おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆
捨てられた玩具に魂が宿り、持ち主への愛と恨みが暴走する、監督・脚本・主演のカール・ホルトのホラー映画愛に満ちたコメディホラー!!
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作品紹介
2023年2月3日公開
今回ご紹介させて頂く作品は、イギリス製のマペットコメディホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
玩具会社で働くジャックは、35歳で両親と実家暮らしの生活を続けていたが、36歳の誕生日に、突然の事故で両親を同時に亡くしてしまい、生活のために家を売る事を決意する。
早速、思い出の品を処分して行くジャックだったが、その中に幼い頃に大切にしていたぬいぐるみのベニーを発見し、処分しようとする。
しかし、その時、ジャックが気付かない間に、ベニーは意思を持って動き出し始めるのだった!?
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監督・脚本、そして主演も務めるのは本作で長編監督デビューを飾り、その後、コロナ禍で製作されたオムニバス作品(THE PANDEMIC ANTHOLOGY)の一篇を監督している
カール・ホルトで、ホラー映画愛に満ちた物語展開で、ホラーとコメディのバランスの良い作品世界を創造しています。
本作はそんなカール・ホルトが2006年に監督した短編(EDDIE LOVES YOU)を基に、長編用に製作し直した作品となっています。
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で、ヒロイン役で、(SOULJACKER)等のクレア・カートライトが登場し、主人公と共に事件に巻き込まれ、後半は過去のトラウマなども発覚し物語を盛り上げていきます。
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で、主人公のライバル社員役で、ジョージ・コリーが登場し、どこか憎めないイヤミキャラを好演し、意外に活躍していきます。
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そんな、スタッフ・キャストが製作した本作の物語は、どこかの家庭の奔放過ぎる女児が、わがままの限りを尽くし、
新しい玩具をねだり、飽きた玩具をないがしろにし、その玩具の復讐を受けるシーンから始まります。
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で、舞台は移って、カール・ホルト演じる主人公ジャックは、玩具会社に勤務しているものの、落ちこぼれ気味で、
ライバルのリチャードにはいつも先を越されて駄目社員扱い、という冴えない状況で、生活は両親と暮らす実家住まい、
35歳で、未だに結婚もせずに今日も帰宅後はゲーム三昧という生活を送っています。
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そんなジャックに、ある日突然転機が訪れてしまいます。
両親がジャックの36歳の誕生日を祝ってくれようとしたその時、まさかの不運がかさなり、両親二人ともが、同時に亡くなってしまう、という不幸が訪れてしまいます。
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で、そのままでは生活を維持できないので、思い出いっぱいのその家を、断腸の思いで売りに出す事にしたジャックですが、
引っ越すために36年間の思い出の品物を整理していると、色んな懐かしい玩具が出てきます。
で、その中に、トーキング機能搭載の赤いぬいぐるみ、ベニーを発見します。
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次第に懐かしい思い出がよみがえるジャックですが、新しい生活を歩んで行かなければいけない身分なので、
ベニーを廃棄用の箱に入れてまとめてしまいます。
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で、暫くすると、ベニーがひとりでに動き始め、、、、、、
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、、、、という感じで本題へと突入していく事になります。
簡単にジャンル分けしてしまうと(チャイルドプレイ)や(パペットマスター)シリーズのようなパペットホラージャンルで、
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人間に恨みを持つ人形が、意思を持って人間を襲う、という展開をそのまま新たに映像化した、ホラーファンの方にとっては馴染みのある内容なのですが、
本作独自の特徴としては、やはりベニーのキャラクターにあります。
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本作タイトル(ベニー・ラブズ・ユー)が示す通り、ベニーはジャックを愛しています。
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犯罪者が乗り移って非道の限りを尽くす(チャイルドプレイ)や、人形に命を吹き込むことができる人形師によって作られた個性豊かな人形が、
数十年後に人々を襲いまくる(パペットマスター)シリーズのような、そもそもが邪悪な意思を持って人間を襲う人形ではなく、
大前提としてベニーには、ジャックへの愛が存在します。
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ですので、ジャック自体が襲われる事は無く、ジャックを貶めようとしている存在や、苦手な人物等、ジャックにとって都合の悪い人間をどんどんと退場させていきますので、
誰でも彼でも襲い掛かっているのではなく、一応ジャックへの愛ゆえに凶行を繰り返す、という他の作品に登場するキャラクターとは一線を画するような存在となっています。
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ただ、そんな事をされても、ジャック自身は迷惑なだけ(ホラーコメディなので、倫理観はとりあえず除外されています)なので、
繰返されるベニーの凶行が、発覚されないようにジャックがお片づけする、というパターンで、犠牲者が増えていってしまいます。
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ただ、ベニー自体はジャックに気に入られたい、という愛情一筋なので、他人を襲いさえしなければ、ジャックの良きお友達として楽しく過ごす事ができるという関係も特徴的で、
友達の少ないジャックには、実は親友になれるぐらいに気の合う(玩具なので変な表現ですが、、)憎み切れないトラブルメーカーのような存在として描かれていきます。
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この設定が、ホラーコメディというジャンルにしっかりとハマり、チープ目のグロ表現(血の表現などは、あえてかき氷のいちご味シロップのように薄め)や、
意外にしっかりとしたCG表現、そして、フラグが立ちまくっているのに意外に後半まで活躍するイヤミ社員リチャードと、
ヒロイン社員も含めた三人の、それぞれに纏わる玩具が、まさかの大娯楽バトル展開に発展する、という意外性に満ちた盛り上がるクライマックスへと突入していく事になります。
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さらに、監督・脚本・主演のカール・ホルトのホラー映画愛が、作品の至る所に炸裂し、それがイヤミな主張ではなく、
さりげなく表現されていきますので、ホラーファンの方にとっては、非常に観ていて心地よい作品世界となっています。
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2006年の短編の方の予告を観てみると、2006年の時点で既に本作の設定や作品世界の雰囲気などは出来上がっていたようですので、
その温めていた世界観を2019年になってホラー愛に溢れた完成度の高い長編映画として完成されたのが本作という事になります。
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と言う事で、何故意思がある?きっかけは何?ベニーは結局どういう存在?等、根本の説明などは省かれていますが、それはもしかすると、
続編等で語られていくかもしれない、今後の展開も期待できそうなホラー映画ファン必見の作品となっていますので、
ホラー映画好きの方や、コメデイ愛が好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
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作品情報
2019年製作 イギリス製作 コメディホラー
監督・脚本 カール・ホルト
出演 カール・ホルト、クレア・カートライト、ジョージ・コリー、アンソニー・スタイルズ、ダレン・ベネディクト、リディア・ホウリハン、デヴィッド・ウェイマン
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