おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
ジャッキー・チェンとジョン・シナが、意外に名コンビぶりを見せる(エクスペンダブルズ4)のスコット・ウォー監督によるバトルアクション!!でも、背景合成で箱庭感は満載です、、、!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、ジャッキー・チェンがジョン・シナと共演したアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
石油の採掘争いが続く中東バグダッドにある製油所を、正体不明の武装集団が襲った。
職員たちの避難の警備を任された中国の民間特殊部隊は、大型バスに職員とその家族を乗せて製油所を出発するが、
その道中、砂嵐に巻き込まれ、製油所所長が誘拐されてしまう。
その事実にいち早く気付いた隊長のルオは、砂嵐地点から逆算して捜索を行い、ある村へと逃げ込む一台の車を発見する!?
ジャッキー・チェンとジョン・シナがバディを組んで砂漠の荒野でバトルを展開するアクション作品です。
監督は、(ニードフォースピード)や(ネイビーシールズ)そして、人気シリーズの最新作(エクスペンダブルズ ニューブラッド)が控えているスコット・ウォー監督で、
切れの良いアクション演出で、作品の世界観を盛り上げています。
主演は勿論、我らがジャッキー・チェンで、2020年製作(日本公開は2021年)の(プロジェクトV)(詳しくはこちら)以来の新作の公開となります。
一応、撮影は終了していたようですが、コロナ等の色々な要因が重なって今になってしまった、という事のようです。
で、相棒となるのは、2006年の(ネバーサレンダー肉弾凶器)2009年の(12ラウンド)とアクション映画に主演していますが、
それほどのブレイクには至らず、2021年になって(ザ・スーサイドスクワッド)、(ワイルドスピード/ジェットブレイク)、
2022年から始まるテレビシリーズ(ピースメイカー)等でブレイクしたジョン・シナで、一応撮影された期間的には、ブレイク直前に撮影された作品となっています。
で、石油強奪を目論む冷酷な敵役は(ゴースト・イン・ザ・シェル)や、(オーヴァーロード)のラスボス役等が有名なピルー・アスベックで、
本作でも、憎さ全開で悪役を演じています。
で、ジョン・シナの弟役でテレビシリーズ版の(スクリーム)等で知られているアマデウス・セラフィー二が登場し、
出番は少な目ですが、ジョン・シナを厄介ごとに巻き込んで行きます。
で、ジャッキーの娘役で、実質的なヒロインとして大活躍しているのは、西遊記映画(大话西游之缘起)等に出演しているマー・チュンルイで、
積極的に事件に巻き込まれて、ジャッキーだけでなくジョン・シナとも本格共演を果たしています。
で、誘拐される博士役には日本と中国合作のテレビドラマ(大地の子)や、映画作品ではアーロン・クォック主演の(最愛)、
本格的なカンフーアクション(ファイナルマスター師父)等に出演しているジャン・ウェンリーが扮し、物語の世界観を掘り下げています。
で、隊員の紅一点で、前半少しながらも格闘アクションを披露しているのは、台湾で歌手やモデルとしても活躍し、
映画作品では(ジョニーは行方不明/台北暮色)に主演しているてしるリマ・ゼイダン(ジダン)で、
次回作はアンディ・ラウ主演の(红毯先生)のヒロインとしてキャスティングされているようですので、今後の活躍にも期待できそうです。
で、出番はかなり少なめですが、隊員の一人で、歌手としても活躍し、(山河令)(ロマンスの方程式)等のテレビドラマで人気のゴン・ジュンが登場し、
物語の緊迫感を盛り上げています。
という話題のスタッフ・キャストが集結した本作の内容は、石油の争奪戦が激化する中東地域(バグダッド)で、
製油所への攻撃が激しくなり、製油所システムの鍵を握る所長を護送する任務を中国の民間特殊部隊企業が請け負う、
という流れで、その特殊部隊の司令官(といっても自ら動くタイプなので部隊長兼任という感じです)であるジャッキーが、
500人ほどの職員等も含めて大型バス11台で砂漠の荒野を移動し始まるところから始まります。
で、ジョン・シナの方は、このバスを襲う側である弟に誘われる形で、この輸送に関わっていきます。
ただ、ジョン・シナは、その近隣地域の村に住む貧しい子供達のためにお金が必要なので、強奪に参加する、という感じですので、
