おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
チョン・マンとヴィヴィアン・チョウが、フォン・ツイファン、ビリー・ロウと協力して500年の眠りから醒めた妖魔と激闘を繰り広げるファンタジック武侠アクション!!
作品紹介
今回ご紹介する作品は、ヴィヴィアン・チョウとチョン・マン主演の武侠ファンタジー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
人間達を襲う妖魔・邪姫は、魔界の門を開いてこの世を地獄に変えようとしていたが、その計画を阻止するため仙術師の一族は、
鍵となる邪姫の娘・彩衣を連れ去り、普通の人間として育てる。
しかし、彩衣が18歳の誕生日、魔界の門の封印を解くために、邪姫は再び姿を現すのだった!?
監督は、(ユン・ピョウin妖刀秘伝)(詳しくはこちら)やスティーヴン・フォン主演(異空危情)等の
チョン・ホイチンで、独特のファンタジックな世界観を創造しています。
主演でヒロイン役は、(男たちのバッカ野郎3 狼の一族)や(藍江伝 反飛組風雲)等のヴィヴィアン・チョウで、
悲劇的な生まれの可憐な主人公を好演しています。
で、もう一人のヒロインとも言える姉弟子役で、チョン・ホイチン監督の(妖刀秘伝)や(天空伝説ハンサムシビリング)(詳しくはこちら)、(チーズとハム)(詳しくはこちら)等の
チョン・マンが登場し、物語を引っ張っていきます。
で、ヴィヴィアンの姉妹弟子役で、(最後勝利)や(サイレントナイト平安夜)(詳しくはこちら)等の
シーマ・インが登場し、ズッコケ要素を掘り下げていきます。
で、実質的には主人公に近い青年役で、ジャッキー・チェンの(奇蹟)や(ワイルドヒーローズ)等のンガイ・ジャンが登場し、
生まれながらに陽の気を背負った青年を演じています。
で、その師匠となる仙術師役で、(五福星)シリーズや(誘拐同盟スクランブル5)(詳しくはこちら)等の
フォン・ツイファンが登場し、いつものひょうひょうとしたキャラクターを演じています。
で、その弟子役で、(霊幻道士)(詳しくはこちら)シリーズや(レディスクワッド)(詳しくはこちら)シリーズ等の
ビリー・ロウが登場し、いつもの意地悪ズッコケキャラクターを演じています。
で、その弟弟子役で、(少林作サッカー)や(カンフーハッスル)(詳しくはこちら)等のチャウ・シンチー作品で有名になる
ティン・カイマンが登場し、お笑い要素を掘り下げていきます。
で、主人公達が戦う事になる妖魔役で、(西遊記リローデット)や(6A.M.)等のマンディ・ヤウが登場し、
冒頭とクライマックスで激闘を繰り広げていきます。
で、ゲスト出演ですが、(プロジェクトA)等のタイ・ポーや
(ドラゴンキョンシー)(詳しくはこちら)等のウォン・ハー等の豪華キャストが集結し、作品世界を盛り上げていきます。
そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、ある高僧が、多くの人間の命を奪っている妖魔・邪姫を倒すため
自身の命を投げうって封印しようとするものの、完全には封印できずに、とりあえず仏陀の助力で500年間は動きを止められる、、、、
、、、、、というシーンから、500年後の世界からメインの物語が始まっていきます。
で、その年に邪姫の娘である魔女が生まれ、その娘が7月15日の18歳の誕生日を迎えた時に、魔界の門が開かれる、
という事で、代々、そのお告げを守り続けてきた(500年間、、、)仙術師一族の末裔であるチョン・マンが、
幼少期に師匠が邪姫から奪った娘(結構簡単に奪えてしまいます、、)である彩衣を、そのまま妹弟子として一緒に暮らし、
18歳を目前に控えた日に、陽年陽月陽日陽時刻に生まれた完全な陽の生まれの人物・黄金身(ゴールデンボディ)の青年と結婚するために現地に向かっているところから本題に入っていきます。
本作、冒頭から非常に駆け足で、仙人と妖魔の戦いこそ、それなりの余裕を持って描かれていますが、そこから地続きでチョン・マンの少女時代がさらっと描かれ、
さらに地続きで、魔女として生まれたヴィヴィアンが普通の人間の娘として育てられ(るシーンは実際ありませんが)、いきなり嫁入りに向かう途中、という
大河ドラマの最終章の始まりを、前回までのあらすじをおさらいしながら観始める、
ぐらいに駆け足な出だしとなっています。
ですので、突然本題に入っていきますので、非常に物語に入り込みにくいですが、冒頭で妖魔と戦っていた高僧役ン・ガイジャンが、
500年後の本編の時代で、ヴィヴィアンの結婚相手として登場しますので、観ている側で、生まれ変わりの因縁物語として理解していく、という歩み寄りが結構必要になっていきます。
