人の重要な役柄として登場する屋敷で監禁されていた女性キャシー(シェリー・へ二ッヒ)とのエピソードは、
本当の悪を導き出す非常にドラマチックな要素を含んでいて、スリリングではあるのですが、その存在が正当化されて行けば行くほどに、

自分をどん底の生活から救ってくれた恩人の無念を晴らすという、一番大事な目的がどんどん霞んでいってしまうのが、少し残念な内容となっています。
その展開は、ヒットした場合の独立した次回以降のエピソードで観たかったところです。


ただ、それでも異国情緒あふれる女性探偵のハードボイルドミステリーという、珍しい設定と世界観を、しっかりと楽しめる内容で、
アリス・イヴとアントニオ・バンデラスも役柄にぴったりとハマった名演を披露している良作となっていますので、
サスペンス好きの方や、探偵もの好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。






作品情報
2024年製作 アメリカ・イギリス製作 サスペンスアクション
監督・製作 ジョン・キーズ
出演 アリス・イヴ、アントニオ・バンデラス、シェリー・へ二ッヒ、ポール・リード、オルフェン・フエレ


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