【レア作品 カンフー映画】バカ拳(龍發威EXCITING DRAGON)98分

投稿者: | 2021年3月26日

カンフー映画としてのお薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆

テンテンちゃんの(幽幻道士)の監督として有名なチュウ・チュンヒン監督による道士たちの活躍をカンフーファイト中心に描いたスン・コクミン主演作品!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、チュウ・チュンヒン監督スン・コクミン主演リョン・カーヤンジャン・シェンフィリップ・コー共演のカンフーアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

中国山東省のある町で、道士として暮らす老婆と孫がいた。

仲睦まじく暮らしていたが、修行のため、祖母は断腸の思いで孫を知り合いの師匠のところに送り出した。

時を同じくして、老婆が受け継いでいる秘宝、七星甲冑を強奪しようと悪漢タンフーが老婆の元を訪れるのだった!?

カンフーシーン多数
スン・コクミンのキレのあるアクションが見せ場です。

幽幻道士)や(妖怪道士)で有名なチュウ・チュンヒン監督の同じような道士が登場するカンフーアクション作品です。

一応、VHS発売時にリリース元の大映ビデオがぷっつんホラーシリーズと銘打って展開していた香港・台湾で製作された作品を、VHSパッケージ化していくシリーズ第8弾となっています。

因みに(幽幻道士)も(キョンシーズ)のタイトルでこのシリーズでテレビ放映より先にビデオリリースされています。

逆に言うと、テンテンちゃんなどのキョンシーブームを巻き起こす一つの要因になったビデオ化シリーズ、と言えてしまうかもしれません。

そういえば、ファミコンソフトで(キョンシーズ2)というソフトもありましたね。

ぷっつんホラーシリーズは開始当初は(キョンシーズ)や(カンフーゾンビ)、(魔界天書)などホラー色の濃い作品が多かったものの段々とネタ切れになり、

道士の活躍や妖術などはあるものの、どちらかというとカンフーアクションがメインの作品となっています。

という事での(バカ道士)ではなく、(バカ拳)の邦題かと思われます。

とはいっても、勿論バカ拳という技は本編には一切登場しませんが、、。

今振り返ると、(ぷっつんホラー)というシリーズ名自体が、物凄く時代の香りがしてなんか良いですね。

前半は妖術シーンもあります

で、内容なのですが、(妖怪道士)や(幽幻道士)のチュウ・チュンヒン監督作品というだけあって、大筋では、ある道士の門派を破門された悪漢(フィリップ・コー)が、

その門派の実権を握るため、その権威の象徴とされる秘宝奪還のために、手がかりとなる七星甲冑を求めて略奪を繰り返し、その果てに、その甲冑を受け継いでいる主人公の祖母の元を訪れる、

という(妖怪道士)や派生作品(ミラクルファイター)に近い世界観となっています。

ですが、本作に関してはキョンシーや妖怪とバトルを繰り広げるのではなく、基本的にはその秘宝を求める人間の悪漢フィリップ・コー一派とのバトルがメインですので、

人間同士のカンフーアクションが見せ場の作品となっています。

このカンフーアクションの流れも中盤で一度手痛い敗北を喫し、その後修行を重ねて、奮闘の末に悪党をやっつける、というカンフーアクションの王道の展開となっています。

主人公を演じるのはスン・コクミンで、この頃ですと(真説少林寺)や(逆襲!!少林寺必殺拳)など本格的なカンフーアクションで主演俳優として活躍していました。

本作主演のスン・コクミン

そして祖母役はなんと、ショウブラザーズで五毒として活躍していたあのジャン・シェンです。

その中性的でなめらかながらもバネのある動きは、男性ながらも女性役がしっくりくるぐらいに本作ではハマり役となっていました。

妖怪道士)や(ミラクルファイター)などでユエン・チュンヤンが演じていた老婆役をそのままトレースしたような役柄ですが、正直オリジナルのユエン・チュンヤンよりも役柄にハマっていました。

