【元店長お薦め!】ラン・ローラ・ラン(LOLA RENNT)81分

投稿者: | 2021年4月19日

タイムリミットは20分!恋人マニを救うためローラがベルリンの街を何度も何度も走り抜ける!

作品紹介

1999年7月10日公開

今回ご紹介するのは、テクノ音楽に乗せて主人公ローラがベルリンの街を走り廻る新感覚エンターテイメント作品です。

それでは、まずはあらすじから、

ベルリン、午前11時40分、ローラ(フランカ・ポテンテ)の家の電話が鳴る。

相手は闇組織の裏金の運び屋をしている愛する恋人マニだった。

『助けてくれ、ローラ、ボスに渡すはずの10万マルクを無くしてしまった!12時までに金を工面しないと俺は殺される!!』

タイムリミットは20分、愛するマニを救うため、ローラはベルリンの街を走り回る!!!

走れ!ローラ!マニのために!

当時まだまだ新人だったトム・ティクヴァ監督が地元ドイツで撮影したかなり個性的な作品です。

トム・ティクヴァ監督はその後、ハリウッドに進出し、(パフュームある人殺しの物語)や、(ザ・バンク堕ちた巨総)、(クラウドアトラス)、(王様のためのホログラム)など、個性的な作品を監督しています。

そんなトム・ティクヴァ監督ですが、ハリウッドで有名監督の仲間入りをしても、正直本作以上に個性が爆発している作品は放っていないのが寂しいところですが、

ハリウッドの色々な制約を受けると、本作のような弾けた作品は製作しにくいのかもしれません。

トム・ティクヴァ監督同様に主演のローラ役のフランカ・ポテンテもその後ハリウッドで(ボーンアイデンティティ)でジェイソン・ボーンの恋人役に抜擢されたり、

死霊館エンフィールド事件)で心霊撮影隊のスタッフを演じていたりしていますが、いまいち本作のローラ役以上の輝きを放つ役柄に出会っていないようで、こちらもちょっと残念です。

それぐらいに本作のトム・ティクヴァ監督の独特のセンスと、フランカ・ポテンテの若さ迸る、一途な女子キャラが遺した鮮烈なイメージは勢いのあり過ぎる当時だからこそ生み出す事のできた奇蹟的な作品なのかもしれません。

その奇跡のような作品は、製作から約20年経過した今現在見返してみても全く色あせる事はなく、

なんなら今現在製作された最先端の作品、と紹介されてもまるで違和感がないぐらいに時代を越えた存在感を常に放っています。

そんな本作の魅力を簡単に言うと、DVDパッケージに書かれている宣伝文句が端的に本作の特徴を言い表しています。

映像が走る!音楽(テクノ)が走る!ローラが走る!

まさに言い得て妙。物語性のあるPV、と言った感じでしょうか。

本編で絶えず流れている音楽もトム・ティクヴァ監督が自ら付けた音楽です。

ですので、映像と物語パートごとに設定された音楽はぴったりと画面にハマっています

こちらの音楽をまとめたサウンドトラックCDもお薦めです。

そんな音楽の名調子にノリながら、途中、まさかのアニメーションシーンなども挿入しつつ、疾走感のある音楽と映像はゲーム感覚なども取り入れながら突き進んでいきます。

近年でもゲーム感覚を取り入れたユニークな表現の作品は多くなりましたが、本作のユニークさのオリジナリティの比ではありません。

道ですれ違う人々のその後の人生も変化します

そんな音楽と映像にノリながら展開される物語自体は、非常にシンプルで分かり易い展開となっています。

主人公はベルリンで暮らすローラ。

そこへ恋人マニから電話があり、20分以内にボスに渡すはずの10万マルクを工面できなければ殺される、との連絡が入ります。

で、そこから、なんとかマニのために10万マルクを求めてベルリンを走り廻るローラの奔走に突入します。

物語らしい物語はそれだけです。

それを81分の上映時間で描き切ります。

途中、走りながらすれ違う人々にも、その人たちのその後の人生をフラッシュ写真でササッと見せていく、という手法で脇役のキャラクターも描きながら、

走りながら街行く人々にもいろんな影響を与えつつ、ローラの激走は続きます

その間、タイムリミットの12時調度に近隣のスーパーに強盗に入って無くした10万マルクを工面しようとするまでのマニの無謀な逡巡も描きながら、

イムリミットに追われながらのローラの激走は続きます

ですが、物語開始30分ほどで、(作品のタイムリミットとも割とリンクしています)12時を迎えてしまいます。

その時、マニはどういう決断をするのでしょうか?

タイムリミットを迎えた後の物語はどうなるのでしょうか?

で、ここからが、トム・ティクヴァ監督のセンスが炸裂します。

ラン・ローラ・ラン)という作品の面白さが加速するのは、ここからです。

と、いうところで、そこから先は是非、実際にご自身で鑑賞して楽しんでみてください。

ここまで街ですれ違った人たちは、その後意外な形で、それそれ物語に再登場します。

ローラの激走はここで終わりではなく、まだ始まったばかりなのです!!

ローラの激走を観ている内にいつのまにか、自然と主人公ローラを応援してしまう、そんな魅力的な作品です。

まだご鑑賞されていない方も、過去にご鑑賞済みの方も何度観ても楽しめる作品ですので、是非ご鑑賞ください!

(アパッチの雄たけび)並みの超音波悲鳴の破壊力!!

作品情報

1998年製作 ドイツ製作 アクションドラマ

監督・脚本・音楽 トム・ティクヴァ

出演 フランカ・ポテンテ、モーリッツ・ブライプトロイ、ヘルベルト・クナウブ

ローラはマニの元にたどり着けるのか!?

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