お薦め度 ★★★★★★★☆☆☆
ジェラルド・バトラー主演、リック・ローマン・ウォー監督の(エンド・オブ・ステイツ)コンビによるディザスターパニックジャンルを借りた群像劇ではない、あくまで家族目線のサバイバルアクション作品!!
作品紹介
2021年6月4日公開
今回ご紹介するのは、(エンド・オブ・ステイツ)コンビによるディザスターサバイバル作品です。
それでは、まずはあらすじから、
彗星の破片が突如地球に飛来し始めた。
大少様々な隕石が飛来する中、48時間後には人類の存続に多大な影響を及ぼすレベルの隕石の飛来が迫っていた。
そこで政府は、医師、看護師、建築家など災害復興に役立つ職業の人物を選出し、シェルターへの誘導を大統領命令で行った。
その選別に選ばれたジョンと家族は、シェルターが存在する極秘の場所に向かうため、移動を開始するが、暴徒化した一般市民の混乱に巻き込まれてしまうのだった!?
ジェラルド・バトラー主演、リック・ローマン・ウォー監督という(エンド・オブ・ステイツ)コンビによるディザスターパニック作品です。
通常のディザスターパニック作品ですとメインとなる災害に対して、その災害の被害に合う複数の人々を描いている(ポセイドンアドベンチャー)や(大空港)、(デイライト)のような作品か、
本作と同じジェラルド・バトラー主演の(ジオストーム)やピアース・ブロスナン主演の(ダンテズピーク)、ヤン・デボン監督の(ツイスター)のような、災害に対して中心となるヒーローが存在するような展開の作品に大体大別できることが多いです。
ジェラルド・バトラー主演の同ジャンルのディザスター作品(ジオストーム)では、気象コントロールシステムの総責任者という秀でた才能を持ったキャラクターでしたので、ある意味ヒーロー的な活躍をする主人公となっていました。
そこで、本作では、ジャンルこそ、同系統のディザスターパニック作品になりますが、本作に登場する主人公は、災害時に特別なシュエルターに入る事ができる選ばれた人物ではあるものの、
基本的には一般市民と変わらない普通の人物ですので、ジェラルド・バトラー作品のなかでも意外に珍しい設定のキャラクターとなっています。
ですので、本作の物語展開のメインとしては、多くの人を助けるようなヒーローではなく、あくまで一般市民の一家族目線で、ストーリーが進んでいきます。
一般市民が主人公ですので、災害への対処もヒーロー的なご都合主義ではなく、災害に対処しながらも、どうしようもない流れには飲み込まれてしまう、という展開になっていきます。
この隕石の地球落下、というとてつもない、人類滅亡レベルの災害に対して、一般市民のジェラルド・バトラーに出来る事といえば、愛する家族をなんとしてでもシェルターに入れる事、のみになります。
ですので、大きなジャンルは、ディザスターパニックものという事になりますが、実際は、なにがなんでも生き残って家族をシェルターに入れる事を最大の目的としたサバイバルアクション作品となっています。
それもヒーロー的な活躍でサバイバルするのではなく、必死で駆けずり廻ってなんとか生き残っていく、という感じのリアルなアクションです。
そのサバイバルの過程で、いろいろな出来事に直面していきます。
まずは、シェルターに入るために必要なリストバンドを腕につけているために、そのリストバンドを巡って略奪の標的にされてしまいます。
善人と思っていた人は、実は醜い部分を持っていたり、悪人だと思っていた人が実は、危機を救ってくれたり、という混沌とした状況です。
次第に隕石の落下物などが増え始めて、人々の混乱の度合いも増していきます。
もう、そうなってしまうとそこら中で、暴力や略奪が横行し、人の命も簡単に奪われてしまいます。
そんな混沌とした状況で、ある出来事がきっかけで、主人公と妻子が離ればなれになってしまいます。
はぐれてしまう上に、状況が状況なので、携帯も繋がらずに、連絡が取れなくなってしまいます。
しかも、なんとかたどり着いた空港で、シェルターに向かうための航空機に乗る際の検査で、息子に持病があり、病気のある人物は、シェルターに入れないという事で、選出リストから省かれてしまいます。
かくして、家族は離ればなれになった上に、シェルター行きの航空機からも降ろされてしまう、という絶対絶命のピンチに陥ります。
果たして、ジェラルド・バトラーは愛する家族と再会し、家族を安全なシェルターに入れる事ができるのか?
というところが中盤までの物語です。
そんなサバイバル物語を彩る色んなキャラクターが登場しますが、中でも後半に登場する、奥さんの父親役のスコット・グレンの存在感が凄いです。
後半のみの登場なのに、登場するなり、その説得力で、災害までの主人公達の人間関係があっという間に真実味を帯びてきます。
主人公はかつて、奥さんを裏切るような一線を越えてしまい、その事で家族に対して物凄く申し訳なく思っている事。
そのことで、勿論奥さんの父親も主人公の事を快く思っていない事。
傷ついた娘をとても気遣い、そして娘をとても愛している事。
亡くなった奥さんも愛していて、もし自分の人生が終わるなら、愛する奥さんが旅立った同じ地で、自分も最後の日を迎えたいと思っている事。
登場シーンが少ないながらも、登場するなり物語に深みを与えて、最後には男泣きな台詞で、主人公達に希望を託していきます。
スコット・グレンもタフガイなキャラクターを多く演じていましたが、そういった歴史のあるスコット・グレンがこのような役柄を演じるからこそ現実味が出てくるのではないでしょうか。
という事で、地獄のような状況で、主人公一家のサバイバルは続き、物語は結末を迎えますが、人間の歴史はそこで終わりではなく、未来に希望を託すようなラストとなっています。
ディザスターパニックジャンルは数多く存在しますが、完全に家族目線の作品は、意外に珍しく、また筋肉ヒーロー役の多いジェラルド・バトラーが、一般市民を演じる事も珍しい作品となっていますので、
機会がありましたら、ぜひご鑑賞をお薦めします。
次から次へとサバイバル展開が続きますので、ハラハラドキドキは止まらないですよ。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 サバイバルアクション
監督 リック・ローマン・ウォー 制作 ジェラルド・バトラー
出演 ジェラルド・バトラー、モリーナ・バッカリン、スコット・グレン、デヴィッド・デンマン、ホープ・デイビス
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