【未公開香港映画】黒海覇王花(黑海霸王花BLOOD SISTERS/BRAVE YOUNG GIRLS)

投稿者: | 2024年5月28日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

香港の裏社会を舞台に、日本の女性刑事と裏社会に身を置く女性たちが協力し、闇組織との戦いを繰り広げる、大島由加里がリョン・カーヤンと激突し、カラ・ワイもゲストで出演するレディースアクション!!

作品紹介

今回ご紹介する作品は、大島由香里が女性刑事を演じた、裏社会が舞台のバトルアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

シン率いる黒社会組織は、麻薬等で莫大な利益を上げていたが、日本の警察と香港警察の合同捜査によって目を付けられていた。

そんな中、組織の麻薬取引の証拠を掴むため、組織が経営する風俗店勤務の女性に、潜入捜査を依頼する。

監督は、ホー・チョンドー主演の(醉殺拳スーパーフィスト)や、メグ・ラム主演の(邪鬥串)等のカム・ポー監督で、

香港映画らしい勢い重視の女性アクションを演出しています。

一応の主演扱いの刑事役は、(妖魔伝)(詳しくはこちら)や(悪漢列伝)(詳しくはこちら)等のシンシア・ラスターこと大島由加里で、

本作でもキレの良いアクションを披露し、悪漢達と激闘を繰り広げていきます。

本作の大島由加里
大島由加里

で、実質的には、主人公に近い犯罪者役で、(最後勝利)や(タイガー・オン・ザ・ビート2)等のマーガレット・リーが登場し、

裏社会に生きながらも、仁義には熱い武闘派の女性を演じています。

本作のマーガレット・リー
マーガレット・リー

で、借金を返すために、ホステスとして必死に働く女性役で、(美しき生贄たち)や(トリック大作戦)等の

ガン・ライユエが登場し、幸薄系のヒロインを好演しています。

本作のガン・ライユエ
ガン・ライユエ

で、後半から主演達に加わる女性役で、(悪漢探偵5最後のミッション)や(誘拐同盟スクランブル5)(詳しくはこちら)等の

ハー・チーチュンが登場し、意外に高い身体能力で、アクションをこなしていきます。

本作のハー・チーチュン
ハー・チーチュン

で、ワンシーンの登場ながらも、大きな扱いになっている女性役で、(レディスクワッド)(詳しくはこちら)や(クラッシュエンジェルス)(詳しくはこちら)等、

女性アクション作品でブレイクしていたカラ・ワイ(ベティ・ウェイ、クララ・ウェイ)が登場し、一瞬ですが見せ場を攫っていきます。

本作のカラ・ワイ
カラ・ワイ(ベティ・ウェイ、クララ・ウェイ)

で、そんな女性陣を追い詰めていく黒社会のボス役で、(チーズとハム)(詳しくはこちら)や(ジョイ・ウォンの時空伝説)(詳しくはこちら)等の

シン・フイオンが登場し、相変わらずの豪快さで、物凄い存在感を発揮していきます。

本作のシン・フイオン
シン・フイオン

で、その上司である組織全体を取り仕切る大ボス役で、(奇門遁甲吸血拳)(詳しくはこちら)や(斗え!デブゴン)(詳しくはこちら)等の

リョン・カーヤンが登場し、ラストバトルを盛り上げていきます。

本作のリョン・カーヤン(左)
リョン・カーヤン

で、本作の武術指導も担当し、シン・フイオンの部下役で出演もしているのは、(死霊のニンジャ)(詳しくはこちら)や(クローン人間ブルースリー)(詳しくはこちら)等の、

フィルマーク社作品には欠かせない男、チャン・タオが登場し、物語を展開させていきます。

本作のチャン・タオ(左)

というスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、まずは、シン・フイオンが兄貴分を務める黒社会組織の部下が、

ライバル組織との揉め事で、激しい銃の撃ち合いとなるものの、逃げていく敵が乗った車を爆破する、という派手なやり方で、落とし前を付けるシーンから始まります。

ただ、その場にシン・フイオンの姿はありませんので、その後そんなに活躍する事のない弟分とスタントマンのみで暫く続いてしまうアクションに、本作の低予算感がいきなり適格に現れています。