できればこのキャストでシリーズ化して欲しかったですね。

おばあさん役がハマっているジャン・シェン

あと、後半登場の師匠役でサモ・ハン作品でお馴染みのリョン・カーヤンが登場します。

この配役もユエン・ウーピン監督の同系列作品(ミラクルファイター)などの役柄と同じイメージでのキャスティングとなっていますので、

他の作品の美味しいところを寄せ集めてギュッとカンフーアクションに凝縮したような作品となっています。(多少薄味ですが、、)

しかし、本作ではリョン・カーヤンがキャスティングされているのに、カンフーができない役柄、という意外過ぎる配置となっています。

かといって出演シーンが極端に少なかったり、怪我をしていた、などの極端に動きを制限されているようにも見えなかったので、おそらく意外性だけのように見受けられます。

このため、カンフーの達人である祖母が断腸の思いで孫を修行に出す先が、カンフーが全くできない小心者のリョン・カーヤンというちょっと説得力に欠ける展開となってしまっています。

コイバナも登場するほどの祖母と師匠の間柄で、カンフーができないことが分かっていて、わざわざ修行に出す、というのはやっぱり、ちょっと不自然ですね、、。

というか、意外性よりも、リョン・カーヤンが出演しているのにその魅力的なアクションが見れないガッカリ感の方が強く残ってしまいます。

後半、カンフーの修行を手伝ってもらう師匠役、リョン・カーヤン

そして、宿敵タンフー役のフィリップ・コーはやはり悪役、善人役どちらでも魅力的に演じられて作品に深みを増しています。

とにかくアクションのキレとスピード感、力強さがどれも半端なく、一緒にアクションを演じているキャストを常に引き立てています。

その強面ぶりから、主人公として登場する事はほとんどありませんが、フィリップ・コーと同じように多くの作品で活躍しているリー・ホイサンの二人がカンフー映画で登場すれば、

