おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
人気絶頂期のチョウ・ユンファ主演、カンフー映画の巨匠ラウ・カーリョン監督のデススタント満載のポリスコメデイアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、チョウ・ユンファとラウ・カーリョン監督が組んだアクション満載のポリスアクションです。
それでは、まずはあらすじから、
失態続きの女好き刑事フランシス(チョウ・ユンファ)は、名誉挽回のために筋肉自慢の刑事マイケルとコンビを組み、
香港の街を牛耳る麻薬組織壊滅のための捜査を開始する。
しかし、捜査の過程でフランシスの妹が人質となってしまい、二人は決死の覚悟で組織のアジトへと向かうのだった!?
チョウ・ユンファ主演、ラウ・カーリョン監督、コナン・リー共演のポリスアクション作品です。
1986年に名作(男たちの挽歌)や(友は風の彼方に)等が製作され、翌1987年には続編(男たちの挽歌2)、(誰かがあなたを愛してる)、(愛と復讐の挽歌)等
多数の名作、話題作が次々に製作されていた時期で、本作はその翌年の1988年というまさに人気の絶頂期に製作された作品となっています。
しかも、監督は老舗ショウブラザース社出身の伝説の監督、ラウ・カーリョン監督が演出している作品ですので、
そこはアクション満載、見所満載の作品となっています。
ただ、チョウ・ユンファがガンアクションで人気があるのに対して、ラウ・カーリョン監督は時代劇カンフー作品で不動の地位を得ている、
という事で、チョウ・ユンファのガンアクションの見せ場を作りつつも、ラウ・カーリョン監督の本域であるカンフーアクションのパートは、
相棒である(龍の忍者)のコナン・リーがすべて請け負う、という分業的な見せ場のアクションとなっています。
かといって敵として登場する麻薬組織のメンバーがカンフースター勢ぞろいですので、必然的にチョウ・ユンファもガンアクションだけではなく、
珍しくちょっとしたカンフーアクションも披露しています。
勿論、他の武術系スターが勢ぞろいしている中でのアクションなので、その動きの差は歴然としていますが、
それでも流石に自身を良く見せるプロと、カンフー映画のプロが組めば、それなりにしっかりとカッコ良く見えるアクションシーンになっていたりするのは流石です。
この辺りが、最近の中国作品とは決定的に違うところではないでしょうか。
ラウ・カーリョン監督のようなプロが製作すれば、たとえ得意とはいえない現代アクションで、しかも格闘アクションが本域ではないキャストと組んでも
十分優れた作品は製作してしまう、というまさに長年アクション作品を多数手がけてきたレジェンドだからこそできる技ではないでしょうか。
そんなラウ・カーリョン監督が珍しく製作した現代アクション、という事で、出演者も非常に豪華なキャストが次々に顔を見せます。
主演のチョウ・ユンファとコナン・リーをはじめ、当時人気絶頂だったニナ・リー、
麻薬組織のボス役で、元ショウ・ブラザースのカンフースターであり、(中華道士)、(魔翔伝説ゴールデンスワロー)や、
本作と同じくチョウ・ユンファと共演した(非情の街)(詳しくはこちら)、
最近でも(ジェイドダイナスティ)(詳しくはこちら)や、(白髪魔女記)(詳しくはこちら)などで大活躍中のチョイ・シウキョン、
チョイ・シウキョンの右腕で事実上のラスボスとしてコナン・リーと激闘を繰り広げる(少林寺三十六房)、(少林寺武者房)、(孔雀王)、
(酔拳立志伝)(詳しくはこちら)、(ガッツフィスト魔宮拳)(詳しくはこちら)等
数々の名作カンフー映画に主演し、本作のラウ・カーリョン監督の義弟でもある、リュー・チャーフィー。
そして、組織を裏切り妹のニナ・リーを結果的に窮地に追い込む(燃えよデブゴン9プロジェクトD)(詳しくはこちら)等の高速カンフーで知られるフィリップ・コー。
