ラクシュミー 女神転聖(WARRIOR SAVITRI)121分

投稿者: | 2020年10月11日

お薦め度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

主人公夫婦に襲い掛かる災難と戦う女戦士の活躍を描いたボリウッドアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、いつもの歌って躍る展開が痛快な、インド産、レディースアクション作品です。

それでは、まずは、あらすじから、

幼き頃から武術を習っていたサヴァトリ(ニハリカ・ライザダ)は、偶然出会ったサティア(ラジャット・パルメチャ)と結婚を誓い合う。

しかし、司祭からは、「結婚すれば、サティアは命を失う」と、告げられ、父からも強く反対される。

しかし、どうしてもサティアと結婚したいサヴァトリは駆け落ち同然でアメリカのラスベガスに移住し、新婚生活を始める。

安住の地を見つけた二人だったが、この地でも、サティアは命の危険からは逃れられず、迫り来る脅威と戦う決意をするのだった!?

冒頭であらゆる武術を身につけるサヴァトリ

インド産のレディースアクションという事で、近年劇場で公開されて、大ヒットしたタイガー・シュロフ主演の(WAR!!)や、(タイガーバレット)のようなキレのあるアクション作品と期待して鑑賞したのですが、、。

結果的には、非常にユル目のアクションが所々挿入される、どちらかというとラブドラマ的な展開がメインの作品となっていました。

一応、大筋としては、インドのヒンドゥー教の聖典とされる【マハーバーラタ】の物語を現代風にアレンジしているそうで、インド圏では一般的に有名な物語のようです。

しかし、何を思ったか、その物語をレディースアクションドラマに置き換えて描く、という冒険に出たのは、まだ良いのですが、

肝心のアクション自体が、全体的に非常にもっさりした作品となってしまっていました。

どう考えても主演のニハリカ・ライザダはアクションの訓練を受けている形跡はなく、ゴツくて体脂肪率の高そうな体格も相まって、終始もっさりしたアクションを披露しています。

カット割りなどで、できるだけごまかしている感じは見受けられますが、ごまかし切れないくらいのコント感が出てしまっています。

このもっさりアクションと、格闘シーンでの効果音が、日本のバラエティ番組やコント番組で使用されるようなチープな『バキツ!』『ドカッ!

という耳障りな音と、ふんだんに入るスローモーションとの相乗効果で、非常に感情移入が削がれるシーンの連続となっています。

といっても、本作においてアクションはメインというより、味付け程度となっていて、

夫を守るために妻が奔走する、という部分がおそらくメインの物語ですので、肝心のストーリーがしっかりしていればそれで良いのですが、

これが、結構なトンデモ展開となっています。

元になっている物語にどれだけ忠実に映画化されているのか、が分からないので、なんとも言えませんが、独特の世界観です。

アクションはもっさり目

まず、司祭が言う予言が、絶対的に正しい真実だと、出てくる登場人物ほとんどが信じている、

という物語の根幹の部分があるために、その後に起こる出来事が全て独特の展開となります。

この娘が結婚すれば相手の命が無くなる、という予言がまるで真実のように主人公の父親は、結婚を反対するために、多くの部下を使って結婚を妨害します。

勢いあまって暴力まで使います。

かなり危険な目にも合うため、そこから逃げる形で主人公夫婦はアメリカに移住するのですが、そこでも神の使い的な人と夫を助けるために駆け引きしたりします。

で、この神の使い的な人は、自分の力で夫の死を先送りにしている、というような事を言います。

つまり、この人のさじ加減で生き死にを操作できるようです。

どういう方法を使って操作しているのか、は全く描かれていないので不明ですが、本人がそう言って、登場人物たちがそれを信じているので、どうも事実のようです。

そういう事なら、この人をやっつければ、全て問題解決のような気がするのですが、、、。

そうはならない独特の世界観です。

そんなこんなで、最終的には死後の世界というか、中間の世界みたいなところでこの神の使い的な人とやり取りしたりします。

ここまでくると、世界観が分からなさずぎて感情移入どころではなく、完全に他人事としか感じられません

そうであっても、アクションだけでも、楽しめたらなんとかなるのですが、肝心のアクションももっさりですので、なかなか厳しい内容となっていました。

というような感じで、個人的にはあまり楽しめませんでしたが、ボリウッド作品特有の歌って躍る豪華なダンスシーンは物語の進行をそぐような形で随所に挿入されますので、

そういった歌って踊るような派手な作品がお好きな方でしたら、あるいは楽しめるかもしれませんので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

いつものダンスシーンがたっぷり入ります

作品情報

2016年製作 インド製作 アクションドラマ

監督・脚本 パラム・ギル

出演 ニハリカ・ライザダ、ラジャット・パルメジャ、ルーシー・ピンダー、グルシャン・グローバー

この神の使い、みたいな人を倒せば済むような気もしますが、、。

その他のボリウッド作品

タイガーシュロフの人間離れしたアクションが炸裂する(WAR!!)はこちら

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