どんなシチュエーションのシーンでもそのアクションは非常に完成度の高い安心して観て楽しめるアクションになっています。

後ほどジャッキー作品などで良く見かけましたが、長年に渡る大活躍も納得のアクションスターです。

宿敵タイフー役のフィリップ・コー

アクションの見せ場としては、序盤のフィリップコー一派の殴り込みシーンで、その奇天烈な世界観が楽しめます。

妖怪道士)シリーズや(中華道士)、(ミラクルファイター)など同系列の作品では、非常に個性豊かなキャラクターが登場します。

今回も頭に蝋燭を乗せた蝋燭大男と、のこぎり刃のついたコマのような武器を駆使する身軽なスリム男のコンビが登場します。

蝋燭大男とのこぎり刃のスリム男の凸凹コンビ。これでもコメディ的なキャラクターではなく怖い悪漢たち設定です。

しかも蝋燭大男の方は、どういう仕掛けなのか頭の蝋燭を相手に傾けると、そのまま前方の相手に向かって炎が噴き出すという驚愕の必殺技を駆使します。

まさかの炎攻撃です。

視覚的な楽しさ一発の物凄い技ですが、この技にはさらに応用編があります。

のこぎり刃のスリム男と前後で合体して車のようなポーズになり、そのまま相手に突撃する

という、おもしろ組体操のような技で攻撃し、あろうことか、この技で、兄弟子を倒してしまいます。

いや、それはないでしょう。

全然、強そうに見えませんが、一応敵を倒せてしまっているので、凄い必殺技を繰り出した、という事のようです。

そんな冒頭から、楽しいシーンの連続ですが、

残念ながら、一番盛り上がる奇天烈シーンはこの冒頭のみで、主人公が登場してからは、普通の青年の成長物語となっていきます。

七星甲冑を所持しているのが、主人公の祖母なので、フィリップ・コーとの激突は冒頭から必至ですが、まずは、孫のスン・コクミン蝋燭男に襲われます。

七星甲冑。ケンシロウのコスプレではありません。

スン・コクミンはB級カンフー作品中心ではありますが、すでに大活躍しており、その身体能力の高さから繰り出される技も、非常に力強く、

アクション自体もどことなく、ジャッキー・チェン風の派手な動きのアクションとなっていますので、

全てのアクションに個性があり、観ていて飽きる事がありません。

ちょっと残念なのは、この蝋燭男との激闘が夜間の設定ですので、動きが見にくく、キレのあるアクションがしっかりと判別できないのがもったいないです。

しかし、夜間という事で、蝋燭男の頭の炎を存分に使った技も連続で凝りだされますので、蝋燭攻撃ありきで、夜間の設定になったのかもしれません。

それにしても、この蝋燭男、垂れてくる蝋は、どう処理しているのでしょうか、、。

分かりにくいですが、暗闇で頭に蝋燭を乗せた男と主人公が戦っています。

で、なんだかんだとあり、ジャン・シェンフィリップ・コーのバトルとなっていきます。

このシーンは本作ではへたしたらラストバトルよりも見どころの名勝負となっています。

ショウブラザーズで活躍していたスターが、本作で老婆と老悪漢という役柄で、再び激突するというあまりに豪華すぎる大激突です。

フィリップ・コーのキレのある技に対してジャン・シェンの体重をまるで感じさせない、身軽な跳躍力に、役柄を無視してどちらが勝利してもおかしくないぐらいの名勝負となっています。

できれば、もっと二人の対決が観たかったところですが、あまり長すぎると物語が停滞してしまいますので、激闘の末に主人公に後を託して戦いは終了となります。

キレのあるフィリップ・コーと身軽なジャン・シェンの対決!
跳躍力を魅せるスローシーンを多用しています。フワッとした空中戦のようです。

その激闘を受けて、修行の末にいよいよ腕を上げたスン・コクミンフィリップ・コー一派のラストバトルへと展開していきます。

まずは、部下の蝋燭男と、のこぎり刃男との勝負ですが、、、

おっと、これは修行し過ぎたのか、思っていた以上にあっさりと倒してしまいました。

あれだけ苦戦していたのに、まるで雑魚のようにやっつけてしまいます。

修行のし過ぎで強敵をあっさり撃退

続けてフィリップ・コーとのラストバトルです。

フィリップ・コーの高速攻撃に前半は苦戦しながらも、後半には師匠との酒豪で学んだ、敵の動きの把握と、

脚気(かっけ)の検査などで行われるような、膝肘のくぼみ部分を尖ったもので刺す事で起こる反射神経を利用した動きを利用して攻撃する

という(燃えよデブゴン)シリーズでサモ・ハンが10年ぐらい前にすでに使用済みの技を駆使して勝利します。

散々修行したわりに結局有効な必殺技が、元々健康な成人に備わっている反射神経、という修行とは一切関係ない部分だった、という少々期待外れぎみにバトルに決着がついてしまいます。

激闘の末に、、

しかもラスト近辺はそれまでの悲壮感は急激に薄まり、割とひょうきんな感じで終幕となります。

おばあちゃん、殺されたんですけどね、、、。

という事で、ラストはカンフー映画お得意の『イェーイ!』みたいな感じで終幕となります。

まあ、そうですね、カンフー映画のラストは、大体こんな感じですよね。

さっきまで復讐に燃えていた二人が、ラストは全て忘れてイェーイ!

作品情報

1987年製作 香港製作 カンフーアクション

監督・脚本・武術指導 チュウ・チュンヒン

出演 スン・コクミン、ジャン・シェン、リョン・カーヤン、フィリップ・コー、

奇妙な装置を使った修行。その装置を作る手間を考えたら、その分腕立て伏せとかした方が効率的な気がしますが、、。
ロッキー風の修行。これは簡単で良いですね。

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