さらに(男たちの挽歌)シリーズや(非情の街)でも共演している黄金コンビであり、(水滸伝)など多くのショウ・ブラザース社の名作カンフー作品で主演しているティ・ロン、
そのティ・ロンとショウ・ブラザース作品で人気を二分していた(ワンス・アポン・アタイム・イン・チャイナ天地大乱)等のデビッド・チャン、
その他にもタクシー運転手役で、(燃えよデブゴンカエル拳対カニ拳)(詳しくはこちら)や(燃えよデブゴン正義への招待拳)(詳しくはこちら)等のカンフー作品で知られるラウ・カーリョン監督の実弟ラウ・カーウィン、
街で遭遇する強盗犯役で、ラウ・カーリョン監督作品での屋台骨として多くの作品で活躍する(ガッツフィスト魔宮拳)や、
(燃えよデブゴン地獄の危機一髪)(詳しくはこちら)等のトン・ワイセン、
その他のチョイ役的な出演で、ドニー・イェン初主演作品(ドラゴン酔太極拳)(詳しくはこちら)などのリディア・サム、
そして、チョウ・ユンファ主演の名作(狼/男たちの挽歌最終章)や(男たちの挽歌)で印象的な悪役を演じているシン・フイオン、
という感じで、流石にレジェンド監督の人脈、といった感じで、主演作品を多く持つような人気俳優が次から次へと登場します。
その顔ぶれだけでも、十分本作の魅力の一つといえるぐらいのスターばかりなので、飽きる瞬間がほとんどない作品となっています。
アクション面では、ラスト以外ではほぼコナン・リーの活躍がメインで、悪漢とのバトルやティ・ロンとのちょっとした小競り合いバトル、
フィリップ・コーとのデススタント連続の半裸チェイス(フィリップ・コーは寝込みを襲われたのでパンツ一丁で香港市街をかけずりまわることに、、、)、
チョイ・シウキョンの運転する車の屋根にコナン・リーを張り付けたままで行われるチョウ・ユンファの運転する車とのカーチェイス、
そして何よりも、一番の見どころは、ボスの右腕を演じるリュー・チャーフィーと火花を散らして行われるチェーンソーVSチェーンソーのラストバトル、
という感じで、格闘系アクションの見せ場はほぼコナン・リーがさらっていきます。
勿論完全にそういう役目でのキャスティングですので、コナン・リーの方が活躍しているようにも見えますが、
チョウ・ユンファは本作では(男たちの挽歌)のようなノワールヒーロー役ではなく、強盗に襲われて気絶してしまうようなコミカルな(大丈夫日記)等の作品の役柄に近いキャラクターを演じていますので、
ヒーロー的な役目は完全に任せるスタンスの設定になっています。
ただ、相棒が緊迫した危機に瀕している時に、まるで正体を隠したヒーローのように肝心なときにその場にいない、
というパターンが多いので、もう少しアクションに絡むような設定だと観方も変わったのではないかと思われますが、
恐らくチョウ・ユンファ史上最も多忙な時期の作品ですので、アクションシーンになるたびに、姿が見えなくなるのもしょうがない、といった感じでしょうか。
ただ、ラストに関してはそれなりにキメてくれますので、流石といった感じの終わり方となっています。
という事で、実に香港映画らしいちょっと、行き当たりばったりなバディポリスアクションとなっていますが、
アクションはレジェンド級のスタッフ・キャストが揃ったアドレナリン全開の作品となっていますので、香港映画好きの方や、
アクション映画好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、やっぱりチョウ・ユンファはカッコ良いですね。
作品情報
1988年製作 香港製作 ポリスアクション
監督 ラウ・カーリョン
出演 チョウ・ユンファ、コナン・リー、ニナ・リー、リュー・チャーフィー、チョイ・シウキョン、フィリップ・コー、デビッド・チャン、ティ・ロン、ラウ・カーウィン、シン・フイ・オン、トン・ワイセン、
その他のチョウ・ユンファ出演作品
チョウ・ユンファ、ティ・ロン(男たちの挽歌)の黄金コンビが再集結したポリスアクション(非情の街)はこちら
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