修行度 🔥🔥🔥●●●●●●●
偽ブルース・リーX3(+1)が、悪の組織と戦うというシンプルな設定ながらも、後半ブリーフ銅人等も登場し、カオスな展開になっていくアクションシーンがメインのトンデモ作!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、実はブルース・リーにはクローンが3人存在した、というトンデモ系の偽ブルース・リー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ブルース・リーの死後、英国秘密捜査部SBIは、その遺伝子を用いて3人のクローン人間を誕生させ、悪の組織壊滅のためのエージェントとして利用する。
それぞれ金の密輸組織や、毒薬で世界征服を目論む組織などと激闘を繰り広げるが、3人のドラゴンの生みの親の博士は、密かにある計画を実行に移そうとしていた!?
悪名高きニコイチ忍者映画でお馴染みのフィルマーク社製作によるトンデモ系のカンフーアクション作品です。
今回、その題材に選んだのは忍者でも時代劇カンフーでも、キョンシーでもなく、ブルース・リー!!
しかもX3!!
(ドラゴン危機一髪)から始まり、(ドラゴン怒りの鉄拳)、(ドラゴンへの道)と人気急上昇中真っただ中で、(燃えよドラゴン)公開直前にブルース・リーが急死してしまったために、
世界中で渇望状態の需要を満たす(というより完全な便乗のみの商売根性)ように、登場した偽ブルース・リー作品群の内の1本となっています。
偽ブルース・リー映画は雨後の筍のように凄まじい数が製作されましたので、全ては把握できませんが、
日本だけでも本作や、本作にも2号役で出演しているブルース・リ主演の(ブルース・リの復讐)(詳しくはこちら)や、
恐らく偽ブルース・リー俳優で一番有名(変な表現ですが)であるホー・チョンドー主演の結構まともなカンフー作品である(ブルース・リー物語)(詳しくはこちら)、
(狼 男たちの挽歌最終章)等のダニー・リー主演の(実録ブルース・リーの死)、
ブルース・K・L・リー主演の(秘録ブールス・リー物語)等多くの偽ブルース・リー映画が登場しました。
どの偽ドラゴンもどんぐりの背比べといった感じですが、本作はその偽ドラゴンが三人も登場します。
しかも、役名はブルース・ワン、ブルース・ツー、ブルース・スリー、、、。
ショウブラザース出身で他のカンフー作品などでも活躍し、監督作まであるカンフースター、ブルース・リを筆頭に、
韓国で(壮烈小林寺)(詳しくはこちら)等の偽ドラゴン風味の濃い演技全開でカンフー作品中心に活躍していたドラゴン・リーと、
ちょっとマイナーな存在ながらも、ブルース・リーに似ていない事を除けば一番イケメンで普通の人な、ブルース・ライの3人です。
この3人が自称ブルース・リーのクローンとなって各国の悪の組織と戦っていく事になります(実際は香港とタイのみですが、、)。
で、3人がいきなり成人男性の姿で生まれて向かった先でまずする事は、いきなりのカンフー訓練!という事で、生まれたばかりなのにスパルタですが、
いきなり(燃えよドラゴン)にも出演している強面ヤン・スエにカンフー訓練を受ける事になります。
でその訓練は延々と続き、その後何故か五獣拳も習う事になり、延々とカンフー演舞シーンが展開されていきます。
で、かなりの間延び感の後に、早速映画の製作会社が、その裏で金の密輸を行っている、という情報を得て、潜入捜査を開始します。
でも、この事件には全員で向かうのではなく、1号、ブルース・ワンことドラゴン・リーが任務にあたります。
で、ブルース・リー関係の作品でよく見かける、撮影中に暴漢から襲われて逆にやっつける、というエピソードをそのまま再現して、
その暴漢が本当に1号であるエージェントをやっつける目的で襲ってくる、という感じで、なんとなく悪の組織VSエージェントドラゴン、という構図になっていきます。
で、なんとなくずっと戦っているシーンが続いた後に、なんとなく2号と3号がタイで事件捜査をしているシーンに切り替わりますので、
はっきりと描かれませんが、1号が担当している事件は組織壊滅で一件落着となっているようです。(多分、、、、)
で、2号3号編ですが、こちらはタイで暗躍している悪の組織が、人間に極めて有害な枯葉剤の研究と、人間を青銅に変えて、
従順な下僕として使用できるようにする薬の二種類(この辺もあいまいで最初枯葉剤の話をしていたのに、いつの間にか青銅人間の薬の話に変わっている、という適当ぶり)を研究しているようで、
その薬を使って世界征服を目論んでいるようです。
あまりの現実味のなさに、何の緊迫感も生まれませんが、この青銅人間のビジュアルがまた強烈で、
その辺にいそうなおじさんがブリーフ一枚で裸になって体中に薄く金粉をまぶす、
という感じで、とても正気とは思えない、
ある意味無敵軍団となっています。
で、一応青銅なので攻撃を受けると『カキン!』『カキン!』と金属音がします。
イメージ的には(少林寺への道)の十八銅人っぽい感じなのだとは思われますが、そちらは全身にしっかりと塗られた金粉と下はズボンを履いていたのと、
坊主頭で、なんとなくお地蔵さん的に人間味は薄くしてあったので、観る側の歩み寄りとプラスして銅人として受け入れることはできましたが、
