【セガール百烈拳!其の三十七】イン・トゥ・ザ・サン(IN TO THE SUN)94分

投稿者: | 2024年1月31日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

日本を舞台にセガールと大沢たかお、ロー・ワイコンが火花を散らす日本のヤクザ、チャイニーズマフィア、CIA、FBIがバトルを繰り広げ、セガールの関西弁も飛び出す、最終的にはソードアクション!!

作品紹介

2005年11月26日公開

今回ご紹介する作品は、セガールが東京を舞台にバトルを繰り広げるVSヤクザアクションです。

それでは、まずはあらすじから、

不法入国の外国人の一掃を公約に掲げていた都知事候補が、白昼堂々、バイクに乗った二人組の男に殺害された。

テロの可能性を考えたFBIは、CIAに連絡し、日本のヤクザ事情に詳しいCIA捜査官トラビスを現地に派遣した。

東京で任務に就いたトラビスは、早速捜査を開始し、その事件には、新興勢力のある若手ヤクザが絡んでいる事を突き止める!?

監督は、(ポリスアカデミー)等のババ・スミスが出演しているアクション(FULL CLIP)等のミンク(クリストファー・モリソン)で、

東京を舞台に、混沌とした物語を手早い編集で繋いでいくテンポ重視のアクションを演出しています。

主演は、(沈黙の追撃)(詳しくはこちら)、(撃鉄2)(詳しくはこちら)と同年のスティーヴン・セガールで、

いよいよB級街道を一直線に進み始めた時期の主演作品になります。

スティーヴン・セガール

で、そのセガールと一応のバディを組むことになるFBI捜査官役で、(キューティーブロンド)や(タイガーランド)等のマシュー・デイビスが登場し、

完全にセガールの引き立て役としてドジ捜査官ぶりだけを発揮していきます。

マシュー・デイビス

で、宿敵となる大ボス役に、(世界の中心で、愛をさけぶ)と(子ぎつねヘレン)と同時期の大沢たかおが扮し、

珍しく非道なヤクザ役で、セガール相手にソードアクションも披露して行きます。

大沢たかお

で、セガールに捜査を依頼するCIA上司役で、(ダイハード)や(ゴーストバスターズ)等のウィリアム・アザートンが登場し、

今回は珍しくそんなにイヤミは無い上司役、、、ですが、セガールには何故か嫌われれている役柄を演じています。

ウィリアム・アザートン

で、大沢たかおの取引相手で、セガールとバトルも繰り広げる中国人マフィア役で、(醉拳2)や(幻影拳ザ・マジックカンフー)(詳しくはこちら)等の

ロー・ワイコンが登場し、アクション以外のドラマでも印象を残しています。

ロー・ワイコン

で、後半に登場し、何故かセガールと一緒に戦う事になる女性役で、(エンドレスアフェア)や(最後の晩餐)等のペース・ウーが登場し、

良く分からない役柄ですが、何故か最後に大活躍し、印象を残しています。

ペース・ウー

で、その他、日本が舞台という事で、ゲスト的な出演ですが、豊原功輔、伊武雅刀、栗山千明、コロッケ等、

多くの有名日本人キャストがそれぞれのパートで登場し、印象を残して世界観を掘り下げていきます。

そんな、この時期のセガール作品としては豪華なキャスティングが実現した本作の物語は、不法入国の外国人一掃を掲げて選挙戦に出馬した

都知事候補が二人組の男に、白昼堂々と殺害される事件から始まります。

で、テロの可能性と考えたFBIが、東京駐在のCIAに捜査協力を依頼し、さらにチャイニーズマフィアと地元ヤクザの仕業と睨んだCIAが、

かつての部下で、日本のヤクザ事情に詳しいCIAエージェント、セガールを呼び寄せる、、、、、、

、、、、、という無茶苦茶な出だしから物語は始まります。

東京の都知事候補の殺人事件を、日本の警察が捜査するのではなく、いきなりFBIがしゃしゃり出てきて、

さらにCIAに丸投げして、そのCIAの偉いさんが、別の管轄にいるはずのヤクザ事情に詳しいセガールを呼び寄せて丸投げする、

という、そもそもの設定が無茶苦茶な物語となっています。