という感じで、色々と説明を端折ってしまうので、登場人物たちが神仙という仙人の術を使うので、
普通の人間とは違う存在なのか?努力で備わったのか?等、色々とはっきりはしませんが、そういう想像力の余地の隙間が、逆に魅力の一つとも言えるふっわっとファンタジーとなっています。
で、何故、主人公であるヴィヴィアンが、結婚を急いでいるのかというと、18歳の誕生日の7月15日に、
陽年陽月陽日陽時刻に生まれた完全な陽の生まれの人物・黄金身と結ばれないと、邪姫のパワーが完全体となり魔界の門が開きこの世が地獄になってしまう、
という(孔雀王)のような物凄い理由があり、そのゴールデンボディと一夜を共にしなければならないという緊迫した状況で、
ゴールデンボディは、シャイ、という理由で結婚を嫌がり、ヴィヴィアンと対面する事無くその場を逃げ出してしまいます。
で、期限が迫っている事に焦るチョン・マン、自分も結婚したくないのに運命を受け入れて結婚に出向いたのに、
相手に直前で逃げられる、という屈辱に気を落とすヴィヴィアン、そしてトンズラ後は、憧れていた仙術師になりたくて、とりあえず浜辺を歩くゴールデンボディ、
という感じで非常に大騒動、大冒険の予感がする展開となり、、、、、、
、、、、そうですが、冒頭で大事なドラマをスパスパ切ってしまう監督の端折りによって、浜辺を歩くゴールデンは、速攻でチョン・マンと遭遇し、
道中で出会ったフォン・ツイファン演じる仙術師から貰った山奥にある仙術訓練学校(男子校)の学生証(木のお札)を持参して、学校の門をたたきます。
すると、近くの森でキョンシー相手に仙術を使って、おちょくって遊んでいた仙術学校学生ビリー・ロウとティン・カイマンが、
ゴールデンを意地悪く迎え入れ、楽しいスッコケ学園生活が始まり、、、、
隣には、チョン・マンとヴィヴィアンが仙術を訓練する仙術訓練学校(女子校)が隣接されていて、すったもんだの大騒ぎが始まる、、、、、
という事で、要するに本作、メイン展開の部分は、まさかの
【レディスクワッド】【チャイニーズゴースト】等の男女の特殊部隊訓練ものの武侠世界版となっています。
そう考えると、ビリー・ロウやフォン・ツイファン、チョン・マン等、そのシリーズに出演していたキャストが登場し、
ビリー・ロウが、女子棟に仙術を使って侵入し、結局見つかって痛い目にあったり、フォン・ツイファンは、
女子棟のリーダーであるチョン・マンにラブラブ過ぎて、他の事は荷も考えていなかったり、という感じで、
そっくりそのままの展開が再現されています。
そんなシーンを描くなら、ヴィヴィアンの成長や、魔女として生まれた苦悩、どうやってゴールデンを見つけて結婚にこぎつけたか?等の
物語上必要なシーンを描いて欲しい所ですが、本作は、そちらよりも、ビリー・ロウの女子棟侵入ズッコケ大作戦を、
まさかの間隔を開けて二回も描く、という丁寧さで、本筋からの脱線が、意外にもメインだという事が分かってしまいます。
で、勿論、物語上7月15日という期限がありますので、その当日が訪れ、邪姫が再来する事で、脱線は終了し本題へと戻ります。
で、結局全員参加で邪姫とのバトルを繰り広げる事になりますが、このバトルの表現が、脱線メインの作品とは思えないぐらいにしっかりした特撮合成表現で、
(孔雀王)(詳しくはこちら)や(孔雀王アシュラ伝説)(詳しくはこちら)等の日本との合作作品に登場するような、
ファンタジックな仙術バトルとなっています。
1991年のこの時期で、これだけの特撮表現ができる香港映画は、それほど多くなかったと思われますので、
今観返してみても、娯楽度が高く楽しいシーンの連続となっています。
という事で、端折るにも程があるぐらいにメインの物語が端折られた上に、寄り道がメインとなってしまう作品ではありますが、
香港映画らしい楽しい雰囲気に包まれ、素晴らしい特撮、そして日本では公開作品の少ないヴィヴィアン・チョウが活躍する見所も沢山存在する作品となっていますので、
香港映画好き、武侠映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、エンディングではサンディ・ラムが歌う主題歌(爱上一个不回家的人)も良い感じで収録されていますよ。
作品情報
1991年製作 香港製作 ファンタジーアクション
監督・製作 チョン・ホイチン 武術指導 チン・ユッサン
出演 ヴィヴィアン・チョウ、チョン・マン、ンガイ・ジャン、フォン・ツイファン、ビリー・ロウ、ティン・カイマン、マンディ・ヤウ、シーマ・イン、タイ・ポー、ウォン・ハー
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