カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
(ビビアン・スーの恋しくて、、、)のシリーズ第二弾となる、ジュ・イェンピン監督、シク・シウロン、ハオ・シャオウェン、ン・マンタ主演のファミリー向けキッズカンフーアクション!!ミシェル・ヨーやユン・ワー、リン・シャオロウも出てます!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、シク・シウロンとハオ・シャオウェンのちびっこコンビが活躍するキッズカンフーアクションです。
それでは、まずはあらすじから、
少林寺烏龍院の修行僧シャオロンとシャオウェイは、兄弟子と共に、仲睦まじく修行の日々を送っていたが、
ある日、少林寺の高僧、面壁大師と因縁のある邪教の教祖が雇った殺し屋に、師匠が攫われるという事件が発生する。
そこで、師匠を救うため、シャオロンとシャオウェイは、童子カンフーを習得し、邪教に戦いを挑むのだった!?
(ビビアン・スーの恋しくて、、、)(詳しくはこちら)で人気が爆発した(台湾で)ちびっこコンビが、設定を変更して活躍するシリーズ第二弾です。
監督は、前作と同様に(カンフーキッド)(詳しくはこちら)や(炎の大捜査線)等の台湾娯楽系作品の巨匠、ジュ・イェンピンで、
ズッコケドタバタ展開から、後半はアクションの連続となるカンフー展開まで、いつものように楽しいごった煮感にあふれた世界観を演出しています。
因みに、2018年にも本作の流れを汲む新作(新烏龍院之笑鬧江湖)を監督しています。
主演コンビのカンフー使い手、シャオロン役には、(海洋天堂)や(イップマン)(詳しくはこちら)等で活躍しているシク・シウロンで、
幼いながらも、しっかりとしたアクションで見せ場を盛り上げています。
で、もう一人の主役であるシャオウェン役には、(チャイナドラゴン)や(ロマンシングドラゴン)等で、シク・シウロンとコンビで活躍していたハオ・シャオウェンが登場し、
完全にコメディパート担当として、作品に笑いを加えていきます。
で、今回から初登場の2人の兄弟子役で、(少林サッカー)や(妖魔大戦争シークレットマジック)(詳しくはこちら)等のン・マンタが登場し、
恋に笑いにアクションに、という感じでギャグ要素のかなりの部分を担っていきます。
で、出番は少な目ですが、映画スター役で、(天空の剣)や(醉拳3)(詳しくはこちら)等の武侠作品スター、アダム・チェンが登場し、
要所でアクションもしっかり決めて、最終的に重要人物として目立つ役柄を好演しています。
で、ある少林寺僧の命を狙うズッコケ殺し屋役で、(ダブルタップ)や(黒豹天下ブラックパンサー)(詳しくはこちら)等のディッキー・チョンが登場し、
完全にお笑い要員としてズッコケを推していきます。
で、その相棒となる女性殺し屋役で、(香港魔界大戦)(詳しくはこちら)や、(マッドモンク魔界ドラゴンファイター)(詳しくはこちら)等、
多くの作品で、コメディエンヌとして活躍しているキングダム・ユンが登場し、前半と後半で、立場の変わるお笑いキャラクターを好演しています。
で、ゲスト的な出演ではありますが、少林寺僧の命を狙う女ボス役で、(エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)(詳しくはこちら)のミシェル・ヨーや、
ン・マンタが恋心を抱く女性役で、(ユン・ピョウin妖刀秘伝)(詳しくはこちら)等のエルシー・イェー、
ハオ・シャオウェンが恋心を抱く少女の姉役で、(少女戦士‘88)(詳しくはこちら)等のリン・シャオロウ、
クライマックスで、シク・シウロンと激闘を演じる欧米人役で、(醉拳2)等のマーク・ホートン、
で、最後の最後に登場する強敵役で、(サイクロンZ)等のユン・ワー、というかなり豪華なキャストが結集した作品となっています。
そんな豪華な本作の物語は、少林寺烏龍院で厳しい、、、というより楽しく修行しているシャオロンとシャオウェイのちびっこ僧と、