日本のウィキペディアには、何故か1974年のロバート・ミッチャム主演の(ザ・ヤクザ)のリメイク、と書かれていますが、

そんな事はなく、(一撃ICHIGEKI)(詳しくはこちら)の脚本家、トレバー・ミラーが書いた脚本が、あまりに(ザ・ヤクザ)にそっくりだったため、

勿論、高額なリメイク権を獲得できるはずもないセガールジョー・ハルピンが一緒に書き直して、東京でヤクザと戦うCIAの物語に変更したそうです。

そもそも、アメリカ人が日本のヤクザと日本で戦う、以外は何一つ同じ要素が無い生粋のセガールとなっています。

本作、そんな、ふわふわな脚本事情もあったためか、あえてそうしているとは思えないレベルのカオスに満ちた作品内容となっています。

日本で発生した殺人事件に、日本のヤクザやチャイニーズマフィア以上に極悪人に見えるゴツイCIA、セガールが、

男塾の制服のような恰好でやりたい放題に暴れまくって、白昼堂々と暴力事件を起こし、

セ『男塾一号生筆頭、セガール、行きます!!』

結構な人数の通行人にジロジロ目撃されていますが、日本の警察は一人も駆け付けることなく、何の問題にもならない、

というセガール以外には、誰も犯罪を取り締まらない(というよりセガールを誰も取り締まらない)無法都市のような国になっていますし、

相棒役として、CIAではなく、何故かFBIから派遣されてくるマシュー・デイビスは、それなりに目立つ割には、ほとんど物語を展開させるような活躍は見せず、

途中で退場までしてしまうのに、退場自体を物語に活かすことも無く、あろうことか、

セガールは、相棒が既に退場している事を、ラスボス戦の直前に、ラスボス自身に、ついでのように教えられる、

という、それぞれのキャラクターや出来事が、物語の本筋に対して影響を及ぼすことなく、

とにかくセガールの野獣捜査線だけは一直線に進む、

という、

いつも以上にカオスなセガール作品となっています。

日本が舞台で、日本人キャストが多数登場する、というお楽しみがあり、大沢たかおの珍しい完全な悪役演技が鑑賞できる、

という魅力は、十分楽しめるポイントではありますが、そこを省いてしまうと、特にアクションシーンが沢山あったり、

サスペンスフルな物語展開があるわけでもありませんので、ただただ日本をのし歩くセガールが、関西弁を披露しつつ、

最終的に何故か刀を手に取り、ヒントをくれる役だったはずの豊原功輔と一緒に大沢たかおに殴りこむ事になり、

何故かそこにペース・ウーも加わって、敵組織をぶっ潰す、というカオス・ザ・東京、といった感じの作品となっています。

ただ、一点香港映画好きの方にとっては、中ボスぐらいの位置で、ロー・ワイコンが登場し、それなりにアクションを披露(セガールが相手ですので、細切れカット割りアクションですが、、)して、

派手に退場してくれますので、いつ、セガールロー・ワイコンが戦うんだ?という期待感だけで間が持ってしまう、という楽しみ方もできる作品になっています。

という事で、正直、物語はあって無いようなものですが、次々と日本人キャストが登場する作品に、セガールが存在する、というだけで、

他のセガール作品とは違った楽しみ方のできる作品ですので、セガール好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2005年製作 アメリカ製作 アクション

監督 ミンク(クリストファー・モリソン) 脚本 スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン 製作総指揮 スティーヴン・セガール、ジョー・ハルピン

出演 スティーヴン・セガール、マシュー・デイヴィス、大沢たかお、ロー・ワイコン、ウィリアム・アザートン、エディ・ジョージ、ジュリエット・マーキス、ペース・ウー、豊原功輔、伊武雅刀、栗山千明、コロッケ

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