やっている事は悪事ですが、基本的には人助けが目的で、石油の強奪が目的というわけではない、という所がポイントで、
ジャッキーとは当初敵と味方として出会いますが、ジョンの人間性を理解したジャッキーは、中盤以降共通の敵と戦うためにバディを組んでいく事になります。
で、そんな悪漢達に砂漠の砂嵐を走行中に、割とあっさりと所長を連れ去れてしまったジャッキーは、そのまま、自分と製油所の職員でもある娘の二人だけ離脱し所長の行方を追います。
で、そうこうしている内に、石油強奪グループを発見し、史上最大級の石油強奪事件を食い止めるために戦いを挑む、という展開になっていきます。
簡単に言ってしまうと(ラッシュアワー)シリーズや、(シャンハイヌーン)シリーズ、(スキップトレース)等と同じように、
中国・ハリウッド合作ジャッキー映画の王道であるバディアクション映画ではあるのですが、今回はクリス・タッカーやオーウェン・ウィルソン、ジョニー・ノックスビルのように、
非アクション系のキャストではなく、元プロレスラーで、人気急上昇中のアクション俳優であるジョン・シナがバディ相手という事で、
今までの合作系作品ではありえなかったようなシーンや展開が続出する内容となっています。
要するに、いままでのバディは、物語全体では対等な扱いであっても、いざアクションシーンとなると、完全にジャッキーが中心で、
あっという間にバディはジャッキーアクションの引き立て役になってしまいますが、本作ではバディが現役バリバリで、
どちらかというとジャッキーの方が年齢的に落ち着いていますので、元気なジョン・シナを引き立てるぐらいの立ち位置で、
ジョン・シナも自身の持ち味を活かしたアクションや演技をしっかりと披露していますので、アクション映画のバディものとして非常にバランスの良い描かれ方をしています。
しかも、ジャッキー自身も状況を活かした強敵との格闘対決もあったりして、往年のジャッキー映画の醍醐味を味わえるアクションシーンもしっかりと存在します。
近年は若手が活躍するような内容の作品が連続しましたが、ジャッキー自らアイデアに溢れたアクションシーンを演じるというのも、
今後もさらに減っていくとは思われますので、貴重なシーンと言えるかもしれません。
ただ、本作、このジャッキーとジョン・シナのバディぶりが、なかなかの名コンビで、続編も観てみたくなるような心地よさがあるのは凄く良いのですが、
石油強奪のために争い事が巻き起こり、人の命も平気で奪われてしまう強奪犯たちとの砂漠での命がけの激闘
という作品全体を通す悲壮感の漂う世界観で始まっておきながら、中盤以降ジャッキーとジョン・シナがバディを組むや否や、
急激にいつものジャッキーコメディへと作品の色ががらりと変わってしまい、ジャッキーのキャラクターも真面目で頼りがいのあるキリっとした隊長イメージから、
アッという間に、動きが機敏で、ひょうきんなおじちゃん、ぐらいに様変わりしてしまいますので、
それなら、もう少しひょうきんイメージからのスタートからでも良かったと思うのですが、どうでしょうか。
それと、撮影の都合などもあるとは思いますが、流石に誰が見ても違和感を感じ続ける背景合成は、どんなリアルなシーンを見ても架空のSF映画にしか見えない、
という逆効果もあると思われますので、カーアクションシーン等も含めて、もう少し規模が小さめでも良いので、合成要素を減らした方が良さそうな気がするのですが、
そこをCG満載にしてしまうのが、今の中国映画界、という感じでしょうか、、、、。
あと、本作コロナ等の色々な影響で公開が遅れてしまって、どうなるのかと思いきや、ついにいきなりのネット配信で済まされる、
という、配信専用作品として配信元が出資して製作した作品ではない作品としては、非常に微妙な扱いではありますが、
ジャッキー映画としてしっかりと楽しめる作品となっていますので、ジャッキーファンの方やアクション映画ファンの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2023年製作 中国・アメリカ製作 アクション
監督・編集 スコット・ウォー 製作 ジャッキー・チェン
出演 ジャッキー・チェン、ジョン・シナ、マー・チュンルイ、ピルー・アスベック、アマデウス・セラフィー二、リマ・ジダン、ジャン・ウェンリー、ゴン・ジュン、
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