ン・マンタ演じる兄弟子(というより、ほとんど親代わり)と師匠の楽しい日常から始まります。
のどかな感じですが、本作の一番の見所は、この二人のキッズと兄弟子の掛け合いがメインであるために、とりとめのないズッコケギャグの数々が割と長めに続きます。
で、そんな烏龍院にある二人の刺客が送られます。
そのボスは、邪教の教祖で、少林寺の面壁大師という僧侶に、並々ならぬ執念をたぎらせる謎の存在(ミシェル・ヨー)で、
ディッキー・チョンとキングダム・ユンに、面壁大師の右腕を切り落とすように指示します。
のどかなファミリー映画に物騒な指示ですが、命じられるのがズッコケ気味の殺し屋二人なので、勿論すんなり行くはずもなく、
あの手この手で、烏龍院に迫るものの、毎回逆に撃退されてしまう、というお笑い要素で、ドタバタが繰り広げられていきます。
本筋としては、この少林寺烏龍院の高僧を狙う邪教と、雇われた殺し屋と、そして僧侶を守る側の烏龍院の3人のスッコケ攻防戦がメインとなっていきます。
そこに、ハオ・シャオウェンの恋路(というか失恋後のお笑い展開)や、ン・マンタのエルシー・イェーへのラブラブアタック大作戦、という寄り道要素がかなりの割合で、挿入されますので、
前半のズッコケ日常物語と目的がはっきりする後半のカンフーアクション展開と、ほとんど二部構成のようになっていきます。
ギャグに関しては、今観返しても、当時に鑑賞していても、大笑いなるような笑いではなく、
台湾という地域と時代限定のお笑い、という感じですので、子役のギャグは厳しいですが、ドタバタやっている大人のン・マンタのギャグの方は、
チャウ・シンチー作品で見せていたようなギャグシーンもあったり、で今鑑賞しても結構笑えるギャグとなっています。
で、アクションに関しては、完全にシク・シウロンが100%に担っていますので、格闘シーンになる度に、
ン・マンタとハオ・シャオウェンは、ゲームをしたり休憩したり、という感じで、戦わない事自体がギャグになってしまいます。
この辺が80年代の(カンフーキッド)シリーズとは大きく違う点で、ハオ・シャオウェンは、楽をして良い思いをする小賢しいやり手、的なキャラクターで統一されています。
(カンフーキッド)の太めズッコケキャラ、チン・ソンロンは、ズッコケだけれども本人なりに頑張っているけれども、ドジっ子なのでズッコケてしまう、
という愛嬌のあるキャラクターに多くの人が共感が持てたと思われますが、
本作のハオ・シャオウェンは、基本ズル可愛い、というイメージのキャラクターで、万人受けという感じではありませんので、そういう要素が日本で結構な作品数がVHS化、DVD化されていながらも、
イマイチ人気が出なかった理由かと思われます。
という流れで、後半は、アクション担当のシク・シウロンの完全主演展開へと突入していく事になります。
しかも、クライマックスで激突するのは、突然登場する、マーク・ホートンとユン・ワーというまさかの豪華キャストで、
さらに、そのバトルにアダム・チェンとミシェル・ヨー(変身してしまって別人に変わりますが、、)も乱入してくる、
というファミリーキッズアクションでは考えられないぐらいの豪華なキャスティングで、ラストバトルは非常に盛り上がります。
シク・シウロン自身も、まだまだ幼いながらも、キレのあるアクションの連続で、バトル後半では乳醉拳まで登場し、
バラエティに富んだアクションシーンが楽しめるようになっています。
という事で、お笑い要素はさておき、アクション展開は、十分楽しめるアクションの連続となっていますので、
香港映画好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1993年製作 香港・台湾製作 キッズカンフーアクション
監督 ジュ・イェンピン
出演 シク・シウロン、ハオ・シャオウェン、ン・マンタ、アダム・チェン、ミシェル・ヨー、ユン・ワー、マーク・ホートン、リン・シャオロウ、ディッキー・チョン、キングダム・ユン、エルシー・イエー
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