お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
人気シリーズの最新作は、少し規模は小さめながらも、しっかりとツイ・ハーク版の魅力を継承し、個性的なキャラクターも登場する娯楽要素満点の武侠探偵ミステリー!!懐かしのクリスティ・ヨンが則天武后役で登場!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、中国でやたらと連発して製作される(王朝の陰謀)シリーズの最新作です。
それでは、まずはあらすじから、
中国唐王朝の時代、女帝則天武后(クリスティ・ヨン)は、天下の太平を願い、呪術師を呼び、祈祷式が執り行われていた。
しかし、突然巨大な人面が夜空に出現し、暴れまわった挙句に、則天武后の死を予言して消えていった。
この事件を調べるために、則天武后は大理寺に指令を出し、判事ディーを呼び出すのだった!?
2010年に製作されたアンディ・ラウ主演、ツイ・ハーク監督の(王朝の陰謀 判事ディーと人体発火事件)から始まる人気シリーズの最新作です。
とはいってもロバート・ファン・ヒューリック原作の(ディー判事シリーズ)を各社で各々映画化しているか、または設定だけを使用して、オリジナルの事件を解決する物語を描く作品群となっています。
ですので、本作も基本的な設定はツイ・ハーク版とほとんど同じですが、直接的には物語に関連性の無い作品となっています。
ただ、(王朝の陰謀謎の壁画と舞姫殺人事件)(詳しくはこちら)のように、設定は同じだけれども、ツイ・ハーク版で構築された大規模な推理アドベンチャーロマン感が全く感じられない、
まるでテレビドラマのようなレベルの作品とは違い、規模は少し小さめながらも、色んな個性的なキャラクターが登場し、
VFXを駆使した怪しい魔術を繰り出し、主人公達とバトルを繰り広げる、というツイ・ハーク版の要素を十分に継承している作品となっています。
則天武后役をツイ・ハーク版のカリーナ・ラウに代わって(決戦紫禁城)や、(レジェンド・オブ・ヒーロー中華英雄)などイーキン・チェン主演作品の多くでヒロインを演じていた
クリス・ティヨンが演じているのも、本家の流れに沿ったキャスティングとなっています。
とはいえ、ツイ・ハークも主演のマーク・チャオも未参加の作品ですので、やはり、いまいち二番煎じ的な香りはしてしまうのですが、、。
で、今回の事件は、則天武后が繁栄を願って呼び寄せた祈祷師の呪術によって夜空に現れたドラゴンを、蹴散らすように出現した巨大な鬼人面。
その鬼人面に人々が襲われ、さらに則天武后の死を予言される、という事件の解決に判事ディーが呼び出される、という物語になっています。
途中嫌味な将軍や、その個性的な部下なども登場して、例によって反目しあいながら、事件解決に向けて嫌々協力していく、という流れになります。
その捜査の過程で、術師に会いに行くことになり、またその術師が険しいところに存在していたり、という事で冒険アドベンチャー的な展開になっていきます。
この辺のミステリーでありながらもアドベンチャー要素が入ってきて、そこからバトルアクションへと展開していく流れも、
ツイ・ハーク版を大変意識しているような展開になっていますので、娯楽要素が強くなっています。
で、なんだかんだとピンチを脱出し、いよいよ事件解決の種明かし、という事で意外な人物が犯人で、意外な方法で鬼人面を出現させていたことが分かります。
呪術や妖術が飛び交い、人間が宙に浮くという、ほぼなんでもありに近い世界観で、ミステリーを描くのもなかなか難しい事ではありますが、
娯楽作品ですので、そこは勢いと雰囲気でテンポ良く、種明かしが展開されていきます。
詳しくは、割愛させていただきますが、割と想定内の種となっていました。
原作に本作のようなトリックの物語があるのかそうかは分かりませんが、どちらかというとミステリーそのものよりも、
そこに行き着くまでの、バトルを含めた冒険アドベンチャー要素が売りの作品だと思われますので、
娯楽作品として十分楽しめる作品になっているのではないでしょうか。
少なくとも、前回のDVD化作品のようなコレジャナイ感はありませんので、そこは安心の作品となっています。
次回作もありますので、そちらも期待して良さそうです。
作品情報
2020年製作 中国製作 武侠ミステリーアクション
監督 フアン・ヒー
出演 ルオ・イークン、リー・ルオシー、クリスティ・ヨン、ドン・ジンル
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