で、本編にほとんど関係ないアクションは終わり、今度は、実質的な主役となるマーガレット・リーが登場し、

兄と一緒に宝石店を襲い、駆け付けた警察官と銃撃戦になり、兄はあえなく絶命、そのままマーガレットのみが逃げ延びるシーンが描かれます。

で、その指名手配された女強盗マーガレットの新聞記事を読むシン・フイオンチャン・タオを含めた黒社会組織の事務所のシーンになり、

本作のメイン舞台である香港の黒社会ストーリーに突入していきます。

で、シン・フイオンは、手広く商売をやっていて、メインでは娼館を経営し、麻薬取引や、地上げ等、物騒な事は何でもしているようで、

有力者からの連絡一つで、駐車場を経営している最中の経営者の所に行き、契約が残っているのに、土地の権利を返せと要求、

従わなければ、駐車中の車を徹底的に破壊する、という、義理と人情からは一番遠い所にいるような、何でもアリな暴れん坊ぶりを発揮しています。

因みに、この組織のチンピラを追っ払うシーンのみで、カラ・ワイが登場し、アクションをササっとこなして颯爽と去っていきます、、。

で、そんなシン・フイオンが、まるで主役かのような暴れん坊物語が描かれた後に、指名手配犯のマーガレット・リーが、

偶然知り合ったシン・フイオンに、その腕っぷしの荒さを気に入られ、シン・フイオンの組織で働く事になっていきます。

で、このマーガレットが演じるキャラクター、登場当初こそ、気弱な妹的な存在だったものの、シン・フイオンと出会う頃には、

かなり威勢の良い姉御肌へと様変わりし、急に作品世界で存在感を放っていきます。

そんな中、密入国時に助けてもらったガン・ライユエも、借金を返すためにホステスとして組織で働き始めますが、

金持ち社長に持ち帰られる事を頑なに断り続け、ついにはママにシバかれるぐらにまで発展して、困っているところを、

既に姉御肌全開のマーガレットと再会し、以前助けてもらった恩を返すべくシン・フイオンに歯向かいます。

で、ガンの借金を代わりに返す、という事で、どうするのかと思いきや、、、

得意の強盗で他人から大金を奪う

という荒々しさで、ある意味漢気を発揮していきます。

で、なんとなく姉妹分となった二人ですが、今度は、いよいよ、作品セールス的には主役級の扱いとなっている大島由加里演じる日本の女性刑事が登場します。

日本にも影響を及ぼしている麻薬を取り扱っているのが、シン・フイオンと、その大ボスであるリョン・カーヤンの組織で、

組織を壊滅させるために、秘密裏に組織を探っている、という事で、シン・フイオンにも近づきますが、見つかってしまいギリギリで逃げ切る、

という感じで、捜査が滞っているという状態になっています。

大島由加里VSシン・フイオンというレアバトル

で、そんな中、大島刑事が、香港警察で作戦を練っていると、たまたま麻薬使用で逮捕されたハー・チーチュンが使用していた麻薬が、

シン・フイオンの組織が流している麻薬と同じ成分だった、という事で、

今逮捕したばかりの犯罪者ハーに、麻薬組織事務所に侵入して麻薬取引の証拠をゲットしろ、という無茶な捜査を依頼します。

犯罪者から突然臨時捜査官に格上げされるハー。嬉しそう。

さらに、このハー、そのシン・フイオンの組織が経営する店に友達がいるので、その友達に協力してもらって証拠をゲットする、という事で、その友達が、、、、、

まさかの、、、、、、

マーガレット&ガン!!!

という、あまりのご都合主義ぶりを気にしているとキリがない作品ですので、そういう部分はスルーし、

騒然素人が犯罪組織に忍び込んで成功するはずもなく、忍び込んだ途端に速攻でバレてしまい、組織のアジトに紐で縛られていたところを、

途中参加の大島由香里に助けてもらい、さらに途中参加のリョン・カーヤンと激闘を繰り広げる、という

前半は全く存在し無かった二人のラストバトルで物語はエンディングとなっていきます。

非常に低予算感が伝わる作品で、同タイプの作品ですと(リーサルパンサー2)(詳しくはこちら)や(ドラゴンアームズ危険的刑事)(詳しくはこちら)のような、

とにかく、勢い重視で、物語展開は二の次、という感じの作風で、有名スターを要所で起用して主演のようにアピールする、

という香港映画らしさの一番泥臭い部分をさらに掘り上げたような内容となっています。

ただ、アクションシーンに関しては盛沢山で、黒社会が舞台でガンアクションがふんだんにありながらも、

最終的に格闘で白黒つける、というこちらも実に香港映画らしい表現となっています。

個人的に意外に注目だったのは、ラストバトルで、大乱闘となる中、人数合わせ的にいきなり登場したハー・チーチュンが、

意外に身体能力が高く、他の女子がそれほどアクションでは活躍しない中、準主役級にアクションシーンを披露する、

という伏兵ぶりが、限定的な登場がもったいないぐらいに印象を残していました。

という事で、物語展開は、ブレにブレる内容ではありますが、香港特有のレディースアクションは、十分堪能できる作品となっていますので、

香港映画好きの方や、レディースアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1990年製作 香港製作 アクション

監督 カム・ボー 武術指導 チャン・タオ

出演 大島由加里、マーガレット・リー、ガン・ライユエ、ハー・チーチュン、シン・フイオン、リョン・カーヤン、カラ・ワイ(ベティ・ウェイ、クララ・ウェイ)、チャン・タオ、アラン・チャン

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