【レア作品！カンフー映画】復讐！少林胡蝶拳(胡蝶十八式BUTTERFLY 18/SECRET SHAOLIN KUNG FU）90分

カンフー映画としてのおすすめ度　★★★★☆☆☆☆☆☆

（ドランクマスター酒仙拳）のサイモン・リー主演による、オードソックスなリベンジカンフーアクション！！蝶の動きを拳法に取り入れた胡蝶拳の数々が見物！！（酒に酔う蝶）という物凄いネーミングの技も登場します！！

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、（少林の鉄爪 鷹拳）等のサイモン・リー主演のカンフー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

田舎で祖父と暮らすハン・ウェイ（サイモン・リー）は、幼いころより胡蝶拳を厳しく教え込まれていた。

そんなある日、町で暴漢に襲われていた男から、謎の合言葉を教えられる。

その出来事を祖父に話すと突然顔色を変え、その出来事を忘れ、誰にも話さないように厳しく言うのだった。

しかし、その日以来、ハン・ウェイは何者かに襲われ始める、、。

カンフースター、サイモン・リー主演によるカンフーアクション作品です。

サイモン・リーといえば、日本で観られる作品は、ショウブラザース社で製作された大作（少林寺列伝）や、

主演のウォン・タオの右腕の警備隊として登場しながら、実は後半、捻りのある役どころに変わっていく、という（少林の鉄爪 鷹拳）、

衛星放送で放映され、未ソフト化ではありますが、ジョセフ・クォ監督の常連キャストが集合し、これまた後半で捻りのある役どころに変わっていく（セブングランドマスター）、

ジャッキー・チェン主演の（ドランクモンキー酔拳）に登場した師匠の若き日々を描いた、ジョセフ・クォ監督の青春カンフーアクション（ドランクマスター酒仙拳）等、

日本未公開作品でも、ショウブラザース作品や独立社系の作品、両方で多くの主演作、出演作を持つ人気のカンフーアクションスターとして活躍していました。

そんなサイモン・リー主演の本作ですが、本作では製作も担当しているようで、非常に入魂の作品となっています。

そんな入魂作の本作の題材は、よくあるリベンジカンフーストーリーに奇抜な拳法、胡蝶拳を融合させる、

というちょっと珍しいカンフー作品となっています。

剣を用いた剣法の方の胡蝶剣といえば、古龍の武侠小説（流星・胡蝶・剣）が有名で、

その映画化であるショウブラザース社製作、ティ・ロン主演の（流星胡蝶剣）や、

トニー・レオン、ドニー・イェン、ミッシェル・ヨー、ジョイ・ウォン豪華共演の（新流星胡蝶剣 秘術VS妖術）等や、

（ドラゴンイン）（詳しくはこちら）のレイモンド・リー監督のテレビシリーズ（流星胡蝶剣）等、多数映像化されています。

という事で、剣の方の（流星胡蝶剣）は、中国では誰もが知る有名な作品ですが、本作に登場するのは拳の方の胡蝶拳という憲法の技で、

基本的に剣の方の胡蝶剣とは関係ありません。

本作で登場する胡蝶拳は、龍、蛇、虎、鶴、豹に代表される五獣拳や、猿拳、鷹拳、馬拳などの動物の動きを真似て拳法に取り入れるという、いわゆる象形拳の一つとして登場します。

象形拳の中には蟷螂拳のように、動物ではあっても、昆虫も混ざっていたりもしますが、それはそれで、その独特の動きと攻撃的なイメージが、

昆虫でありながらも非常に強さと見栄えのする強さの象徴と言っても良いぐらいの有名な技ですので、カンフー映画では多投されるカンフー技となっています。

一番有名な作品では、ショウブラザース社製作、デビッド・チャン主演の（激突！蟷螂拳）があり、蟷螂拳の凄さを存分に楽しめる作品となっています。

というように他の動物は、それぞれその特徴を取り入れつつ独特な動きで、相手を攻撃する、という強さを伴ったイメージがあって、

突飛な動きでも、それはそれで見栄えがしてカンフー映画での、象形拳の登場は王道中の王道なのですが、

本作はそんな王道の拳法である象形拳の一つとしての胡蝶拳が登場します。

チョウチョの動きを真似た拳法【蝶拳】です。

主人公は、カンフー映画のお約束、師匠との訓練シーンで『酒に酔った蝶！』と技の名前を言いながら蝶拳の演舞を舞っていきますが、

（酒に酔った蝶）、、、。

技の名前だけを聞いていると、あまり強そうなイメージは湧きませんが、それでも結局は敵を撃破していきます。（当たり前ですが）

ただ、本作は、（胡蝶十八式BUTTERFLY 18)とズバリ技名がそのままタイトルになっている割には、その独特なカンフー技を掘り下げるような内容でもなく、

ただただ18年前に殺された父親の復讐を果たすために、宿敵に立ち向かう、というオーソドックスな復讐劇（ちょっと人物関係はややこしいですが）となっていて、

蝶拳は、その復讐のための一つの手段としてのみ登場しますので、この復讐の物語に蝶拳自体は全く絡んでいません。

それどころか、奇抜な技の割には、カンフーの演舞シーンで登場する以外では、会話にさえ登場しない、という扱いが残念です。

一応、サイモン・リーが絶えず拳を握らずに、手刀（手の指を伸ばしてそろえて手のひらを刀のように使う、いわゆる空手チョップの形）に構えて戦う、

という危なっかしい独特の戦い方を披露していますが、それなら、訓練中に指を鍛える等の、その独特なスタイルに見合った説明や、

それを活かした物語などがあれば、コメディカンフーの明るさを持ちながらも、祖父の生い立ちが判明するにつれてどんどんと暗い復讐物語になってしまう本編にも、

一つ違う魅力が加わったと思うのですが、どうでしょうか。

という事で、蝶拳という独特な拳法が楽しめる珍しいカンフー作品となっていますので、カンフー映画好きの方や、香港映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1979年製作　台湾製作　カンフーアクション

監督　クツ・シホウ　製作　サイモン・リー

出演　サイモン・リー、シャオ・ポーレイ、クー・ジュン、チャン・ワイロー

↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します。↓

人気ブログランキング

にほんブログ村

Tweets by B_e_i_g_a