おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
コーリー・ユエン監督が米国人俳優を主役に香港以外で撮影した、ジャン・クロード・ヴァンダムのデビュー作(シンデレラボーイ)のシリーズ第二弾となるコマンドアクション作品!!ウォン・チェンリーやシンシア・ラスロックも出てます!!
作品紹介
1989年7月15日公開
今回ご紹介するのは、コーリー・ユエン監督が米国人俳優ローレン・アヴェドンを主演にタイで撮影したアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
タイのバンコクにやって来た米国青年スコットは、恋人のグエンが、実は資産家の娘であり、ベトナム国家の財宝を持ち出したまま亡命している事実を知る。
再会を果たした夜、正体不明の武装集団に、目の前でグエンを誘拐されたスコットは、救出に向かうため、
親友のマックを訪ね、運び屋のテリーの助けも借りて、武装集団の本拠地へと乗り込んで行くのだった!?
(トランスポーター)シリーズ等で世界的にも知られるアクション監督、コーリー・ユエンが、タイ、ベトナム等を舞台にアメリカ人俳優ローレン・アヴェドンを起用して製作したアクション作品です。
一応、内容的に繋がりはありませんが、ジャンクロード・ヴァンダムが悪役でしっかりした役を演じたデビュー作とも言える(シンデレラボーイ)のシリーズ第二弾です。
同じコーリー・ユエン監督で製作も同じ(ドランクモンキー酔拳)や(龍の忍者)等のウー・スーユエン、
香港以外を舞台にして主演俳優も米国人、という共通点以外は、前作の(ベストキッド)的なスポコンものとは全く異なり、
恋人を救出するために(ランボー)や(コマンドー)的な展開に入っていく戦闘アクションへと内容が変更されています。
低予算感は漂いますが、やはりアクションのプロがこれだけ集まれば低予算でもこれだけできる、という見本のようなアクションのつるべ打ち作品となっています。
物語としては、タイで恋人を誘拐された青年が、親友とその友人の女性の助けを得て、ベトナムまで救出に向かう、
というシンプルな流れで、その合間にド派手なアクションを描いていく、というテンポの良い物語となっています。
勿論、そういう内容の作品ですので、スポ根ものだった前作とは大きく違いますが、前半では一応リング上での対決も小手調べ的に描かれますので、
一応、シリーズものとしての内容的な関連性を少しだけ垣間見ることができます。
この(NO RETREAT, NO SURRENDER)シリーズは、さらに続き、その後第三弾(ブラッド・ブラザーズ)へと続きます。
ただ、三作目は同じローレン・アヴェドン主演、ウースー・ユエン製作ながらも監督が交代してしまい、さらにまた兄弟のリベンジムービーという事で、
3部作通じて全て違うジャンルのアクション作品、という珍しいシリーズとなっています。
そんなシリーズ第二弾の主演を務めるのは、続編でもある(ブラッドブラザーズ)や、(キング・オブ・キックボクサー)等の格闘作品に出演しているローレン・アヴェドン、
相棒役で出演しているのは、(炸裂!復讐のヒーロー)や、セガール主演作品ではない方の(沈黙の暗殺者テロリスト)等のアクション作品に出演しているマックス・セイヤー、
そしてラスボスとしてローレン・アヴェドンと激闘を演じるのは、ドルフ・ラングレン主演の方の(ダークエンジェル)の宇宙人役や(デッドリークーガー)、(ゾンヴァイア死霊大血戦)、
さらに、ビリー隊長ことビリー・ブランクスが主演のターミネーターもどきを演じるアクション(未来警察TC2000)、
そして2018年に製作されたB級アクションスター総登場映画(マキシマムインパクト)にも出演しているマティアス・ヒューズ、
と、欧米のB級アクション作品で活躍しているスターが集結した作品となっています。
このメンバーに加えて、香港映画ファンにはお馴染みの(香港レディレポーター)や、(検事Mr.ハー 俺が法律だ)等の多くの香港作品で、
名アクションシーンを繰り広げている金髪レディドラゴン、シンシア・ラスロックがマックス・セイヤーの元カノでヘリの操縦士、
しかも格闘技に秀でている、というマルチな役柄で登場し、作品を盛り上げていきます。
そして、少しゲストっぽい扱いながらも、敵軍の大将マティアス・ヒューズの部下役で、準ボス的に(スネーキーモンキー蛇拳)等のウー・スーユエン作品では馴染み、
地獄のハイキッカー、ウォン・チェンリーが登場し、シンシア・ラスロックと激闘を演じています。
ローレン・アヴェドンとマティアス・ヒューズの激闘も破壊力があって良いですが、その前のウォン・チェンリーとシンシア・ラスロック戦は、
カンフー映画ファン的に見ると、真のクライマックスと言えるぐらいの迫力で、香港映画で数々の名シーンを生み出してきた二人の真剣勝負から目が離せません。
物語自体は、とってつけたような救出物語なので、誘拐した敵の本当の目的は、娘の父親だったはずなのに、
途中無関係の人物に父親が殺されてしまって、誘拐自体に意味がなくなる、というわざわざ流れを台無しにするような展開になってしまいますが、
そういう突っ込みどころは、どうでも良くなってくるほどの勢いは伝わってくる作品となっていますので、
香港映画好きの方や、カンフーアクション好きの方などご鑑賞されてみてはかがでしょうか。
作品情報
1987年製作 香港・アメリカ製作 アクション
監督 コーリー・ユエン 製作総指揮 ウー・スーユエン
出演 ローレン・アヴェドン、シンシア・ラスロック、ウォン・チェンリー、マックス・セイヤー、マティアス・ヒューズ
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