カンフー映画としてのお薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
ウー・スーユエン監督、ホー・チョンドー主演による、意外としっかりしたブルース・リーの伝記物語!!
作品紹介
日本劇場未公開 テレビ放映題 カンフーに生きる!ブルース・リー物語
今回ご紹介するのは、ブルース・リーの伝記を後にゴールデンハーベストで(ブルース・リー死亡の塔)を世に送り出す事になるウー・スーユエンが演出した作品です。
それでは、まずはあらすじから、
師匠イップマンの教えに従い、サンフランシスコにカンフーの素晴らしさを広めるためにやってきたブルース・リー(ホー・チョンドー)。
まずはカンフー道場を開き多くの弟子をとるが、ライバルの空手道場の師範に因縁をつけられて試合を申し込まれる。
その後、ブルースの噂は広がり、弟子も多くなる中、映画俳優への道も同時に歩み始めるのだった、、。
本作はロブ・コーエン監督の(ドラゴン ブルース・リー物語)ではなく、1976年に香港で製作された別作品の(ブルース・リー物語)です。
監督は(ブルース・リー死亡の塔)、(帰ってきたドラゴン)やジャッキー・チェンの(酔拳)、(蛇拳)などの製作者としてしられるウー・スーユエンですので、カンフーアクション自体は意外にしっかりと描かれている作品となっています。
ストーリーについても、基本的には広く伝えられているようなエピソードに沿っていますので、特に突飛な展開になって、どうしようも無くなることはありません。
ブルース・リーが亡くなった後に雨後の筍のように、偽ブルース・リー映画が溢れていましたが、
本作に限っては、主演俳優の質、アクションの質、物語展開としっかり鑑賞できる作品となっています。
主演のホーチョン・ドー(ブルース・リィと名乗っていた時期あり。本人は嫌だったと後にインタビューで答えていましたが、、)も、
この時期は技のキレも乗りに乗っている感じで、結構多めのアクションシーンでもなかなかの名勝負を繰り広げていました。
アクション自体は良い感じですので、ブルース・リーの物まね演技は、ご愛敬といったところでしょうか。
あと、本作では偽ブルース・リー作品で必ず入る『アチョー!』という怪鳥音が何故か一度も入りませんでしたが、逆に珍しいです。
出演陣は、カンフー映画で有名なウー・スーユエン監督という事で、豪華なスタッフが参加しています。
まずは、ライバル空手道場との対決シーンにユンピョウ、フォン・ハックオン、リー・ホイサンという後のサモ・ハン作品などで大活躍する主要メンバーがアクションを披露しています。
その他には工事現場で働く作業員に(ポリスストーリー)や(プロジェクトA)で有名なマースが登場してアクションも繰り広げています。
その他には、ブルース・リーの演技指導風景のほぼ盗撮映像を勝手に自身の主演映画に流用したという、ユニコーン・チャンが友人役で登場していたりします。
というように、割と気合の入った作品となっていますが、本作はVHSでリリースされた当時には、まだ日本で有名ではありませんでしたが、
近年の(イップマン)などの詠春拳映画の大ヒットで有名になったある人が出演しています。
なんと、イップマンの長男イップチュンその人です。
しかも、冒頭、ホーチョン・ドーと詠春拳で真剣勝負をするアクションシーンまで披露しています。
最近は(イップマン誕生)でも、その元気な姿を見せてくれましたが、今から約45年前ぐらいの若々しいイップチュンの本物の詠春拳のアクションは、正直、個人的には本作一番の見どころではないかと思います。
ぜひ、しっかりと鑑賞していただきたいシーンとなっています。
というような感じで、本作は鑑賞前は胡散臭さが漂う作品イメージはありますが、
実際鑑賞してみると意外に見どころの多いアクションドラマとなっていますので、一度鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
因みに本作のDVDは中古販売店で300円ぐらいで購入できるぐらいに鑑賞ハードルの低い作品ですので、探しやすいと思います。
作品情報
1976年製作 香港製作 カンフーアクションドラマ
監督 ウー・スーユエン
出演 ホー・チョン・ドー、ユニコーン・チャン、マース、ユン・ピョウ、リー・ホイサン
その他のブルース・リーと関連作品
ウー・スーユエン監督のもう一つのブルース・リー作品(ブルース・リー死亡の塔)はこちら
サモ・ハンのブルース・リー愛が炸裂するコメディアクション(燃えよデブゴン)はこちら
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