本作の無敵銅人ブリーフマンは、パンイチに薄めの金粉に加えて、ボサボサの黒髪が黒いままで残ってる点が、またカオス感を数倍深めています。
このシーンを撮影中に誰もなんとも思わなかったのでしょうか、、、。
で、しかも、一応強い、という設定ですので、スリードラゴン(でも一人は欠員補充の無関係の現地人。ややこしい、、)は、一時退却に追い込まれます。
で、強敵すぎるので弱点を探していたら、
その辺の道端に生えている草をスープの具にして夕飯の支度をしている親子が突然登場して、
娘が食べようとした草を、母親が静止して、その草は毒草で肥料用なので食べてはいけない、という日常風景が偶然展開されます。
そこへ、スリードラゴン(一人は非ドラゴン)がやってきて、ブリーフ銅人との再戦が始まるのですが、
そのドラゴンキックを受けたブリーフが、『ズテッ!』と転んだ先にたまたま、さっきの毒草が放置されていて、
こけた勢いで、そのまま草をほおばり、ムシャ、ムシャ、、、『ううぅ、、、』
という感じで、弱点が自殺点的に明らかになります。
当然、これはいける、という事で、皆で草むしりの果てに、おのおののドラゴン(と非ドラゴン一人)が、
手に雑草を持ってブリーフに挑んでいきます。
で、腹を空かせていたブリーフたちは草を食いまくって動かなくなり、一網打尽、という感じにタイの悪組織も壊滅に追いやる事ができるようになります。
で、次なる任務は?というところで、スリードラゴンの生みの親である博士が、
自分が凄く頑張っていたのに、『ありがとう』の一言で終わらせようとした雇い主にキレて、急にマッドサイエンティストに昇格し、
世界を支配するための道具として利用するために、スリードラゴンの内の最強の一人を決めようと中庭に呼び出して、バトルロワイヤルを開催する、
という、どの部分を描きたくてそうなったのか、逆算しきれないような展開で、とりあえず主役3人が戦う事になります。
で、博士は叫びます
博士『互いを戦わせて最後に残った一人が王となり、私はその王を支配するのだ!わはははは!』
確かにマッドサイエンティストですね、、、。
という事で、終始トンデモな世界観で、カンフーアクションもんなとなくパッとしませんが、変わった作品とはなっていますので、
普通の作品に飽きてしまった方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
何かの拍子に観る機会がありましたら、頑張ってご鑑賞ください。
流石、フィルマーク。
作品情報
1982年製作 香港製作 カンフーアクション
監督 ジョセフ コン
出演 ドラゴン・リー、ブルース・リ、ブルース・ライ、ヤン・スエ、ジョン・べン
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ぎゃはははははははははは!!いやー笑った~!というか、平身低頭で「参りました!」と言わざるを得ない映画ですねえ~。ブルーズ・ワン、。ブルース・ツー、ブルース・スリーって!!ゲッターロボじゃないんですから!(爆笑)
じつは、この映画、タイトルだけは知っていたんですよ。(似ていない)そっくりさんが3人で暴れるだけの映画だと思って油断していました・・・自分の知識不足を痛感しました。まだまだ修行が足りません。ここまで凄まじい珍作映画だとは・・・(遠い夜空をみる目)
そして薄い金粉をまぶしたブリーフおじさんの場面、、、、、めちゃくちゃ観たいです!というか、DVD欲しいです!この場面は、「タイタニック」の船首で女性がビヨーンと手を広げる場面、「ゴッドファーザー」の死んだ馬の首の場面、「ゴルゴ13」の女性を抱いている場面に匹敵するでしょうね。そういえば、ゴルゴもブリーフでしたね。やはり、侮れませんよ、ブリーフおじさんは。
あ、ブルース・リ、ドラゴン・リーのネタは、こっちのブログでも以前に取り上げています。やっぱりスタンド使いはスタンド使いに引かれあうんでしょうね・・・(2人ともオタクなだけ?)
以上、仕事中なのに興奮してコメントを投稿してしまった「あなたの知らないワゴンセールの世界」のS原でした~(^^♪
https://talksessionyands.hatenablog.com/entry/2022/11/26/003000
S原さん、いつもありがとうございます!この作品は、確かに怪作、珍作です!まず、何故3人なのか分からないですし、ブルース・リー同士の対決シーンが撮りたかったのなら、二人での対決の方が描きやすいはずなのに、何故か3人、、。おかげで(怒りのスリードラゴン)なのに、一緒に行動するシーンはほとんど無く、2人コンビと残りは単独行動で別々の任務に就く、という実に設定を活かさないニコイチ映画のフィルマーク社らしいトンデモ作品となっています。後半の対決も3人が同時に戦うのではなく、2人が戦っている所に残りの一人が割って入る、という感じで結局ほどんど3人が一緒に映るシーンは登場しない、というブリーフ銅人含めて何から何まで全てがツッコミどころな物凄い作品となっていますので、もし機会がありましたら是非ご鑑賞してみて下さい!面白い映画、、、とは言えませんが、、、。(笑)
ブログ読ませて頂きました!やはり同じような作品を鑑賞している者同士、興味が行くところは同じですね!(笑)