【配信専用作品】ブライト(BRIGHT)117分

お薦め度　★★★★★☆☆☆☆☆

ウィル・スミス主演で描く、ファンタジー世界の住民が現代のロサンゼルスで人間と共存している独創的な世界。

作品紹介

インターネット配信専用作品

今回ご紹介するのは、ウィル・スミス主演のSFファンタジーアクションで、インターネット配信専用作品です。

それでは、まずはあらすじから、

ロサンゼルス市警のダリル（ウィル・スミス）とオーク族のニック（ジョエル・エドガートン）は、ある捜査中に、魔法の杖【ワンド】を使いこなせる魔法使いの少女ティッカと出会う。

【ワンド】は悪用すれば、なんでも願い事が叶う魔法具で、危険なため、直ぐに保護するが、噂を聞きつけた警官、ギャング、オーク族などから命を狙われる事となる。

ついに、孤立無援となった3人は最後の手段としてFBI魔法捜査官に助けを求めることになる、、。

本作を例えていうなら、1988年製作の（エイリアンネイション）や2009年製作の（第9地区）などの世界観に似ていて、

エイリアンとファンタジー世界の住民という違いこそありますが、現代の社会で人間以外の種族と共存している世界、という点では近い世界観だと思います。

設定自体は非常に面白く、現代のポリスアクションのストーリーの中に違和感なく剣や魔法の世界がマッチしていました。

また、他の配信専用作品もそうですが、予算が潤沢なのか、豪華なスタッフ・キャストに加えてCGなども豪華で劇場公開作と同様の迫力のある映像となっています。

ウィル・スミスの新作が配信専用で鑑賞できるようになるとは、数年前では考えられないような事なので、あまりの豪華さに本作をきっかっけに視聴を始めた方も多いのではないでしょうか。

ウィル・スミスもさることながら、売れっ子ジョエル・エドガートンが素顔を特殊メイクで隠したオーク族役を熱演しているのも本作の魅力の一つとなっています。

正直、観始めたときは、顔はほとんど分からないので、もっと無名のキャストでも良いのでは？と思っていましたが、物語が進むにつれて、結構感情の起伏のある難しいキャラクターですので、顔は見えなくても実力派でないと表現できないような役柄でした。

物語的には、本作独特の世界感があり、説明を必要とする設定が多いので、個人的には少しついていけない部分がありました。

人間、オーク族、エルフ族、フェアリー族、ドワーフ族、と多くの種族が登場し、そのキャラクターが入り乱れて、顔の見分けも付きにくく、

どのキャラクターが味方かも判断できない状態で初めて聞く単語と設定も覚えていかないといけないので、なかなか物語に集中できませんでした。

この独特の説明を必要とする世界観についていけるかどうか、がそのまま本作を楽しめるかとうか、に繋がると思います。

好きな人は結構ハマれると思います。

また、ウィル・スミス自体はいつものお気楽なキャラクターなのですが、作品全体を包むダークな世界観とあまりあってないような感じでウィル・スミスのキャラクターのみ浮いている感覚がありました。

後半事件解決後になってようやく、コンビ二人の軽妙なやり取りが入りますが、できれば初めからこの雰囲気をもう少し入れて欲しかったところです。

おそらく、現実の人種差別問題なども絡めてメッセージを込めているような感じもあるのですが、、、。実際どうなのでしょうか。

続編もありそうな気配はありますので、もし次回があれば、ウィル・スミスのキャラクターに合った、もう少し明るめの内容で見てみたいです。

それでも、本作はSFアクションとしては十分楽しめる作品となっていますので、視聴環境のある方は機会がありましたらご鑑賞ください。

作品情報

2017年製作　アメリカ製作　SFアクション

監督・製作　デヴィッド・エアー

出演　ウィル・スミス、ジョエル・エドガートン、ナオミ・ラパス

スタッフ・キャスト

監督・脚本のデヴィッド・エアーは脚本家として多くの作品で活躍し、2005年製作（バッドタイム）で監督デビュー。その後2008年製作（フェイクシティある男のルール）、2012年製作（エンド・オブ・ウォッチｚ）と話題作を監督する。2016年製作（スーサイド・スクワッド）を経て本作を監督する。

主演のウィル・スミスは1995年製作の（バッドボーイズ）で大ブレイク。その後1996年製作の（インデペンデンスデイ）、1997年製作（メン・イン・ブラック）、1998年製作（エネミー・オブ・アメリカ）と話題作を数々とヒットさせ、一挙にマネーメイキングスターとなる。

共演のジョエル・エドガートンは1996年製作（レース・ザ・サン）でデビュー。その後多くの作品で端役として活躍するし、2015年製作（ザ・ギフト）では主演の他に監督も務める。同年のジョニー・デップ主演作（ブラックスキャンダル）、翌年の（ジェーン）でも強い印象を残し、2017年製作の（イット・カムズ・アット・ナイト）では主演と製作総指揮も務める、等活動の場を広げている。