カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
(少林寺への道)のジョセフ・クオ監督、忍者アクションスター、アレクサンダー・ルー主演による(龍の忍者)に似た展開の忍者カンフーアクション作品!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、アレクサンダー・ルー主演の激烈忍者カンフーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
カンフーを修行中の青年シャクウは、ある日、師匠であるパイシュウに自身が日本の高名な姫の息子であることを知らされる。
そして、パイシュウ自身は元は日本忍者の暗殺者であり、シャクウと姫を守るために、忍者暗殺団に命を狙われている事実も告げるのだった。
いよいよ忍者の魔の手が中国に隠れ住むパイシュウたちにも及んだ時、シャクウは、己の運命に立ち向かうのだった!?
(少林寺への道)(少林寺炎上)(詳しくはこちら)等のカンフー映画の巨匠ジョセフ・クオが監督し、
(ニンジャハンター炎の勇者たち)(詳しくはこちら)等の忍者映画アクションスター、アレクサンダー・ルーが主演した忍者アクション作品です。
本国では(亡命少主)、(鬼面忍者)、(少主復仇)と3部作として製作された作品で、日本ではその長編を90分に編集し直したバージョンがVHSでリリースされました。
ですので、物語が飛んでいたり、死んだはずのキャラクターが実は生きていた?等の唐突な展開や、タイトルにもなっている鬼面忍者が実際にはそれほど活躍しなかったり、
と継ぎはぎ感を感じる作品となっています。
ただ、当時のカンフー作品を振り返ると、これぐらいの違和感は、あっても当然、ぐらいでしたので、そこまで破城するほどの違和感は感じずに鑑賞する事ができるようになっています。
完全版で4時間30分ほどもある作品を90分にまとめる技術が凄いような気がしますが、逆に言うとそれだけカットしても映画としては成り立っていますので、
完全版にはいったいどのようなシーンが存在するのか?に興味がそそられますね。
で、そんな本作の物語は、主人公であるアレクサンダー・ルーが、まさかの娼館の呼び込みとして働いているシーンから始まります。
で、アダルトな世界のちょっとした笑いと、開けっぴろげのエロスシーンを盛り込みつつ、自身の務める娼館の隣に日本人が経営する娼館がオープンする、
という強引さで、日本風味を醸し出していきます。
忍者の前にまず、エロスです。
で、なんだかんだとありつつ、カンフーを指導してもらっている師匠の来店もあり、という感じで、師匠とのカンフー訓練パートが挿入されていきます。
エロスからカンフーです。
で、カンフー映画特有のシーンを踏まえつつ、アレクサンダー・ルーの周りに忍者の影がちらつき始めます。
そこで、師匠は自身が実は日本人の忍者で、幼いころに極悪忍者軍団に殺されたアレクサンダー・ルーの両親の代わりにアレクサンダー・ルーを連れて逃げ、
中国までやって来た、という驚愕の事実を知らされます。
で、唐突に忍者映画へとシフトしていきます。
この辺の物語は、後ほど、実は死んだと思っていた脇役っぽいキャラクターが実は生きていた、という流れになったりしますので、
恐らく完全版ではもっとしっかりと描かれている部分だと思われます。
で、自身の生い立ちを理解し、極悪忍者軍団打倒を誓ったアレクサンダー・ルーは、宿敵を撃破するためのカンフー技を修行していく、
という感じで忍者映画ではあるものの、そこはアレクサンダー・ルーとジョセフ・クオのコンビ作品ですので、
基本的には完全なカンフーアクション作品となっています。
見所になるアクションは、例によってアレクサンダー・ルーの超絶身体能力を活かしたアクションの連続で、
かなりハイレベルなアクションがポンポンと軽く繰り出されます。
ただ、いつものように非常に超絶アクションが連続過ぎて、息切れしそうになるにもかかわらず、そのアクションを早回しで、しかも長時間連続で継続される、
というタイトでスポーティなアクションとなっています。
アレクサンダー・ルー作品のあるあるですね。
で、本作にはそんなアクションシーンを支える、あまり豪華なキャストが割とあっさり目に登場します。
まずは、(逆襲!少林寺必殺拳)(詳しくはこちら)や(セブングランドマスター)等のジョセフ・クオ作品では常連となっているマーク・ロン。
アレクサンダー・ルーを導く師匠役として(酔拳)の蘇化子のようなカンフー師匠を演じています。
次に、極悪忍者軍団のボスであり、本作の倒すべきラスボスとしてショウブラザーズ社製作の(五毒拳)(詳しくはこちら)等でお馴染みの五毒のメンバー、ルー・フェンが登場し、
その確かなアクションスキルで、各アクションシーンを盛り上げています。
で、後半に新たな師匠として、こちらも五毒のメンバーで、(忍者外伝)(詳しくはこちら)や、(バカ拳)(詳しくはこちら)等で、
その軽やかな身のこなしを活かしたアクションで魅せるジャン・シェンが登場し、盲目ながらも易者でありカンフーの達人、
という独特のキャラクターを演じています。
登場シーンやアクションシーンがやや少なめですが、こちらも完全版では後半の山場として活躍シーンが多いのではないでしょうか。
という感じで、キャストは意外に豪華、物語は恐らく同時期に日本と香港合作で製作されていた(龍の忍者)にあやかったような物語で、
しかも少々ブツ切り感もありますが、やはりアレクサンダー・ルーのアクションは素晴らしく、観ていて疲れる事はあっても、飽きることはありませんので、
香港映画好きの方や、カンフー映画好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
因みに本作のVHSは(ニンジャキッズ)のタイトルでリリースされ、その後(激闘!忍者暗殺団)のタイトルで再リリースされました。
それにしても鬼面忍者の正体、、、、、完全版が気になります、、。
作品情報
1982年製作 台湾製作 カンフーアクション
監督 ジョセフ・クオ
出演 アレクサンダー・ルー、マーク・ロン、ルー・フェン、ジャン・シェン
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