台湾の人気女優ヤン・ホイサンがお色気満載の女性たちを率いてヤムチャガールズを結成する、という能天気ぽい設定ながらも、基本は陰鬱な暗黒街のリベンジアクション！！
おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、台湾の人気女優ヤン・ホイサンがお色気軍団を率いてリベンジに挑むアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
暗黒街の二大ボスの一人、ラオが殺された。
復讐を誓った娘のエンジェルは、目的を遂行するために選りすぐりのメンバーを集めて暗殺部隊を組織し、
宿敵であるフォン暗殺作戦を開始するのだった！？
（レディニンジャ）（詳しくはこちら）シリーズ等の台湾の人気女優、ヤン・ホイサン主演のリベンジアクション作品です。
製作はニコイチ映画で有名なフィルマーク社の同系列会社IFDフィルムズ、
さらに、監督はジョン・リュウ主演の（好小子的下一招FIGHTING ACE）にキ
ョンシーシーンを継ぎ足していつのまにかキョンシー映画と化している（キョンシーキッド霊冥道士1）や、
（怪拳怪招怪師傳）等を製作したチェン・チーチャオという事で、ちょっと整合性の無い唐突な展開もある作品となっています。
主演はヤン・ホイサン、相手役として（街頭小覇王）等の主演作品のある、イケメン俳優イーグル・リー、という事で見栄えの良いキャストが揃った作品となっています。
物語は、IFD作品らしく、非常に分かりにくく、本来の主人公であるはずのヤン・ホイサンの物語はそっちのけで、
主人公ではないイーグル・リーが、途中まるで主人公のように活躍しかける展開もありますので、基本の物語の軸がかなりブレる作品となっています。
一応、大筋としてはマフィア世界の大物二人の内の一人が殺され、その娘であるヤン・ホイサンが復讐を誓い、
選りすぐりの女子メンバーを集めて鍛え上げて戦士にし、ライバルであるボスに敵討ち作戦を決行する、
という大筋としては結構シンプルな黒社会もの＋レディースアクションで展開していきます。
本来シンプルな暗黒街のリベンジものであるはずの作品なのですが、とりあえず暗黒街の世界観は置いておいて、
作品の一番のセールスポイントである【ヤムチャガールズ】が結成される辺りから、盛り上がりを見せていきます。
対立組織への復讐を誓ったヤン・ホイサンは、選りすぐりのメンバーを、暗殺集団【ヤムチャガールズ】へと訓練していくのですが、
まずは、この訓練が（時代性もあるとは思いますが）あまりに独特で、
皆で水着に着替えて水泳帽もしっかり被り、浜辺に並んで準備体操をしっかりした後に、
順番にブリッジや宙返りを、波打ち際で練習してみたり、
その浜辺で、ライバルレディースチーム【アマゾンズ】（勿論水泳帽は装着済み）と出くわしてみれば、お互いの面子のために小乱闘を繰り広げた果てに、
アマゾン『あんたたち、やるわねっ！』
ヤムチャ『あんたたちもねっ！』
的な女同士の熱い友情で芽生えて、二つの組織が統合、、、
というより【アマゾンズ】が【ヤムチャガールズ】に吸収合併されて、多めの【ヤムチャガールズ】に成ったり、
皆でモトクロスバイクに跨り、野原を気持ちよく走り廻ってみたり、
という感じで、さっきまで、黒社会で黒スーツに身を包んでいた強面の猛者たちが拳銃やナイフでしのぎを削っていた世界とは思えないぐらいに、
牧歌的な女子の猛特訓が繰り広げられていきます。
ただ、この厳しい猛特訓、一応、中盤、浜辺で彼女と遊んでいる敵ボスを討ち取るために、
わざわざ海に潜って、海側から敵ボスに忍び寄って、暗殺しようとするものの、
忍び寄っている最中に敵ボスにバレて暗殺を失敗した挙句にメンバーの一人が返り討ちに合う、
という、ヤン・ホイさんのリーダーとしての資質が問われる、大作戦失敗が描かれ、
そこからさらに失意のヤン・ホイさんが、それ以上の犠牲者を出さないために単独行動に出る、
という、もう、ヤムチャガールズも何も無くなってしまうような元も子もない展開に突入し、
その単独でのピンチを、心配になって駆け付けたヤムチャガールズによって救われ、そこから結束力がさらに高まる、
という展開に結びついていきますので、意味の無さそうなシーンも、一応物語展開とはリンクしていたりします。
一応ですが、、。
ですので、ブレにブレるストーリーではありますが、一応ブレながらも最終的には、敵組織構成員とヤムチャガールズとの浜辺（岩場ですが）での大乱闘で幕を閉じる、
という整合性のあるクライマックスとはなっていますので、集中して鑑賞すれば一応物語は把握できる内容となっています。
また、このラストの乱闘（武術アクションというより、喧嘩という感じです）、敵組織をやっつけはするものの、
ヤムチャガールズがほとんど犠牲なってしまう、という水着ではしゃいでいた頃は想像できなかったような展開を迎えますので、
もしかすると、チャン・チェ監督作品のような男の散り際の女性版を目指していたのかもしれません。
その割には、簡単に散り過ぎて、見せ場にもなっていませんが、、。
という事で、作品のストーリー展開やトーンがブレブレの作品ではありますが、ノワールにお色気、やたら力の入ったバイクアクションに、
ガールズの散り際、というバラバラの見せ場はそれなりにある作品となっていますので、
香港映画好きの方や、変わった作品好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1981年製作 台湾製作 レディースアクション
監督 チェン・チーチャオ
出演 ヤン・ホイサン、イーグル・リー、タトゥーア・マー、カリン・サン、マール・キー、チャン・タオ
↓ランキングに参加しています。宜しければ下記をクリックお願い致します↓
映画レビューランキング
にほんブログ村
