【修行映画!】インビジブルウォー(BOOTS ON THE GROUND)86分

投稿者: | 2022年6月17日

修行度 🔥🔥🔥●●●●●●●

DVDジャケットイメージと実際の内容が違う作品ベスト10入りしそうな勢いの、戦争アクション映画と見せかけて実は廃墟を舞台にしたPOVホラー作品!!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、普通の戦争アクションと見せかけてPOVホラーな作品です。

それでは、まずはあらすじから、

アフガン戦争最後の夜。作戦行動中の5人のイギリス兵士は、ある建物に入っていく自軍の兵士を目撃する。

その兵士たちと合流するため、建物内に入ったイギリス兵士たちだったが、そこで驚愕の体験をする事になるのだった!?

B級戦争アクション映画かと思いきやまさかのPOVホラー作品です。

DVD裏ジャケットの写真でなんとなくPOVっぽいとは感じていたので、POV系の戦争ものだと思っていました。

それにしてもPOVともホラーとも一切ジャケットに記載しない宣伝の仕方は、なかなかの反対方向に向かった判断ですね。

普通はまず戦争アクション映画だと思う人がほとんどではないでしょうか。

普通は戦争アクションか戦争時のサスペンスっぽいアクションだと思ってしまいます。

それほどの盛り上がりのない作品を盛り上がるように盛ってみたり、実際に登場しないブロンド美女をジャケットに書いてみたり、存在しない爆発シーンの写真を付け加えたり、

等はB級作品のあるあるですので、そこは暗黙の了解というか、B級映画とはそういうもの、という範囲内ではあるので、しょうがないのですが、

本作は流石にちょっとジャンルごと欺いていますので、やり過ぎではないでしょうか。

そこまで欺いてしまうと、映画自体が欺き映画のように感じてしまいます。

別にアフガンで戦闘中の兵士たちが廃墟で謎の存在に襲われるPOVホラーという宣伝の仕方で問題ないと思われますので、

何故わざわざ、欺くような宣伝をするのかは理解できません。

本国版のDVDジャケットは、ミリタリー感を出しつつも、全体的に赤い血を連想させるカラーで統一されているので、

なんとなくホラーっぽいイメージも醸し出しているジャケットになっていますので、まるで違うジャンルの作品と思わせる日本版のDVDジャケットはやはり無理があるのではないでしょうか。

で、そんな嘘みたいな宣伝のされ方をしている本作の内容ですが、一応アフガン戦争終結の最後の夜が舞台となっています。

戦闘中に5人のイギリス人兵士が密林の奥深くにある廃要塞に辿り着きます。

そこに到着早々に他の自軍の兵士がその要塞に入っていくところを目撃しているので、合流しようと建物内部に入っていきます。

味方の兵士と合流するために要塞内へ、、、

で、色々と捜索してもイギリス人兵士の姿は見えず、代わりに何か正体不明の邪悪な存在に遭遇してしまう、

という大筋となっています。

要するにPOV作品には良くありがち、というか王道でもある、お化け屋敷ホラーです。

本作の特徴としては、勿論設定が戦時中で、登場人物全員が兵士、という一応は戦争もののジャンルとなっている点です。

ただ、予算の都合、というか製作者の技量の問題化かもしれませんが、わざわざ兵士設定をしている割には戦争感がまるでありません

戦時中の緊迫感はほぼゼロですので、主人公たちは戦時中の兵士というより近所の裏庭とその周辺にある廃墟で、日曜日にサバゲーをやっているようにしか見えません。

でそのサバゲーマーたちがそれぞれ何故かヘルメットにカメラを装着してお互いを映し出しているので、そのカメラ映像を次々と切り替える形でPOVものとして成立しています。

とにかく説明がなく、いきなりサバゲー中から物語が始まりますので、どういう作戦中なのか?どういう状況なのか?敵はどれぐらいいるのか?

等一切分かりませんので、とにかくただただ、作戦行動中、という感じのシーンがずっと続きます。

説明不足に加えて、廃墟に着くまでの間も、敵と交戦中という感じではあるのですが、敵の姿が一切映りませんので、

とにかくサバゲー感さえギリギリという感じで、何かのリハーサルか、コントのようにさえ見えてしまいます。

で、基本的には建物内に入ってからの何かの存在との対峙がメインになっていくのですが、

作戦行動中なので、カメラに映っている兵士は基本的に前を向いて銃を構えて前進していく、

というシーンが頻繁に登場するのですが、前を向いているという事はカメラに背を向けている事が多く、さらに全員同じ戦闘服に同じヘルメット着用ですので、

見かけがほとんど同じに見えてしまいますので、登場人物の見分けがほとんどつきません。

誰が誰か分かりません、、。途中から、どうでもよくなります。

で、建物内に入ると、そこで謎の存在と謎の大金を発見してしまいます。

勿論、その大金を巡って裏切り、騙し合い、殺し合い等の争いに発展していく、というドロドロの仲間割れ展開に突入していきますが、

全く見分けがつかない登場人物が、建物内で醜く争っていく姿が延々と描かれていく事になります。

これが、結構不快なぐらいに平気で裏切る展開になっていき、唯一の女性兵士は、紅一点というよりも後半ずっと喚き散らして神経を逆なでしていきます。

というか全く女性兵士に見えないぐらいにワー、キャーの連続で、いよいよ邪悪な存在が前面に出だすと戦闘服を着ている意味さえ忘れてしまうぐらいに叫びまくります。

この女性がずっと騒ぎます

兵士に見えないといえば、全員アフガンで戦っている兵士には到底見えないのですが、、。

で、さらに本作の製作者は何を思ったのか、この展開にさらに時間を歪ませる、というかタイムスリップ、タイムループ的な展開も後半取り入れていきます。

全く説明なく、死んだはずの登場人物が生きていたり、急に別の場所に登場したり、という感じで段々とおかしくなっていきます。

そういうトワイライトゾーンに落ち込んでしまったような恐怖を描いているつもりなのかもしれませんが、

とにかく、誰が誰か全く判別できないので、誰が死んで、誰が生き返ったようになっているのか?時間がどうなっているのか?

等はもう、後半はどうでも良くなっていきますので、おそらく眠気に襲われる方も多いのではないでしょうか。

最終的におそらくほとんどの人が予想できる意外な落ちが、まるで予想外の意外な落ちのような感じで表現されて終幕となります。

ラストのスタッフロールでは犠牲になった兵士たちのプロフィールや遺族の紹介という訳の分からない演出もありますが、

まるでピンとこないので、製作者と観る側の溝を感じざるを得ません。

という感じで、嘘みたいな宣伝方法でセールスされた、ちょっと空回り気味のPOVホラー作品となっていますので、

POVホラー好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

くれぐれも戦争アクションを観たい、という方は、他の作品を鑑賞する事をお勧めします。

作品情報

2017年製作 イギリス製作 POVホラー

監督・脚本 ルイス・メルビル

出演 トム・エインズリー、ライアン・マクバーランド、イアン・ヴァーゴ

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