【レア作品!香港映画】ブラッディ・ナイト 復讐に彩られた女殺人鬼(FURY IN RED/GIRL WITH A GUN/霹靂大妞/神勇女煞星)90分

投稿者: | 2023年10月5日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

台湾の人気女優アンジェラ・インが男性に夜な夜な復讐の銃口を向けるアラン・タム共演のサイコサスペンス!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、台湾の人気女優アンジェラ・インが主演したサイコサスペンス作品です。

それでは、まずはあらすじから、

両親を亡くし、そのショックで言葉を発する事が出来なくなった20歳の女性ベニーは、今は洋裁工場に勤務し一人暮らしをしていた。

しかし、ある日、仕事帰りの路地裏で、強盗犯に襲われるが、言葉を発する事ができないために、そのまま暗がりに引き込まれてしまう。

さらに、帰宅後、別の強盗犯に襲われ、咄嗟に部屋にあったアイロンで犯人を殴打し、逆に命を奪ってしまうのだった。

そして、その夜以来、ベニーの心の闇は膨らみだし、その敵意は無関係の男性にまで向けられるのだった!?

台湾の人気女優アンジェラ・インが道行く男性を襲うサイコサスペンス作品です。

監督はアラン・タムの所属する人気バンド、ウィナーズ出演映画(追趕跑跳碰)や本格サスペンス作品(凶劫)等を監督しているリチャード・チェンで、

主人公が追い詰められた末に、おかしくなっていく過程を詳細に描いています。

リチャード・チェン

主演は(ピンクウォリアーズ)やイーグル・リー主演の(江湖小浪子)等に出演しているアンジェラ・インで、

不幸の連続から、少しずつ精神が不安定になっていくヒロインを可憐に演じています。

アンジェラ・イン
アンジェラ・イン

で、少し恋仲になりそうな雰囲気な気の良い上司役で、(魔界天使)(詳しくはこちら)に出演していた時期のアラン・タムがゲスト的に出演し、

後半銃を向けられ、物語の世界観を彫り上げています。

アラン・タム
アラン・タム

で、アラン・タムのイケイケの彼女役で、(霊幻道士2)のママキョンシー役や、(霊幻道士3)の盗賊団の女ボス役で少しブレイクしたウォン・ヨォクワンが登場し、

特に活躍するという感じではありませんが印象は残していきます。

ウォン・ヨォクワン
ウォン・ヨォクワン

で、かなりのゲスト出演ですが、中盤アンジェラ・インをナンパし、特に危害を加えているわけでもないのに逆襲される男性役で、

続・少林寺三十六房)等のワー・ルンが登場し、あっと言いう間に退場していきます。

ワー・ルン
ワー・ルン

というスタッフ・キャストが結集して台湾で製作された本作の物語は、ある洋裁工場に務める若い女性ベニーが、

帰宅途中に暴漢に襲われ、帰宅すると、さらに別の暴漢に襲われる、という悲劇の連続の末(しかも直前に両親が火事で亡くなっている)に、

二人目の暴漢を主人公が逆に殺害してしまう、というショッキングな出だしから始まります。

半透明のビニール袋を被って犯行に及ぶ暴漢。逆に目立ちます、、。

物語開始早々に主人公が酷い目にあった上に、殺人犯になってしまう、といういきなりの展開ですが、本作のメイン展開は、

この悲劇の主人公が、突発的に犯してしまった罪(途中までは正統防衛だったのですが、、)をきっかけにして、そこから全男性に対する恨みの心が燃え上がり、

夜な夜な、自分を囮のように使って、次々と殺人を繰り返してしまう、というチャールズ・ブロンソン主演の(狼よさらば)をさらに何歩も押し進めたような内容となっています。

ただ、ブロンソンが演じたポール・カジーは、基本法で裁けぬ悪党を自ら制裁を加える、という自警団的な行為でしたが、

アンジェラ・インの場合は、最初は悪人相手でしたが、だんだんと見境なくなっていきますので、その辺りで、サイコサスペンス色が強調されていきます。

で、本作、ジャンルとしては完全にサスペンス作品ですが、その命を奪った暴行犯の遺体を処分するために、

夜な夜な、、、、、

という(八仙飯店之人肉饅頭)も真っ青なシーン(そんなに直接的な描写はありませんが)も登場し、恐らく当時の日本のビデオ発売元の判断で、

問題のシーンでは映像がはっきりと映らないように加工される、というぐらいに作中、頻繁に処分シーンが挿入されます。

極端に言うと、見知らぬ男性を拳銃で殺害していくシーンと、処分していくシーンが、同時進行で描かれる、

という感じで、割と主人公のダーティサイコな面がメインで描かれていきます。

一応、上司役のアラン・タムは、厳しい事を言うけれども、基本的に善人で、クライマックスのパーティシーンでは、

主人公をパートナーとして誘い(彼女はいますが)、主人公も、まんざらではない、という感じで明るい展開になりそうにもなりますが、

他のパーティの参加者に暗がりに誘われて、いやがる前に銃で撃ってしまう、という極端な展開になってしまったりしますので、

色んな細かく膨らみそうな要素はありますが、全てが主人公のサイコぶりに向かってしまうのが、少し残念です。

ワー・ルンが登場した時なども、ナンパをしてきているとは言え、一応本当に雑誌のモデルとして機材を用意している状態で、

全く悪人にも見えませんでしたので、もう少し展開してからの犯行の方が盛り上がるようにも見えましたが、

この善人さえも銃を向けてしまう、という主人公像が、恐らく酷い目に合わされ、精神が不安定になってしまった主人公の心の闇を描いているのだと思われます。

ただ、どんどん感情移入はできなくなっていってしまいますが、、。

ナンパ野郎にキレて、、
銃をブッ放し、、
吹っ飛ぶワー・ルン

因みに、主人公は、冒頭の被害に合うシーン以前にも、作品的には描かれていませんが、十代で両親が亡くなってしまったショックで、声を発する事ができなくなってしまった、

という悲劇の過去の持ち主で、そのせいで暴行犯に出くわした時も声が出せなくて、さらなる悲劇を招いた、という終始ハードな設定の作品となっています。

因みに、本作日本でVHS発売されているバージョンは、悪名高きニコイチ映画で有名なフィルマーク社グループのIFDフィルムズが、

権利を買い取って海外向けに英語吹き替えで英語タイトルに変更してリリースしているバージョンとなっていますので、

もしかすると、オリジナル台湾版には、別な描かれ方がされているのかもしれません。

ただ、本作に関しては、ニコイチ映画展開にはならずに、終始しっかりと一人の主人公の一つの物語が描かれる(当たり前ですが)作品となっています。

ですので、恐らくはただ単に海外向けに英語に吹き替えただけだと思われます。

それだけの変更で、オープニングで、製作総指揮 ジョセフ・ライ と入れてしまうのもどうかと思いますが、、。

という事で、日本版のVHSは、冒頭にIFDフィルムズ、ジョセフ・ライ、といきなり鑑賞意欲を無くすような文字が出てしまいますが、

内容は、ドギツいシーンも若干ある、普通のサイコサスペンス作品となっていますので、台湾映画好き、サスペンス映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1982年製作 台湾製作 サスペンス

監督 リチャード・チェン(チェン・ヤオチー) 武術指導 ウォン・タオ

出演 アンジェラ・イン、アラン・タム、ウォン・ヨォクワン、ワー・ルン

踊るアラン・タムとウォン・ヨォクワン

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